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June 22, 2021
A Week On The Wrist ロレックス サブマリーナー Ref.124060を1週間レビュー

A Week On The Wrist ロレックス サブマリーナー Ref.124060を1週間レビュー

世界で最も注目されているダイバーズウォッチだからこそ、小さな変化も地震のように響く。しかし、実際のところ新しいサブは古いサブと同じように感じられる。つまり、正しいということなのだ。

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ダイバーズウォッチ、ツールウォッチ、スポーツウォッチ…。ロレックスのサブマリーナーは、その全てを兼ね備えている。しかし、そのルーツをたどると、水中でのブランドイメージとは別のものになっていることがわかる:陸に上がれば揺るぎないアイコンとしての顔である。

 サブマリーナーに否定的な人はこの時計を「ありふれている」、「インスピレーションのない選択だ」、「根本的に陳腐だ」としばしばケチをつける。そのどれもが真実ではない。この時計が人気を博しているのは、良い時計だからだ。それは何十年も変わらない。

 ロレックス サブマリーナーは1953年に発売された。ダイバーのための真の道具として考案され、軍用時計としての歴史も長い(そのバージョンはミルサブと呼ばれた)。一夜にしてブームになったわけではない。私たちの祖父(あるいは曾祖父)が1950年代にビッグクラウンのサブマリーナーを愛用していたと思いたいところだが、そうではないだろう。この時計が現在のような時代を超えたヒットに至るまでには時間がかかったのだ。


ハリウッドの新星

 サブマリーナーが登場してから約10年後、胸毛を生やした若きスコットランド人、ショーン・コネリーが、イアン・フレミングが創り上げた颯爽としたジェームズ・ボンドを銀幕に登場させた。彼が選んだ時計は、リューズガードのない頑丈なサブマリーナー Ref.6538だった。もちろんそれは人気を後押ししたが、それでもこの時計の人気は急上昇はしなかった。他の俳優たちがそれを後押ししたのである。

ロレックス サブマリーナー Ref.6538。

 ロバート・レッドフォード、スティーブ・マックイーン、チャールズ・ブロンソンは、1970年代を通じてスクリーン内外でサブマリーナーを着用し、その人気を高めた。ほとんどの時計は撮影用の小道具としてではなく、個々の俳優が所有する時計であった。レッドフォードが着用していたのは、まさに“赤サブ”のRef. 1680だ。マックイーンは、ノンデイトのクロノメーター認定 Ref.5512。ブロンソンはクラシックなRef.5513を着用していた。彼らが映画の中でサブマリーナーを身に着けている姿には、真面目で誠実な印象をもつ。この時計が彼らに馴染んでいることがわかるからだ。

サブマリーナー Ref.5512を着けて撮影の合間に休憩するスティーブ・マックイーン。画像提供: Getty/ Anwar Hussein

1970年代の口ひげと胸毛を蓄えたロバート・レッドフォードは、シグネチャーの赤サブ  Ref.1680を装着している。画像提供: Getty/ Ernst Haas

 私たちが知る限り、映画スターたちは、長時間の飽和潜水の際に減圧のタイミングを計るためにベゼルを使っていたわけではない。彼らがサブマリーナーを身に着けたのは、好きだから、何にでも対応できるから、そしてカッコいいからだ。その過程で、彼らはセイコーやドクサと同じダイバーズウォッチのカテゴリーからサブマリーナーを選び出し、最も汎用性が高く(レッドフォードはアカデミー賞の授賞式でタキシードに合わせて着用していた)、広く知られた腕時計のひとつにしたのだ。


変えずに変わるということ

 この強さの秘訣は、ノンデイトのサブがその誕生以来、比較的変化していないことにある。ブラックベゼル、ブラックダイヤル、大型のマーカー、アイコニックなオイスターブレスレットなど、デザインの核となる部分は変わっていない。進化は微妙なものだ。2012年、サブマリーナーは、60年の歴史をもつアルミニウムベゼル、型押しクラスプの時計をさらに進化させた。アップデートされたサブマリーナーRef.114060は、生まれ変わった時計だである。新しい頑丈なブレスレットとクラスプ機構、そしてセラクロム製の滑らかなベゼルを備えていたのだ。クールな時計がより豪華な仕様になったが、一見しただけでは同じに見えた。本機は、同じスピリットをもちながら、これまで以上に過酷な状況に耐えられるようになったのだ。

