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少なくとも数人のTalking Watchesの出演者たちが出展者のブースを歩き回り、次に手にする腕時計を探しているのが見られた。マシュー・ベイン(Matthew Bain)、ダビデ・パルメジャーニ(Davide Parmegiani: モナコレジェンドグループから)、サザビーズ、メンタウォッチ(Menta Watches)、ガイ・ゴハリ(Gai Gohari)、ウィンドヴィンテージ、オンリーヴィンテージ、ファウンドウェル(Foundwell)など、そのほか数十の時計メーカーが出展していた。そのあいだ、YouTuberやTikTokerたちは、彼らに憧れるフォロワーたちに向けて、あの歯がゆい取引き動画を公開していたのだ。私や私の時計が特段注目されたからではなく、たまたま悪いときに悪い場所に居合わせただけで、私はふたつの別々のInstagramアカウントで公開されることとなった。すべての出来事は、出展者のカウンターの下に無造作に置かれた何カラットものダイヤモンドを分析するには完璧だが、高級時計の写真を撮るにはおそらく不向きな、厳しい蛍光灯の下で起こった。
これだけは言える。2020年以来初めて、マイアミビーチのオリジナルアンティークショーが戻ってきたような気がした。時計は鑑定され、ドルで交渉され、取引された。ヴィンテージ、ネオヴィンテージ、モダンの時計がほぼ均等に展示されていたが、後者よりも前者の方が盛り上がっていたかもしれない。
ここでは、2023年オリジナル マイアミビーチ アンティークショーに出展された時計のなかから、私たちのお気に入りの時計をいくつか紹介しよう。
もちろん、マイアミには、イエローゴールドのRef.2499を筆頭に、複雑機構を備えた希少なパテックも展示されていた。
このような感じですべてがきれいに並べられているわけではない。
左から、ギュブランで販売されたオーデマ ピゲ、カルティエのトノー、1940年代のジャガー・ルクルト レベルソ、ヴィンテージのモバード、ウッドダイヤルのカルティエ タンク。
Talking Watchesにかつて出演してくれたアルフレッド・パラミコ氏が、おそらくユニークピースと思われるパテック フィリップ Ref.3974Rを着用していた。フィリップスは2022年11月にこのような3974の個体を96万1700スイスフラン(約1.35億円)で販売し、「今のところユニークピース」と評している。3974Rの他のすべての知られている個体はシルバーダイヤルを備えているが、これはブレゲ数字を備えたアンスラサイトグレーのダイヤルを備えている。おそらくパラミコ氏が最近手に入れたものなのではないだろうか?
コレクタビリティのジョン・リアドン氏が、展示会で見つけた最新作を紹介してくれた。パテック フィリップのゴールデン・エリプス 3584/1Gだ。シルクのようにしなやかなブレスレットと、サメの皮のような文字盤がマッチしている。
33mm径のゴールド製ロイヤル オークほど、装着感や見栄えのよいものはない。ジョーダン・アルコリア氏の手首に装着されているのがそれだ。
光沢のあるブラックダイヤルのパテック フィリップの懐中時計を拡大鏡で分析。
ヴィンテージのデイデイトとサブマリーナーのダブル・リスティング(2本つけ)を楽しむコレクター。
アンディ・ウォーホルが愛用していたことで知られるブシュロンのリフレ。
90年代のブレゲのトゥールビヨン。例年以上に、素晴らしいネオ・ヴィンテージウォッチがディーラーによって展示されていた。
オーデマ ピゲのムーブメントを搭載した、グリュエンとのダブルネームによるパーペチュアル カレンダーのプラチナ製懐中時計。
ブランパンのフィフティ ファゾムスの長すぎるコレクターズガイドをまとめたあと、このキレのあるケースのフィフティ ファゾムス MIL-SPECを試着するのは楽しかった。
ジョン・メイヤーのG-SHOCKを身につける人をHODINKEEのPhoto Report記事に掲載しないわけにはいかない。
そういえば。この女性はゴールドの"ジョン・メイヤー"デイトナとゴールドのジュエリーをいくつか重ね付けしていた。とても素敵に見えた。
同じモデルでも、まったく違う表情に。ゼニス・デイトナを装着したウェス・ウィン氏。
パルミジャーニ・フルリエ初期のユニークピースのパーペチュアルカレンダー ミニッツリピーター トゥールビヨン。美しいトリックのケースにゴールドのギヨシェ文字盤を備えている。
パテック フィリップ アマグネティック Ref.3417。この筆記体にまさるものはない。
サザビーズのリッチ・ロペス氏は、1970年代のロレックス製コインウォッチを紹介してくれた。
90年代のオーデマ ピゲのスターホイール。APはこのコンプリケーションを数ヵ月前に“CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ スター ホイール”として復活させたばかりだ。
