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クイック解説
フォルティスは、アビアティス(空)、アクアティス(海)、そしてコスモノーティス(宇宙)というみっつの柱で堅牢なツールウォッチを提供する時計ブランドです。オーナーがユップ・フィリップ氏に代わってからは、コレクションの再構築に取り組んでおり、ここ数年でアビアティス・コレクションのフリーガーやコスモノーティス・コレクションのアマディ18の後継機となるアマディ20などをリリース。そして、今年フォルティスは、アクアティス・コレクションのマリンマスターをアップデートしました。
マリンマスターの名は、同社の1940年代の時計にルーツがあります。当時は明確にこれというモデルはなく、防水性能を備えた時計であることを示す際にこの呼称が使用されていました。その後は同名を冠した腕時計がいくつも発表されていますが、それぞれの年代によってスタイルは異なり、それは現在カタログに掲載されているマリンマスター クロノグラフからもおわかりいただけると思います。
今年刷新されたマリンマスターは、自然をイメージし、釣り、ウィンドサーフィン、ハイキング、キャンプなど、あらゆるアウトドアシーンで機能するよう設計されています。デザインも非常に現代的になりました。
新生マリンマスターのケースは、リサイクルステンレススティール製(フリーガー F-39とフリーガー F-41のリリース時に今後の製品にはリサイクルスティールを採用すると発表されていました)。ケース径40mmのM-40と44mmのM-44の二種類があります。M-40は、セレニティ・ブルー、ロックストーン・グレー、ウッドペッカー・グリーンそしてスノー・ホワイトの4色、M-44はアンバー・オレンジがラインナップされており、両モデルともそれぞれのカラーにマッチしたラバーストラップかスティール製のブレスレットが付属します。
さまざまなアウトドアアクティビティで使用されることを目的としたマリンマスターの防水性能は、M-40が30気圧、M-44は50気圧です。どちらもダイビングの使用に問題ないスペックを備えていますが、ダイバーズウォッチのISO規格には通されていません。フォルティスも、ダイバーズウォッチではない(THIS IS NOT A DIVING WATCH)と名言しています。
そのため本機には、アウトドアシーンでの使いやすさにこだわった同社独自のギアベゼル™と呼ばれるグリップ力の高い回転ベゼルが採用されています。M-44では、さらに10時位置のリューズで回転をロックすることができるフォルティス・ロックシステム(特許出願中)を装備。リューズを操作することでベゼルを内部でロックする仕組みで、ケース自体には穴があけられていないため水中でも操作することが可能です。
内部のムーブメントは、M-40がセリタSW200-1をベースにしたUW-30パフォーマンスを搭載。最大38時間のパワーリザーブと耐磁性のグリュシデュール製テンプが備えられています。M-44にはセリタ社製のWERK11を搭載。C.O.S.C.認定クロノメーターを取得しており、70時間のパワーリザーブを誇ります。
M-40はロックストーン・グレーとスノー・ホワイトが発売中で、セレニティ・ブルーとウッドペッカー・グリーンが2022年3月から発売予定、価格はラバーストラップが33万円、ブレスレット38万5000円。M-44は2022年1月から発売予定で、ラバーストラップが49万5000円、ブレスレットが55万円(すべて税込)。
ファースト・インプレッション
フォルティスは、非常に明確な目的を持ったツールウォッチを得意とする質実剛健な時計製造を行っているブランドで、たまにちょっと真面目すぎる印象を僕は抱いていました。ですが、新オーナー体制になってから発表される時計は、新たなデザイン言語が取り入れられ、ひと目見てこれまでとは異なるものだとわかります。
新しいマリンマスターは、自然をイメージしたカラフルなネイチャーカラーを取り入れ、"FORTIS"ロゴの「O」パターンを文字盤全面にエンボス、さらにそれをラバーストラップにも取り入れるなど高いデザイン性が見られます。一体型(風)のブレスレットも含め、本機からは今までにないモダンで洗練された雰囲気を感じました。
新しくなったからといってフォルティスの道具としての時計を作る姿勢は忘れられてはいません。グリップ力の高い新構造のギアベゼル™や特新たなベゼルロック機構「フォルティス・ロックシステム」、暗所で力強くブルーに発光するスーパールミノバX1や高い防水性能など機能性も必要十分。
個人的にはセレニティ・ブルーでラバー仕様のM-40とアンバー・オレンジのM-44のブレスレット仕様が好みです。まだ僕は、いずれのモデルも実機で見ることができていませんが、プレスリリースとともに提供された写真はとても魅力的に見えます。実際の色味やケースの仕上げ、ラグの形状などぜひ手にとって触ってみたいですね。
新体制のもと過渡期にあるフォルティスからは、ここ数年で素晴らしいデザインとスペックを兼ね備えた魅力的なモデルが続々と投下されています。次に一体どんな発表をするのか、今から待ちきれません。
基本情報
ブランド: フォルティス(Fortis)
モデル名: マリンマスター M-40、マリンマスター M-44(Marinemaster M-40, Marinemaster M-44)
型番:M-40 セレニティ・ブルー F8120003(ラバー)、F8120004(ブレスレット) / M-40 ロックストーン・グレー F8120005(ラバー)、F8120006(ブレスレット) / M-40 ウッドペッカー・グリーン F8120007(ラバー)、F8120008(ブレスレット) / M-40 スノー・ホワイト F8120009(ラバー)、F8120010 (ブレスレット) / M-44 アンバー・オレンジ F8120013(ラバー)、F8120014(ブレスレット)
直径: 40mm(M-40)/ 44mm (M-44)
厚さ: 12.2mm(M-40) / 14.3mm(M-44)
ケース素材: リサイクルステンレススティール
文字盤色: セレニティ・ブルー、ロックストーン・グレー、ウッドペッカー・グリーン、スノー・ホワイト(M-40)、アンバー・オレンジ(M-44)
インデックス: アプライドのバー
夜光: ベゼル、時・分・秒針、スーパールミノバX1仕上げ
防水性能: 30気圧(M-40) / 50気圧(M-44)
ストラップ/ブレスレット: カラーにマッチしたラバーストラップ、またはスティールブレスレット
ムーブメント情報
キャリバー: Cal.UW-30パフォーマンス(M-40) / ケニッシ社製 Cal.WERK11(M-44)
機構: 時、分、秒、日付
パワーリザーブ: 38時間(M-40) / 70時間(M-44)
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 26(M-40) / 26(M-44)
クロノメーター認定: なし(M-40) / C.O.S.C.(M-44)
追加情報:なし
価格 & 発売時期
価格: M-40: 33万円(ラバーストラップ)、38万5000円(ブレスレット) / M-44: 49万5000円(ラバーストラップ)、55万円(ブレスレット) すべて税込
発売時期: M-40 ロックストーン・グレーとスノー・ホワイトは発売中、M-40 セレニティ・ブルーとウッドペッカー・グリーンは2022年3月発売予定 / M-44は2022年1月発売予定
限定: なし
詳細は、フォルティス公式サイトへ。
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