 8年後の2020年8月、ロレックスはサブマリーナーに最大かつ最も目立たない変更を加え、ケース形状の改善、スリムなラグ、わずかに異なるブレスレット構造、そして新しい自社製ムーブメントを搭載した41mmのRef.124060を発表した。つまり、40mmというサイズで規定されてきた時計が、もはや40mmではなくなった。装着感、クールさ、サブマリーナーらしさはどう変わるのか? それを確かめるために、私は1週間、この時計を身に着けてみた。

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オン・ザ・リスト

 40mmのケースサイズに手を加えてバランスを崩すような、違和感を懸念していたのだが、新しいサブマリーナーと過ごしてみると、何というか慣れた感じがした。最初にこの時計が発表されたときに記事(「ロレックス サブマリーナー Ref.124060 2020年新作はケース径41mmで新型ムーブメントを搭載」)を書いたスティーブン同様、私も装着したときには何も変わっていないことに気づいた。

 最初に気づいたのは、新しいサイズ感によって、ボックス型のマキシケースの問題点が解決されたことだった。ケースのサイズアップがこれほどまでにデザインに影響を与えるとは...ロレックスのデザイナーたちが何年もホワイトボードを前に、夜通し目を擦りながら白熱した議論をしていたのを想像してしまいそうだ。"もし、小さく見せるために、実際に大きくしたらどうだろう?"と。

 さて、ショックを受けるかもしれないが、私はダイバーではない。それどころか、私は特に過酷な環境に身を置くことすらない。サブは難破船を探索するための道具というよりは、毎日の生活の中でのパートナーとして捉えている。しかし、それこそがこの時計の一番の魅力なのだ。クラシックで時代を超越したこの時計は、カメレオンのように、どんな場面にも適応する能力を備えている。さらには万が一、水に濡れても大丈夫だ。

 私がこの時計を携えて冒険したといえば、スタテン島のフェリーに乗って沖に出たくらいなので、大したことはなかった。しかし、私はサブを多くの購入希望者にとって、1本だけのコレクションとなり得ると考えているので、新型サブマリーナーの能力を試してみたかったのだ。マックイーンやレッドフォードが、カメラの外でサブを身に着けている姿を思い浮かべながら、Ref.124060がクールな要素を維持できているかどうかを確かめたかったのだ。

 イーストリバーを見下ろすブルックリン・ブリッジ・パークから、グリーンポイントまで足を延ばし、ニューヨークらしいスライスを食べたり、レコードショップに立ち寄ったりした。地元のコーヒーショップに寄り、公園で特別捜査官デイル・クーパーのような情熱を秘めて一杯のコーヒーを楽しんだ。

 この時計は決して違和感はなかった。幸運にもヴィンテージのサブマリーナー Ref.5513を所有している私にとって、新しいRef.124060は古い友人のように感じられた。それは、ダイビングのやり方を知っていると仮定して、日常的な用事にもダイビングの計測にも同じように用いることができるのだ。新しいサイズでは、腕に着けたときの感触に注意を払った。それは確かにサブを感じたが、それだけではない。フェリーに乗り遅れないように時間を把握する必要があったので、この新しいムーブメントは高い信頼を感じた。

 もちろん、どんなに小さな変化でも、この新しい時計には深く掘り下げる価値がある。


ケース

 サブマリーナー Ref.124060の外観は、先代モデルとほぼ同じだ。実際、ケースの変更により、時計はよりスリムになっている。従来のマキシケース(箱型で四角い形状をしていることからその名がついた)は消えた。代わりに41mmの直径と21mmのラグ幅が採用され、Ref.114060よりも往年のサブマリーナーのようなケース形状となっている。

