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Steal Vs. Splurge ツール的なチタンウォッチ チューダーとスカーファ

この2本は似ているが、その価格帯はまったく異なる。

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最近、フルチタンのロレックス ディープシー チャレンジが発売され、チタン製の時計が何かと話題になっている。チューダーやロレックス、そしてバルチックのような小さな愛好家向けブランドに至るまで、チタンを使ったダイバーズウォッチがどんどん増えてきているのだ。何十年も前からダイバーズの生産を続けてきたシチズンは、今年、非常に競争力の高いチャレンジダイバーを発表した。それは、装着しやすいプロポーションを有し、羽のように軽く手首にも負担がかからないデザインになっている。

 チタン製ダイバーズウォッチを試してみたいという人にとっては、今ほど多様で汎用性があり、価値のあるセレクションが揃っていた瞬間はないだろう。興味深いことに、最近のチタンのトレンドには、新しいビッグボーイのロレックスとは対照的な、もうひとつの要素がある。それはサイズだ。かつて、チタンは、手首にかさばる鋼鉄の塊をはめるデメリットを軽減する方法として、大型のダイバーズウォッチによく用いられた。チタンは鉄に比べて約40%軽い。少し柔らかめで傷つきやすい面はあるが、驚くほど強靭で腐食に強く、低刺激性の素材だ。新しいペラゴス 39やシチズンのチャレンジダイバーのような時計があれば、これらの利点をより日常的なサイズで手に入れることができるのだ。

 ありがたいことに、50mmのロレックスのための財力や手首を持たない僕たちのために本稿の文脈上の真実を明かすと、実はチタンウォッチを試すために多くの金額を費やす必要はない。ペラゴス 39は、真に装着感のよい高級チタン製ダイバーズウォッチというコンセプトを定義したが、もし僕が、チューダーの10分の1以下の価格で、素晴らしく、極めて道具的なチタン製ダイバーズウォッチが手に入ると言ったらどうだろうか。そして、もし、それがおよそ18分の1の価格だとしたら? それでは、今回のSteal vs Splurgeを紹介していこう。


Steal(お手頃な選択肢)
scurfa diver one titanium

 The Watch: スカーファ(Scurfa)ダイバー・ワン チタン

なぜクールなのか:スカーファは、ポール・スカーフィールドによって設立された英国の小さなブランドだ。(ヘリウムエスケープバルブを実際に必要とするタイプの)専業ダイバーであるスカーフィールドは、実際のプロフェッショナルや商業ダイビングの用途にも使用できる、現代的で手頃な価格のツールウォッチの製作を意図してスカーファを創業した。スカーファはここ数年でラインナップを充実させてきたのだが、主力モデルはスティールとチタンから選べるダイバー・ワンだ。

 40mm径、厚さ14.4mm、ラグ幅47.7mmのダイバー・ワンはグレード2のチタン製で、サファイアクリスタルの風防、チタン製クローズドケースバック、500m防水性能、120クリックの逆回転防止ダイブベゼル、アルミニウム製ベゼルインサート(夜光ピップ付き)を備えている。また、この時計の製作者の意図に基づき、ケースの左側面にヘリオックスエスケープバルブ(HeV)を装備しているのも大きな特徴だ。HeVは自動バルブで、混合ガスを使った試験や154mまでの減圧試験が行われている。これは見事だ。僕は通常、HeVのないダイバーズウォッチを好むが、このモデルでは、創業者の製作意図との繫がりを考慮し、これを搭載したことを高く評価したい。

scurfa diver one titanium

 ダイバー・ワンのチタン製ケースは全面ブラッシュド仕上げで、ドリルラグ、大型のねじ込み式リューズ、リューズガードを備えている。ブラック、オレンジ、ブルーの各色から選べるダイバー・ワン チタンは、明るく読みやすい時刻表示となっており、大きくモダンな針と文字盤上の最小限の文字、そしてミニッツトラックに囲まれた同じく大きなルミナスマーカーが配置されている。青く光るBGW9スーパールミノバをふんだんに使用しているため、わずか40mmのケース径でありながらも、部屋の反対側からでも時刻を読み取れるような時計に仕上がった。

