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VINTAGE WATCHES 1988年製ロレックス デイデイト バーチバールウッドダイヤル、1960年代製ユニバーサル・ジュネーブ トリコンパックス イービル・クラプトン、1960年代製ホイヤー カレラ’12’

時計の愛称は、認知度、アイコンのステータス、市場での評価など、さまざまな面でプラスの影響を与えることは否定できない。二極化されるかもしれないが。

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HODINKEE Shopで現在販売されているヴィンテージウォッチの全商品をご覧になる方は、こちらをクリックしてください。


今週のヴィンテージウォッチ

HODINKEEでは、以前時計のニックネームを取り上げ、Hodinkeeコミュニティのお気に入りを探す投票も実施した。“ペプシ”の勝利は、すこし単純すぎるよね? ニックネームは、好き嫌いにかかわらず、時計の世界にはつきものだ。バットマンからジョン・メイヤー、ポール・ニューマンまで、色や素材に由来するものもあれば、リファレンスやモデル、ダイヤルバリエーションから、有名な着用者にちなんだものもある。今週のHodinkee Shopのヴィンテージウォッチセレクションは、ニックネームでいっぱいのハイライトだ。

 ペプシやルートビアのような愛称は、あまり自己主張をしないようだが、ジョン・メイヤーは、マーケティング疲れからか、いつも目を丸くする(あるいはコメントする)ようだ。私たちのバールウッドデイデイトは、これがしばしばロレックスの公式ネーミングと混同されるため、前者のカテゴリーに分類されるはずである。広告などで同社は、これらの木のダイヤルをバーチ、またはウォルナットなどと呼んでいたが、現在ほとんどの売り手が言っているようなバールウッドという呼び方はされていない。単なる事実として、あなたの時計が1960年代のユニバーサル・ジュネーブ トリコンパックス(Ref.88101/02)であるとオーディエンスに説明するよりも、このユニバーサル・ジュネーブがクラプトンであると言う方がずっと簡単な場合があるのだ。最後に、ホイヤー カレラ “レッドタキ” をご紹介したい。HODINKEE Shopのヴィンテージウォッチコレクションはこちらでご覧いただける。

ロレックス デイデイト Ref. 18038 バーチバールウッドダイヤル(フルセット)
By Saori Omura

 今週はまず、ロレックスのアクセサリーデザインチームへのメッセージから始めたいと思う。もし、これを読んでいるデザインチームの人、またはそこに知り合いがいる人がいたら、あの心躍るようなプレゼンテーションボックス(化粧箱)を復活させるために結集してくれないだろうか? 多くのコレクターが知らず知らずのうちに、ヴィンテージのプレゼンテーションボックスやその他の付属品に魅了されているのだ。

A vintage "Birch Burlwood" Rolex Day-Date on the wrist

さて、本編に戻ろう……。

 ここしばらく、私はロレックスのヴィンテージ デイデイトに夢中になっている。クラシックなシャンパンダイヤルから、希少でカラフルな“ステラ”ダイヤルまで、実に多くのダイヤルバリエーションがある。そして、このウッドダイヤルのバリエーションが私たちのデスクにやって来たとき、それを試す以外なかった。王冠のブランドは、やはり期待を裏切らなかった。

 このリファレンスで注目すべき“興味深い”ダイヤルのバリエーションには、ブラックオニキス、タイガーアイ、グリーンマラカイト、ブルーラピスラズリなどがある。どれもそれぞれ秀麗で、そのなかでも特別なのは、素材の性質上、それぞれのダイヤルが少しずつ違って見えることだ。このウッドダイヤルのバリエーションは、木目が指紋のように見えることから、そのユニークさがより強く感じられる。色のパターンや木目の模様は、ほとんどの場合、“ストーン”ダイヤルのバリエーションよりもはるかに目立つ。ウッドダイヤルにおいては、このように茶色がかった濃い赤のものもあれば、もう少し明るい茶色のものも存在する。特にこの文字盤は、ゴールドの要素に非常によく調和するブラウンの色合いが絶妙で、惚れ惚れしてしまう。ゴールドのケース、ウッドダイヤル、そしてゴールドのブレスレットと、全体的にシームレスな印象だ。また、デイト表示がシングルクイックであるため、リューズを何度も回して指の側面にタコができる心配もない。

A vintage Rolex Day-Date with "Birch Burlwood" dial

 この時計には、特別なプレゼンテーションボックスとオリジナルの保証書が付属しているのがまずチャーミングだ。冒頭で述べたように、ロレックスはこのように革ベルトのバックルのようなデザインで、バックルにはコロネット(王冠)が描かれた気まぐれなプレゼンテーションボックスの復活を望むのは私だけではないだろう。購入される方への注意点といえば、 私の知る限り、箱を開けようとする人は皆、まずバックルを外そうとするが、バックルはただの飾りであり、機能するものではないことを心に留めておいて。気になった方は、こちらでチェックしてみてください。

