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Weekend Edition オメガが新しいスピードマスターを発表、トニーがマイアミでヴィンテージスポッティングを、カーラが(つかの間の)復帰をして、サラが手持ちの10万ドルを使い果たす

この1週間で発表された新作情報、時計関連ニュース、オパールへの賛辞など、HODINKEEが世界中から選りすぐりの情報をお届け。

 新しいウィークエンドコラムへようこそ。このコラムは、1週間日々の暮らしに忙殺され、時計に関する細かな情報のすべてを追いかけることができなかった人たちのためのキャッチアップセッションであり、まだまだ満足していない熱心な友人たちにおかわりを提供するためのものでもあると思って欲しい。また、“ニューウォッチ・アラート(New Watch Alert)”では過去1週間に発売された新作時計を、“見逃した方のために(In Case You Missed It)”ではもう一度見るべきお気に入りの時計を、“カルチャー・オブ・タイム(Culture of Time)”ではHODINKEEコミュニティ外からの興味深い記事を、そして“ザ・カンバセーション(The Conversation)”では皆様からのコメントへの返答をお届けする。土曜日の朝、コーヒーを片手に、ぜひご覧いただきたい。

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クールな猫ちゃん、そして子猫ちゃんたち、こんにちは。マーク・カウズラリッチ(Mark Kauzlarich)だ。2020年の出だしからわかるように、今週は2カ月後に迫ったビッグイベント、Watches and Wondersの準備に追われ、少しバタバタしている。そんななか、時計業界では次々とヒット商品が生み出されている。以下に世界各地から寄せられたHODINKEEのレポートや、サザビーズで実施されたパテックのオークション、HODINKEEの卒業生による友情出演など、我々が忙しすぎて手に入れることが叶わなかったものを紹介していこう。

ニューウォッチ・アラート(New Watch Alert)

 世界を旅するダニー・ミルトン(Danny Milton)は、オメガ スピードマスター スーパーレーシングの新作をチェックするべく、スイスに立ち寄った。ここでの大きなポイントは、このモデルは日差±1秒、日差±0.1秒単位の微調整が可能な新型ムーブメントを搭載していたということだ。

 サラ・ミラー(Sarah Miller)ならではの独特の文体で、ハリー・スタイルズ(Harry Styles)以来となるイギリスが生んだ最高の人物に挑んだ。フィアーズとクリストファー・ウォードのコラボレーションによる、珍しい機能(ジャンピングアワー)を搭載した珍しい色(バーガンディ)の腕時計をご覧あれ。

 ワイルドなデザインに引かれるのは、今週、私を納得させたマライカ・クロフォード(Malaika Crawford)のようだ。レザーのバイカージャケットを見つめては「欲しいけど、私には無理」と言う私を、リシャール・ミルはロックンロールと同じく、単に心の持ちように過ぎないと説得してくれた唯一の人物だ。そう、心の状態、この場合は、109万5000ドルを持っているという状態である。

見逃した方のために(In Case You Missed It)

これはマークXVIII(原点を見失わないようにするために18を掲載しておこう)。

 ローマ数字に詳しいわけではないが、XVIIIとXXのあいだに数字があったのは確かである。いずれにせよ、ファンに愛されたIWCは、もう存在しないのだ。(19日間寝ていない)ダニー・ミルトンがわかりやすい解説をしてくれた。

A box of Rolex Daytona watches

スラックのなかのひとりが“いたって普通な時計の箱”と呼んでいたもの。

 HODINKEEのヴィンテージバイヤー、リッチ・フォードン(Rich Fordon)は、トニー・トライナ(Tony Traina)によるオリジナル マイアミビーチ アンティークショー(OMBAS)のレポートの先駆けとして、“市場の状況”を伝えることにした。このリッチのレポートでは、ヴィンテージのことだけでなく、ショーでの友情についてもすべて網羅している(きゃー)。またトニーは、まるで我々がその場にいたかのような気分にさせてくれるフォトレポートをアップしてくれた。噂によると、トニーが見た唯一のマイアミの太陽は、空港のドアからタクシーに乗り込むまでの数分間だけだったそうで、このようなレポートをしてくれた彼の苦悩に感謝したい。

Sarah Miller hero image

 パテックにウブロ、そしてウサギをモチーフにした時計。いったい誰のコレクションかと思えば、サラ・ミラー(Sarah Miller)のものだった。HODINKEEの新連載となるコラム、“もし10万ドルあったら、どんな時計を手に入れるか”は、我々の内なる物語を探求するものである。

カルチャー・オブ・タイム(Culture of Time)

