Introducing: カルティエ　サントスデュモンラドゥモワゼル 2020年新作

クイック解説

　昨年、カルティエが新しいクオーツのサントス-デュモンを発表したとき、それは2018年に大幅に改編したサントスコレクションを補完するものになるという予感がありました。しかし今年はさらに、新作の手巻きサントスデュモンと、モデル名の由来を祝う限定版のトリオが登場。今やカルティエのポートフォリオの重要な一部となっていますが、それには十分な理由があります。このシリーズは、現代的な文脈の中でドレスウォッチとしての役割を果たしていますが、多くの点でオリジナルのパイロットウォッチでもあります。100年以上前にデザインされたものにしては、妙に現代的な感じがする、オールシチュエーションに対応したモデルなのです。

　この時計は、普通のサントスデュモンではありません。アルベルト・サントス＝デュモンと彼の最も有名な航空機「ラドゥモワゼル」にオマージュを捧げて作られた超限定モデルです。その点では、今日発表された他の限定モデルと似ていますがより限定的（30本のみ）で、LMサイズではなくXLサイズとなっています。PT製ケースには、エクリュカラーの文字盤と、中央に織り柄が施された、パナマスタイルのストラップが組み合わされており、サントス＝デュモンのパナマハットにちなんだものです。ローマ数字はシルバー仕上げ、針はダークブラックのポム針、"VII "の隠れたカルティエのサインは "SANTOS "に置き換えられています。

Laziz Hamani © Cartier

　裏蓋には、「ラドゥモワゼル」のエングレービング、内部の機械式ムーブメントナンバーや限定モデル番号などの刻印が施されています。リューズのカボションには、通常のサファイアやスピネルではなくルビーが。これは、ある種の秘密の握手といえます。
　さらに、この限定モデルには特別なパッケージが用意されます。ラッカー仕上げのメープルウッドボックス、ブラウンアリゲーターレザーストラップ、お揃いのアリゲータートラベルケース、サントスドゥカルティエのカフリンクスが付属しており、このモデルだけでしか手に入らない特別なものとなっています。

ファースト・インプレッション

Laziz Hamani © Cartier

　僕はこの時計に大賛成です。昨年発表されたサントス　デュモンの大ファンだったので（僕も所有しています）、当然のことかもしれませんが、それを差し引いても、カルティエのデザイナーは、何を特別なものにするか、何を標準的なものにするか、ということについて、並々ならぬ努力をしたと感じてしまいます。ダイヤル中央のバスケット織りのパターンは、多くのカルティエのダイヤルのギヨシェ模様を参考にしており、ポム針はバトン針よりもほんの少し洗練された雰囲気を与えます。そして、「VII」のインデックスに隠された「SANTOS」のサインは、通常なら「Cartier」のサインが入るところ。その仕上がりには目を見張るものがあります。一日中、ずっと見ていたいくらいです！

　僕がこの時計を一つ変更するとしたら、それはサイズです。まだ貴金属製のサントス-デュモン XLを見ていませんので、最終的な判断は保留しておきますが、これは小さいサイズでもデザインとして非常に成功していると思います。カルティエのようなブランドの規模を考えれば、30本限定というのは本当に限られたものであり、その結果として、この時計は将来的に本物のコレクターズアイテムになることは間違いありません。今週発表された時計の中でも、僕の「今すぐ見たい」リストのトップ2～3に入る時計です。

基本情報

ブランド：カルティエ（Cartier）
モデル： サントスデュモンラドゥモワゼル（Santos-Dumont 'La Demoiselle' Limited Edition）
型番：CRWGSA0036

直径：46.6×33.9mm （XLモデル）
厚み： 7.5mm
ケース素材：PT、リューズにルビーカボション
文字盤色：中央に織柄の入ったエクリュカラー
インデックス： ローマ数字
夜光： なし
ストラップ /ブレスレット：インターチェンジャブルパナマウィーブファブリックストラップ、ブラウンアリゲーターストラップ
追加情報: ラッカーで仕上げられたメープルウッドのコレクターズボックスに、アリゲーターレザーのトラベルポーチ、ホワイトゴールドとレッドタイガーアイのサントスドゥカルティエのカフリンクスがセットになっています。これらのアクセサリーを単独で購入することはできず、この限定モデルにのみ付属します。