 以前、僕のポッドキャストでスカーフィールド氏にインタビューする機会があったのだが、彼の時計に対するセンスと情熱だけでなく、スカーファで具体的にやりたいこと、つまりダイビングという彼の仕事にも耐えうる身近なダイビングウォッチを製作するという目的意識に、非常に感銘を受けたものだ。このブランドは繁栄を続けており、ダイバー・ワン チタンをはじめとする各種モデルが、ウェブサイトで在庫切れになっていることも決して珍しくはない(辛抱強く待つか、あるいは幸運であることが必要だ)。

three other diver one titanium versions
scurfa lume
scurfa hev

 スカーファはもう少し特別なものを求める人のために、M.S.シリーズを通じてダイバー・ワン チタンの年次限定モデルも発表している。M.S.ウォッチとは軍用品仕様の腕時計を指す。内容は標準ラインとほぼ同じだが、M.S.モデルにはフルマークのベゼルが付き、ラバーストラップとNATOスタイルのナイロンストラップの両方が付属している。

 このシリーズのうち、M.S.21(2021年モデル)はマットブルー仕上げのカラーリングを特徴とし、M.S.22はマットブラック仕上げで500台限定となっている。僕は最近になってM.S.22.を探し出し、常に身につけているが、とても印象的で、日々気軽に使えるダイバーズウォッチだと感じている。標準のダイバー・ワン チタンとの比較で言えば、僕はフルマークのベゼルの外観に引かれる。比較的小さなコスト増(特に、既に非常に魅力的なスタート価格と比べて)は、ダイバー・ワンのより独特な仕上がりは好ましい。

なぜ手頃な価格なのか:これにはいくつか理由がある。まず、スカーファは諸経費がほとんどかからず、自社のウェブサイトのみで販売しているため、コストを抑えることができる。次の要素は、ダイバー・ワン
チタンがシンプルで安価なクォーツムーブメントを採用していることだ。デイトコンプリケーションすらないRonda 713SMはベーシックで正確なムーブメントで、電池寿命は最長5年(60ヵ月)となっており、電池交換時期がわかるエンドオブライフ・インジケーターを搭載している。

Scurfa caseback

 最後に、このダイバー・ワンは、より大規模で定評のあるウォッチブランドの屋台骨である名声や評判を持ち合わせていない。あくまでもダイバー・ワン チタンは、ダイバーがダイバーとして働く際、身につけたい時計というコンセプトで作られた時計だ。僕はスカーフィールド氏がスカーファで作り上げた製品を非常に高く評価しているが、1本の時計に支払う代償の大部分は、文字盤に書かれたブランド名に由来するものなのだ。

 シンプルなクォーツ腕時計であるこのスカーファは、秀逸な120クリックベゼル、素晴らしい夜光パーツ、頑丈なラバーストラップ、そしてこの価格帯で期待されるよりはるかに優れたスペックを備えている。実用的で美しく作られたダイビングウォッチ以外の要素には、1ペニーも支払わなくて済む。僕はM.S.22を定価の275ポンド(約325ドル=約4万4000円)で購入したが、来年にはM.S.23が登場すると思うと、今から楽しみで仕方がない


Splurge(贅沢な選択肢)
tudor pelagos 39

 The Watch: チューダー ペラゴス 39

なぜクールなのか:僕はこの時計について多くを語ってきた。これから間もなく、さらに多くのことを(動画付きで!)語れるようになる。僕はペラゴスが大好きだが、ペラゴス 39には、2012年にブラックベイとペラゴスのラインを発表して以来チューダーが習得してきたことの多くが、集約されているように感じている。

tudor pelagos 39

 幅広いサイズの手首に対応するためにダウンサイジングされたこのP39は、スタンダードなペラゴスに比べてスペックも少し落としている。防水性能は200mながら十分なレベルだ(ただし、スタンダードなペラゴスやスカーファの500mと比べるとクールさに欠けるが)。同様に、オールマット仕上げは、深いブラックの文字盤と、ブラッシュド仕上げのセラミック製インサート付きベゼルに交換されている。ベゼルは部分的に反射しており、実物の外観はなかなか立派だ。そして、P39には、フルチタンのブレスレット(T-フィットのバックル付きとは素晴らしい)と、ダイビング用のエクステンション付きラバーストラップの両方が付属しているものの、この新しい小型のペラゴスは、兄弟モデルにあるHeVとトリック自動調節式クラスプを欠いている。