ノース少将が所有していたパテックのクロノグラフ。

 ヴィンテージウォッチのなかで、素晴らしいパテックのクロノグラフほどクールなものはない。特にセクターダイヤルを持つものは素晴らしい。上の写真のRef.533は、125本しか存在が確認されていないため、抜群の状態を誇る時計はすでにすべて見つかってしまったかのように思うだろう。しかしそうではない。世界大戦と冷戦にまたがってキャリアを積んだ、アメリカの重要な軍事的指導者、トーマス・ノース少将が着用していたという驚くべき出自を持つパテックのクロノグラフが、2月8日までオークションに出品されている。詳しくはサザビーズのホームページにてご覧いただきたい。

John Mayer and his Hodinkee G-shock watch

なお彼は木曜日に、単独アコースティックツアーを発表した。

 HODINKEEスタッフが日本に行きたいと切望するなか、ニューヨーク・タイムズ紙は、先んじてG-SHOCKの工場見学で我々を案内してくれたのだが、G-SHOCKの工場は、想像以上に“スケボーで壁面を走り、ダートバイクで廊下を走る”というより“未来科学的”な印象が強かった。

A watch with an opal dial

2019年に行われたドバイ・ウォッチ・ウィークのフォトレポートから、オパールダイヤルのディオールウォッチをご紹介。

 宝石をセットした時計の魅力は、なかなか拭い去れない。一度その魅力に取り憑かれると、光るものすべてに引き寄せられてしまうものだ。だからこそ、万華鏡のように美しい色彩のオパーリンカラーが、時計製造にあまり使われていないことにショックを受けている。このニューヨーク・タイムズ紙の2番目の記事(我々はほかの出版物も拝読するが、信用に値するものだけを信用している)を読めば、オパールの魔法に恋し、これらの美しい宝石を見つける苦労を理解するのに役立つだろう。

ザ・カンバセーション(The Conversation)
The Cartier Tank Francaise

コメント:  免責事項/わたしは実物を見ていないので、感想はあくまで記事からだ! カルティエが大好き、タンクも大好きで、「タンク フランセーズ」(自身にとって初めての大きな時計!)も大好きだ。ちょっぴりリニューアルしてくれるのは正直にうれしい。  

 最初はエンドリンクに抵抗があった。そこがあまりにもソリッドで、固すぎるからだと思った。またブレスレットに沿うように動くと、視線に変化が生まれないからだ。しかし、文字盤が相対的に小さく見えることに違和感を覚えたのだ。ただこれは実物を見てみないとわからないので、どうなのだろう。また、Twenty~4のような雰囲気も備えている。これはいいことなのか悪いことなのか? よくわからない。とはいえ、古い名作がアップデートされたことは喜ばしいことである。

 また、わたしもこのコレクションの小振りバージョンに、小さな機械式ムーブメントを搭載することを夢に見るよ、トニー(Tony)。しかし、品質レベルを維持しながらそれを実現するのは非常に困難だといわれている(読んで字のごとく、カスタマーサービスの問題が山積みとなっているようだ)。残念です。でもいつかは! - カーラ・バレット(Cara Barrett)

レスポンス: カーラ・バレット! 丁寧で鋭いコメントをありがとう。いつかHODINKEEに記事を書くことをぜひ検討してみて欲しい。

 この記事には素晴らしい考察がたくさんある。トニーが言ったように、カルティエマニアはこの時計に夢中にならないかも知れない。しかし、多くの人にとって、「タンク フランセーズ」はカルティエの歴史、いや、時計業界を知る上で最も人気のあるモデルのひとつであることに変わりはない。したがって、このようなカタログの安定した部分を見直すことは、大きな変革につながってくるのだろう。しかし小振りな時計は、ソリッドなエンドリンクのように、どんな小さな変化も大きなインパクトとなるだろう。私からすれば、外観の崩れが気になるところだ。ただ、このダイヤルを指摘されると、もう無視するわけにはいかない。さらにTwenty~4とのつながりも捨てがたい。

 ただ私にとって最も重要なことは、小さな時計を愛する時計愛好家(私が設立した新しい支援団体WLWLSW)が、時計のゴルディロックス(黄金比)、つまり適切なサイズの時計を手に入れるために、ムーブメントの精度や耐久性を多少あきらめることは許容できるというフィードバックを、ブランドが受け止められるかどうか、ということだ。クロノメーター・フランセーズも、100m防水のトリプルカレンダーウォッチも、急に4mmも厚くする必要なんてない。確かに、一般ユーザーに腕時計を売るときに、“ちょっと、これは頻繁に点検が必要かもしれない”と断りを入れて売るのは難しいかもしれない。 しかし、機械式ムーブメントを搭載した小振りな時計の古きよき時代に戻るには、それが必要なのだ。機械式ムーブメントを備えた小さな時計の日々を、男性は夢にまで見るだろう。