1960年代 ユニバーサル・ジュネーブ トリコンパックス“イービル・クラプトン” Ref. 88101/02
By Rich Fordon

 歴史的な観点からみても、ユニバーサル・ジュネーブはヴィンテージウォッチのなかで最も魅力的なブランドのひとつだ。その豊かなブランドの遺産から不幸な終焉に至るまで、同社は一貫して最高のスイス時計を作り続け、時計界を前進させてきた。特にクロノグラフの製造において、1930年代から1960年代にかけては、通常生産レベルでこれほど革新的なブランドはほとんどなかった。この10年間で、ユニバーサル・ジュネーブのクロノグラフのカタログは、ほとんど比類がないと私は思う。“ニーナ・リント”コンパックス、 ビッグアイ ユニコンパックス、 そしてもちろん クラプトン トリコンパックスを含むラインナップは、おそらく彼らだけが保持できる代物だ。10数年後、ユニバーサル・ジュネーブはクォーツショックによって潰され、売却を余儀なくされた。ブランドのピークを迎えたとともに。

A vintage UG "Evil Clapton" on the wrist

 1960年代のユニバーサルというニックネームを持つこの3モデルのなかで、クラプトンは私の忠誠心のよりどころだ(それは、ここに1本あるからというだけでなく)。エリック・クラプトンは、もちろん史上最高のギタリストのひとりだが、非常に優れた時計趣味をもつコレクターとしても有名で、プラチナ製のref.2499など、これまでに作られた最も重要なパテック フィリップのいくつかを所有している。クラプトンUGが特別なのは、2499Pや1463のように製造から何年も経ったモデルではなく、ミュージシャンがその時代にこのモデルを所有し、着用していたということだ。それが私にとっては重要なことでもある。クラプトンUGは、彼が時計コレクターになる以前から存在しており、パテックやロレックスに夢中になる何十年も前に、伝説的なギタリストに時計への興味を持たせたことを物語っているのである。

 ユニバーサル・ジュネーブ トリコンパックス、特に「クラプトン」シリーズは、複雑機構とスポーツ性を兼ね備えた時計として、他のどの時計よりも優れている。4つのサブダイヤルはエレガントなレイアウトで、曜日と月の小窓は12時位置のレジスタを巧みに縁取っている。1967年、クラプトンは、ホワイトダイヤルのRef.881101/01を着用し、ジミ・ヘンドリックスと一緒にカメラマンに撮影されているが、私は個人的にブラックダイヤルの時計に引かれる。というわけで、「イービルクラプトン」を選んでみた。

A vintage "Evil Clapton" Universal Genève

 今回ご紹介するのは、まさにコレクターズグレードのコンディションだ。この時計は、オリジナルオーナーの家族から譲り受けたもので、私たちの意見では、研磨されていないケースと、温かく魅力的な色合いのパティーヌを持つダイヤルの完全に揃った夜光プロットのおかげで、実機には手つかずの雰囲気が漂っている。この時計は手放すのが惜しいのだが、こればかりは私が背負っている十字架というもの。わかっている、あぁなんてひどい仕打ちなんだろう。それでは詳細はHODINKEE Shopでご覧あれ。

ホイヤー カレラ '12' Ref. 2447T レッドタキメータースケール付き(1960年代)
By Sean Egan

 以前にもし私が唯一の腕時計を選ばなければならないとしたら、手巻きのホイヤー カレラを選ぶと言ったことがある。しかし、意外なことに、私はホイヤーを所有していない。ホイヤー製であろうルジュールというブランド銘のクロノグラフは所有しているのだが、文字盤にホイヤーと書かれているものはないのだ。しばらくは「ホイヤーのヴィンテージにお金をかけるのはまだ早い」と自分に言い訳していたのだが、最近購入した時計は、私がその領域に入る準備ができていることを証明してくれた。適切な例が見つからなかったという逃げ口上もあるのだが、これはいつでも簡単に出てくる答えだ。しかし、私はただ単にまだどの手巻きカレラ(あるいは「プレカレラ」)が本当に欲しいのか決めていなかったのだと思う。シルバー、それともブラックダイヤルがいいのか、コンビがいいのか、はたまたパンダダイヤルがいいのか。ツーカウンターのすっきりしたレイアウトがいいのか、それとも少し機能的な3レジスターがいいのか。手巻きの日付表示機構と戦いたいのか? カレラのケースで選択マヒしてしまった。

A vintage Heuer Carrera on the wrist

 それもこの時計が現れるまでは。時計、あるいは他の物理的な財は、実物を見ることで生死が決まるというのが不思議なところだ。よく言われるように、実物を見てから時計への興味を失ったことは数え切れないほどある。しかし、このRef.2447Tが私のデスクに届いたとき、私はすぐにルーペを手に取り、そのサンバーストと薄紅色のタキメータースケールを確認した。もっと近くにいたい、何ならその文字盤のなかに住みたい、文字盤に配置された品々を自分のリビングルームのセットにしたい、なんて思ったのだ。もう、たまらない。フェデックスの箱から取り出したばかりの時計をリッチから手渡されたとき、「ヘッドオンリー」つまりストラップがついていなかったが、私は思わずNATOストラップを付けて試着してみた。そして、別の赤いストラップを装着してみると、さらに素晴らしい。しかし、一目惚れしたとはいえ、いくら私の銀行口座と言い争っても、この数字が上がることはなさそうだ。

A vintage Heuer Carrera