ベゼルとケースに17ctのサファイアを使用したプラチナ製パーペチュアルカレンダー クロノグラフ。ジェフリ・イブラヒム王子のル・マン参戦のために作られた。ウィキペディアでリフレッシュしたい方は、ブルネイのスルタンの弟であるジェフリ王子の物語を読むことをおすすめする。
フランク・ミュラー氏による初期の両面モノプッシャークロノグラフ(兼ワールドタイム)で、シンプルに「Franck」とだけ記されている。これはフランク ミュラーブランドを立ち上げる前の1989年に製作されたもの。
ご存知、Talking Watchesに出演してくれたフレッド・サベージ氏がダビドフ兄弟と購入の議論中? 写真には写っていないがサベージ氏はゴージャスなギャレのクロノグラフを身につけていた。
一方、フレッド氏の妻ジェニファー・リン・ストーン氏は、ロレックスが数年間だけ製造し、アバクロンビー&フィッチで販売された、神話に近いロレックス コマンドーを着用していた。
ホワイトゴールドのカルティエ クリスタロー。オスバルド・パトリッツィ著『ホワイト カルティエ』に掲載された、ヨルダン国王のために製作された1本。
カルティエのクラッシュの試着、他ではできない体験だ。
ゴールドとツートンの海のなかで、ゴールドのロレックス オイスター パーペチュアル デイト Ref.1501を試着。決断、決断をしなければ。
コール・スミス氏のオメガ スピードマスター。
あるコレクターが、ロレックス サブマリーナー Ref.6204のスプリットダイヤルを見せてくれた。センターピニオンの両脇にあるロレックスの文字下の「Submariner」と「Perpetual」の文字に注目。
ホイヤー Ref.2447 "エッグシェル"。文字盤がシルバーではなくクリーム色のホワイトで、初期のカレラにのみ見られる珍しいバリエーションだ。
聖なる御三家と呼ばれる超薄型のネオ・ヴィンテージのパーペチュアル カレンダーを3本並べる。
ヴァシュロンのラピスラズリムーンフェーズをクローズアップ。
ローズゴールドのロイヤル オーク デュアルタイムにスポットライトを当てる。ジョン・メイヤーはTalking Watches 2のなかで、APは最高のローズゴールド合金を採用していると語っていたが、この時計はその理由を物語っているようだ。
ダンヒルのライターのサイドに機械式時計が隠されている。ペンダントやネックレス、ペン、ライター、指輪、マネークリップなど、腕時計以外のものも展示されていたのが印象的だった。
アイクポッドのヘミポッド GMTを比較、私はアイクポッドが大好きだ。
1940年代のジャガー・ルクルトのヴィンテージ レベルソ。
2013年にストリートウェアブランドが友人や家族のために作った“Supreme”ロレックス サブマリーナー。文字盤の卑猥な赤い文字にご注目あれ。
ウィルスドルフ&デイビス(そう、あのハンス・ウィルスドルフ)が製造し、ハロッズが販売したアンティークのシルバーパースウォッチ。
時計はどこにでもある。このゴールドのルビーリングの下には、ジャガー・ルクルトの小さな時計が隠されていた。
また、ヴィンテージのリングウォッチとカルティエのサントスを組み合わせているコレクターもいた。
リシャール・ミルの時計も、明るい照明の下で吟味された。
もう一方のハイエンド。パテック フィリップが製造した、ティファニーダブルネームのスプリットセコンド クロノグラフ懐中時計。
フルレザーストラップのヴィンテージ・カルティエ。
カルティエ パリの小さなヴィンテージブレスレットウォッチで、ダイヤルが隠れている。そのシャッターは、素早く引くと開閉し、ダイヤルを隠すことができる。
以前Hodinkeeでも紹介したWristBendのオーナーであるケリー氏は、ロイヤル オークとお揃いのブレスレットをつけて現れた。画像はイメージ。Charlie Dunne氏提供。 Image: Courtesy of Charlie Dunne.
エクスカリバーのカート・ロスナー氏による、恒例のムーンスウォッチ。
メンタウォッチのアダム・ゴールデン氏(赤い服)がブースを担当し、愛好家が品定めをしている。
一方、リュックサックで出展者ブースを歩き回り、売り場を探すディーラーもいる。カウンターに時計巻きが広げられると、取引が始まるのだ。
逆パンダダイヤルのモバード M95 クロノグラフ(右)をつけて行ったので、販売店のブースでパンダダイヤルの兄弟機(左)を見つけたときは、思わず一緒に写真を撮った。
ジョニー・キャッシュがマネージャーに贈ったというピアジェのヴィンテージを手に取るところ。
デジタルの携帯電話さえもメカ魂に火をつけていた。
来年も同じ日に、マイアミビーチでお会いしましょう。
Images by Gesi Schilling and Tony Traina
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