Introducing パープルダイヤルを備えたオリス　アクイス ヘルシュタインエディション 2023

　このアクイスはパープルダイヤルと日付表示がないことを除けば、直径41.5mm、グレーのセラミック製ベゼルインサート、スティールケース＆ブレスレットという（普通の）アクイスだ。ムーブメントには約5日分のパワーリザーブを備えたオリスオリジナルのCal.400を搭載（これについては以前詳しく紹介した）。これは推奨オーバーホール期間を10年をうたい、また10年間の品質保証も提供するキャリバーだ。裏蓋にはスキューバダイビング用の道具を身につけて潜るオリスベアが描かれている。これはどうして？　と聞くと“やらない理由はないだろう”とオリスはいう。300m防水のダイバーズウォッチなのだから当然といえば当然だ。この時計は250本限定で、6月1日からオリスのウェブサイトで販売されている。価格は55万円（税込）と、レギュラーのオリス　アクイス デイト キャリバー400より若干割高だ。

　見栄えのいい時計でありすぐに売れることは間違いないため、（手に入れられなかった）ほかの人たちは、“いつになったら日付のないレギュラーアクイスが発売されるのだろう？”と疑問を持つはずだ。今のところオリスはヘルシュタインエディションのリリースをあまり深読みしないようにと言っている。結局のところ、核となるコレクションにオールSSを追加したわけではない。フルSSとは異なりノンデイトダイバーは商業的なヒットが待っているが、先走りは禁物だ。

　おそらく現時点で、プロパイロットのカーミットの例があるように、オリスほど今を楽しんでいるブランドはないだろう。私がこのパープルダイヤルのアクイスで気に入っているのは （日付窓がなくなったこと以外で）、あまり無理に売ろうとしなかったことだ。春分の時期にヘルシュタインの山々に反射する荘厳な太陽の光からインスピレーションを受けたパープルを用いている、というような誇大広告はない。いや本当にないのだ。アクイスはここ数年、パープルダイヤルとノンデイトのアクイスが欲しいと待ち望むマニアの声が多かった。実にシンプルな方程式だ。そして人々が求めている、いい時計をつくればそれを過剰に売る必要はないのだ。

ブランド: オリス（Oris）
モデル名: アクイス ヘルシュタインエディション2023（Aquis Holstein Edition 2023）
型番: 01 400 7769 4188-Set

直径: 41.5mm
厚さ: 13mm
ケース素材: ステンレススティール、セラミックベゼルインサート
文字盤: パープル
夜光: あり、針とインデックスにスーパールミノバ
防水性能: 300m
ストラップ/ブレスレット: ステンレススティールブレスレット、エクステンション付きセキュリティホールディングバックル

キャリバー: 400
機能: 時・分・秒
直径: 30mm
パワーリザーブ: 約120時間（約5日間）
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 21
追加情報: 日差-3～+5秒の精度、マイオリス登録で保証期間を10年に延長（時計とムーブメントに適応）

価格: 55万円（税込）
発売時期: 2023年6月（オリス公式ウェブサイトにて）
限定: あり、250本限定