 しかし、ここからが本題だ。数値上では、新型サブマリーナーの直径は41mmとなっているが、実際に計測してみると、キャリパーでケースを捉える位置によって40.6~40.8mmの間となった。この41mmという表記は、ケースの直径を意味するというよりも、数値を切り上げた結果だろう。

 ケースサイズがわずかに大きくなったことで、ラグもスリムになっている。サイズ以外は、これまでと同様だ。全てのベースとなる904Lスティール、しっかりとしたケースバック、リューズガード、サイン入りリューズ、そしてブラッシュとポリッシュを組み合わせた仕上げである。


ブレスレット

 スティール製スポーツロレックスの定番といえば、オイスターブレスレットだ。全面的にブラッシュアップされた工具のような性質は、私たちの手首に固定されている時計と同様に象徴的だ。

 新しいサブマリーナーのブレスレットは、時計全体と同様、同じようでいて異なるものだ。一見すると、これまでのモデルと同じブレスレットだ。しかし実際には、ラグ幅が21mmに拡大されたことで、これまでのサブマリーナーよりも幅が広くなっている。ブレスレット上部の幅が広くなったことで、クラスプまでのテーパーが緩やかになった。

 手首に巻くと、これらの変化はほとんど気にならない。まず、サブは2012年に導入されたクラスプシステムをそのまま採用している(しかも、頑丈なクラスプだ)。そのため、ブレスレットのテーパーに1~2mmの違いがあっても、これほど大きなクラスプであれば、ほとんど問題にならない。

 クラスプが変わっていないからといって、時代遅れではない。それどころか、今でも最高のクラスプ機構のひとつと言えるだろう。まず、特徴的なフリップロックを採用し、安定性を確保している。そして、何よりも素晴らしいのは、すぐに調整ができるグライドロックエクステンション機構だ。クラスプの下で、ブレスレットを引っ張ってラッチを外す。内側にはノッチが刻まれ、ブレスレットを2mm単位で前後にスライドさせることが可能である。これにより、天候(またはピザの食べすぎ)に応じて手首周りが伸び縮みする際に、サイズを適宜調整することができるのだ。


ベゼルとダイヤル

 新型サブマリーナーの全体的なスタイリングは(パターンに気づかないかもしれないが)、同じである。極上のクリック感をもたらす逆回転防止ベゼルには、ブラックセラミックインサートとルミナスポイントが採用され、ベゼルの数字は、耐久性と視認性を高めるためにプラチナで埋め尽くされている。夜光付きのベゼルを見たかったという読者もいるだろうが、やはりこれはサブマリーナーなのだ。変更点は少しずつなので、小さいことにはこだわらない方が良い。

 ダイヤルの変更点を探すのは、「Where's Waldo(ワルドを探せ)」のようなものだ。虫眼鏡を使わないと見つけられないかもしれない。ロレックスでは、新しいムーブメントやモデルチェンジを示すために、ダイヤルに何らかのマーキングを施すことが伝統となっている。

 最近では、「Swiss」と「Made」の間に小さなコロネ(王冠)が採用されている。以前のサブマリーナーでは、「Swiss Made」の文字列は小さなハッシュマークで区切られていた。それ以外の変更点は、全くないわけではないが、ごくわずかだ(特に手首を見下ろしたときには)。ダイヤルは同じ深みのあるグロスブラックで、マキシ(大きな)マーカーは真っ白で、ホワイトゴールドで囲まれている。簡単に言えば、これはサブマリーナーのダイヤルだということだ。


ムーブメント

 内部には、新しいロレックス自社製キャリバー3230が搭載されており、これは事実上、既存のCal.3235のデイト無しバージョンである。このムーブメントには、ロレックスが特許を取得した2つの機能が搭載されている。パラクロムブルーヒゲゼンマイとクロナジーエスケープメントの2つの特許を取得しており、これらが連動して精度と性能の向上を実現している。

 ロレックスは2015年に自社製キャリバー3235を発表したが、2020年までにCal.3230を発表し、新型サブマリーナー(ノンデイト)、36mmと41mmのオイスターパーペチュアルモデルの両方に搭載した。

 ムーブメント自体の品質と、ブランドの厳格なクロノメーター認定基準を考慮した結果、新型サブマリーナーは日差+2/-2秒の精度と70時間のパワーリザーブを備えている。


