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Editors' Picks Watches & Wonders 2023で見つけた、編集部お気に入りの時計9選

会期中はたくさんの時計を見たが、そのなかでも特に目立っていた9本を紹介しよう。

記事をご覧いただいたかはわからないが、HODINKEE編集部は先週、Watches And Wondersに参加してきた。全部で900万本ほどの時計を見て、それと同じくらいコンベンションセンター内にあるポキ丼を平らげただろうか。会場には、我々が予想していたとおりの時計数mmサイズアップをした傑作時計、気絶するほど素晴らしい新作、そしていくつかのサプライズ(詳しくは今週紹介しよう)が展示されており、我々は大変な興奮を味わった。今回は、HODINKEEチームが出合ったお気に入りをいくつか紹介しよう。

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A.ランゲ&ゾーネ オデュッセウス クロノグラフ
A.ランゲ&ゾーネ オデュッセウス クロノグラフ

 10年以上も時計の展示会に参加していれば、新しい時計を見てひと目惚れし、すぐにでも手に入れたいと思うものもあれば、スティングのように、音楽はあまり聴かないが彼が作っていることに魅力を感じるものもあることに早々に気づくだろう。私は、その両方のバランスを保つことが重要だと思っている。なぜなら、新しいデイトナ(おそらくプラチナにダイヤモンドのインデックスを付けたものだ……、私に似合うように見えるだろうか?)かタンク ノルマルをすんなり手に取れるようになった……だが、どちらの時計も時計製造の技術を前進させるものではない。そして、先週見た時計のなかからお気に入りを選ぶにあたっては、この展示会の名称が“Watches and Wonders”であることを忘れてはならないと思っている。だから、私のいちばんがA.ランゲ&ゾーネのオデュッセウス クロノグラフであることは、私を知る人なら驚くことではないだろう。なぜなら、そう、これはまさに腕時計であり、快適に身につけられるものであることが確認できたからだ。そして世界最高の時計メーカーのひとつから生まれた、驚くほど美しく繊細で、革新的な新キャリバーを搭載しており、言い換えるなら、まさに現代の時計製造における奇跡のような1本だ。ミニッツカウンターが中央にセットされ、ダイナミックな形状のプッシャーや回転機構を備えているなど、常識にとらわれない新しい時計であり、世界で100本しか作られない特別なモデルである。だが、そこはランゲだ。過去15年間で私が見てきた多くのクレイジーで奇妙な時計とは異なり、実際に機能する。まあ、私の紹介記事にも書いたように、完璧ではない。しかし今、この時計を実機で見てみると、思った以上に素晴らしかった。率直に言って、現代の時計メーカーが目指すべき作品だと思う。– ベン・クライマー(Ben Clymer)


カルティエ プリヴェ タンク ノルマル
カルティエ プリヴェ タンク ノルマル

 “汝自身の英雄に会うべからず”という言葉があるが、 私自身は何人か会ったことがある。私が特に尊敬する時計業界の人々との出会いはとても素晴らしいものであったが、現実が期待に沿うことはまれであった。だから、カルティエのプリヴェ タンク ノルマルを目にするとなったとき、私は不安だった。だが、それも杞憂だったようだ。新しいノルマルは、最高だ。

 ブランドそのものに加え、1920年代から1970年代にかけてのデザインの変遷、特にブレスレットについてを理解するために、私はカルティエの歴史に関する書物をあまりにも長い時間調べ続けてきた。クイックアジャスト機能を備えたブレスレットなどは、本来であれば興奮するようなものではないだろう。しかし、プリヴェコレクションに初めてブレスレットが登場したことはビッグニュースだ。同時に発表された大胆な24時間スケルトンムーブメントのプリヴェ ノルマルを凌駕するほどの、一大事件なのである。

 文字盤の色や針など、一部においては個人的な好みで細かい不満はある。しかし今回の展示会でカルティエは素晴らしい結果を残したと思う。展示会で最も好きな時計に、シンプルな時刻表示のみのカルティエを選んだ自分にも驚いている。私はむしろハイコンプリケーションモデルを選びたかったのだが(パテックの5316Pのような。残念ながら、ガラスケース越しでしか見られなかったが)、カルティエは多くのファンが望んでいたものをまさに実現したのであり、ときとしてそれこそが重要なことなのだ。– マーク・カウズラリッチ(Mark Kauzlarich)