 それでも、僕はこの新しいペラゴス 39をとても気に入っており、2週間近くこのモデルと日常的に過ごすという機会も得たのだった。39 × 11.8 × 47mmという完璧なサイズであり、重さもブレスレットと合わせて100gを少し超える程度だ。ペラゴスがそうであるように、このモデルは意図的で特別な感じがするが、ハードコアなダイビング機能をさほど重視しない幅広いユーザーに向けて調整されている。そのため、この新しいバージョンは、既存のどのペラゴスモデルにも取って代わるものではない。

tudor pelagos 39

 まさに、チューダーが、現代のシードゥエラーを作ったという感じだ。ペラゴス 39は、ペラゴスとブラックベイ 58をミックスしたようなモデルになっている。 特に時針と文字盤の赤いペラゴスの印字を考えると、多くの点で、過去のチューダーサブへの敬意を表しているように感じる。だが、モダンで思慮深くよく作られていて、この価格帯では基本的に競合モデルはないのだ。

 このモデルは2022年の僕のお気に入りの腕時計のひとつであり、将来的には絶対に所有しようと思っているひと品だ。僕にとっては、自分の手首には決して理想的なサイズ、形状ではないものの、愛して止まなかったペラゴスという時計を、奥深く、格好よく進化させたモデルなのだ。

なぜ高いのか:スカーファよりもスペックが劣り、同じグレードのチタンを使用しているにもかかわらず、ペラゴス 39の価格は53万7900円(税込)だ。ダイバー・ワン チタンは約240ドル(約3万3000円)となっているものの、両者を差別化する明らかな要素もある。ペラゴス 39は、よりよい作りをしており、仕上げも繊細で、チューダー製ムーブメントのひとつであるMT5400を搭載している。このムーブメントは自動巻きで、COSC認証、70時間のパワーリザーブを有し、5年間の保証が付いている。さらに、ペラゴス 39にはチタン製のブレスレットも付属する(スカーファでは、72ドル以下の追加料金でシンプルなチタン製ブレスレットが提供される)。

tudor pelagos 39

 しかし、皆さん(あるいは僕)がチューダーに支払っている要素の多くは、ダイバー・ワンのような実用的な製品の要素とは直接比較できない。チューダーについては、文字盤のブランド名、そしてそのブランドに付随する感情、歴史、個人的な印象に対してお金を払っている。これは高級品の大きな要素だろう。これらのうちひとつの時計は、僕の説明が必要な製品だ。もうひとつは、求める時計にこだわりがある人なら誰でも知っている製品である。

 高級品、特に腕時計には、スペックや色、そしてサイズだけではく、それ以上のものが求められることがよくある。これらの要素はすべて、正当でなければならない。しかし、皆さんは、単なる製品以上のものを求めているのだ。腕時計に関心を持っているのであれば、多くの時計ブランドに対して個人的かつ非常に主観的な感情を持っているはずだ(僕は皆さんがそうであると仮定する)。強く引かれるブランドを求めるとき、その製品は部品の集合体以上の存在になる。

tudor pelagos 39

 このことは本質的に、腕時計愛好家の核心部分なのだ。チューダーやロレックス、オメガである必要はない。どのブランドでも、どんな価格でもいいのだ。完璧に正確で、簡単に装着できるカシオの時計は15ドル(約2000円)程度だが、それ以上の何かが込められているのであり、時刻を知る必要を満たすためだけに購入することにはならない。


どちらを選ぶか

 僕の見解では、答えを出すのは簡単だ。最小限の出費でチタン製ダイバーズウォッチの素晴らしい実例を体験したいのであれば、スカーファを試してみて欲しい。僕は優に10年以上ダイバーズウォッチに入れ込んでいるが、自分のスカーファを本当に気に入っている。ダイバー・ワンはその入門編として最適なモデルであり、ほとんどお金をかけずによさを堪能できると思う。

a scurfa and a tudor

チューダー ペラゴス 39(右)の隣に置かれた僕のスカーファ M.S.22(左)。

 代案としては、40mm前後のチタン製ダイバーズウォッチというアイデアにすっかり惚れ込み、優れた時計への多少の出費を覚悟しているなら、ペラゴスは簡単におすすめできる。美しく装着でき、見た目も素晴らしく、何も問題ないだろう。

 最後に、もし皆さんが、モダンな美学とハイカラな魅力を備えた、偉大で簡単に装着できる腕時計を楽しむ根っからのダイビングウォッチ愛好家なら、可能な限り両方を手に入れて欲しい。そして、M.S.23エディションにも注目してもらいたい。僕ならぜひそうしたいところだ。

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