競合モデル:
オメガ シーマスター ダイバー300M

 そう、"ボンドシーマスター "だ。007が着用していたダイバーズウォッチであることを筆頭に、様々な理由でサブマリーナーと比較されることが多い時計である。オメガには、その伝統とMETAS認定の高品質なコーアクシャルムーブメント、そして力強いデザインがある。シーマスター ダイバー300Mは、スピードマスター以外の同社のコアモデルの一つだ。300m防水、セラミックベゼル、スティール製のケースとブレスレットのデザインなど、サブマリーナーと共通する特徴がある。サブマリーナーとは異なり、ヘリウムエスケープバルブとシースルーケースバックを備え、サイズも1mm大きくなっている。サブマリーナーの約30万円下の価格帯に位置するシーマスターは、見逃せないモデルだ。

ブランパン フィフティファゾムス バチスカーフ 38mm

 サブマリーナーと同時期に誕生したフィフティファゾムスは、本格的なダイバーズウォッチとしての信頼性を備えている(ただし、安定した耐久性はない)。サブマリーナーと同様に、フィフティファゾムスは歴史的に重要なデザインをオマージュの枠に陥ることなく採用している。セラミック製ベゼルインサート、300m防水、そして同様のダイヤルレイアウトを採用する。もちろん、ブレスレットではなくストラップを採用し、4時半位置にデイトウィンドウを備えている。ブランパンのフィフティファゾムスの多くが45mm径であるのに対し、このモデルの直径は38mmと非常に身に着けやすいサイズである。ただし、サブに比べて10万円以上も高いのが難点だ。

パネライ サブマーシブル

 パネライとロレックスには、何かと因縁がある。パネライの初期モデルは、ロレックスのケースやムーブメントのデザインを採用していたこともある。パネライの中心的な製品は、ヴィンテージ風のサンドイッチダイヤルが象徴的な一方で、サブマーシブルは最もモダンでダイビングに適した製品だ。

 本機には、ルミノールのリューズプロテクターが搭載され、モダンなパッケージを実現している。似たようなデザインの有能なダイバーズが氾濫している中で、このモデルは間違いなく際立つ。

チューダー ブラックベイ

 チューダーを抜きにしてロレックスを語ることはできるだろうか。それは無理な話だ。装着感やケース形状からすると、ブラックベイ フィフティ-エイトと比較するのが自然だが、同じ企業から生まれた2つの41mmダイバーズを比較しないわけにはいかないだろう。ブラックベイは伝統を重んじている(金色のプリントがそれを物語っている)。200m防水のダイバーズウォッチとしては十分な性能を備えるが、一番の難点はケースの厚さだろうか。サブマリーナーはチューダーに比べてプラス100mの防水性と薄いケースを実現しているが、価格は2倍になっている。

最後に

 新しいサブマリーナーは、単一のシンプルなデザインを進化させたものだ。この時計を退屈だと言う人もいるが、それはサブマリーナーというよりも、70年近くに渡って少しずつしか変更を加えず、同じ状態を保つことができたという事実と関係がある。サブは、親しみやすく、機能的で、クールだ。装着して意識せずとも、時計がちゃんと機能することがわかっている。

 ジェームズ・ボンドやスティーブ・マックイーンがサブを愛用した理由は、今もなお色褪せていない。確かに、派手さはないし、お買い得でもないが、この時計には特別な魔法がある。Ref.124060を1週間使ってみて、サイズが変わっても、ブレスレットが変わっても、ベゼルを改良しても、サブマリーナーのカッコよさは失われないことがわかったのだった。

ロレックス サブマリーナー Ref.124060。SSケース、ブラックダイヤル、ブラックセラクロムベゼル。300m防水。クロナジーエスケープメント搭載、70時間パワーリザーブ、31石、2万8800振動/時のロレックス自社製Cal.3230を搭載。SS製のオイスターブレスレットとクライドロッククラスプ。価格: 85万4700円(税込) 。詳細については、ロレックス社Webサイトをご覧ください。