チューダー ブラックベイ
チューダー ブラックベイ

 僕は10年以上前の、初代チューダー ブラックベイにずっと憧れていました。ブラック文字盤にワインレッドのベゼルという組み合わせはまさにキラーコンボ。ただリリース上は素晴らしいスペックに思えましたが、平たくずんぐりとしたケースデザインだったため、私の腕に乗せると大変なことになってしまったのです。その後チューダーは数回の改良を施してその問題に対処してくれ、さらに僕たちが予想もしなかった、いくつかの問題も解決してくれました。

 41mmというサイズはそのままですが、再設計されたケースデザインにより、完璧なサイズだとして多くの人に賞賛されたブラックベイ58と、ほとんど見分けがつかないほどになっています。さようなら平たいケース! またマスタークロノメーター認定を受けた、チューダーのマニュファクチュールCal.MT5602-Uを搭載しているほか、セットされた5連リンクスタイルのブレスレットには、その場で簡単に調整ができる、チューダーの“T-Fit”クラスプが付属しています(ロレックスのグライドロックシステムのようなものです)。さらに新しいリューズ、より操作しやすいベゼル、ロリポップ型のセンターセコンドも採用しています。

 確かに、これらの新機能には若干のプレミアムが付きますが、税込で55万8800円(5連リンクのバリエーションの場合、オイスタースタイルのブレスレットモデルより1万3200円高いです)という価格を実現しており、同様の機能を備えたほかのモデルで、これほど見栄えのする時計は考えられません。早くHODINKEE用に1本手に入れて、それにふさわしい映像処理をしてあげたいですね。– ブランドン・メナンシオ(Brandon Menancio)


カルティエ ベニュワール
カルティエ ベニュワール

 ゴールドでできたこの小さなバスタブ(ベニュワールはフランス語でバスタブの意)は、1906年からずっと、何らかの形で存在している。特に最近のブランドからは、このケースシェイプに近いアイテムが出ることが少ないため、私の目にはこれまで以上に新鮮に映った。この時計はレザーストラップでの展開が多く、私が所有する場合もそのようにしたいが、さらに華やかさを強調したい方には、うねりのあるブレスレットの用意もある。(もしあなたがエレガントな女性なら)カクテルパーティにも、(そしてもしバッド・バニーであれば)レイカーズ戦のコートサイドにもつけていける時計なのだ。多用途でつけられるという点では悪くない。そしてカルティエが、形ある時計というビジネスにおいて、いかに圧倒的な存在を放っているかということにクラクラさせられる。100年以上前のプロダクトでありながら、なぜかいまだに群を抜いているのだ。– ニック・マリノ(Nick Marino)


ショパール L.U.C. 1860 ルーセントスティール
ショパール L.U.C. 1860 ルーセントスティール

 私がずっと求めていた、1990年代半ばに発売されたオリジナルのL.U.C. 1860。それを再現した時計が発表された。このオリジナルの1860については、つい先日も執筆したばかりだ(はっきり言ってこれが登場するとは思ってもみなかったが)。そしてショパールは、新しいL.U.C. 1860を完璧に再現した。直径36.5mm、厚さわずか8.2mm、文字盤はギヨシェ彫りのゴールドと、サイズ感と文字盤の装飾ともにオリジナルと同様である。そこから初めてスティールケースに納められ、そしてラグを少し太くし、ミドルケースをブラッシュ仕上げにすることで、よりカジュアルな印象に仕上げている。しかも日付なしときたもんだ! オリジナルのCal.1.96 1860は基本的に、完璧なドレスウォッチであるが、(私見だが)6時位置の日付窓に文句をつける人もいた。それが今はもうない。この美しいムーブメント、文字盤、ケースを持つショパールは、年産100本ほどしか製造できないという。ぜひともその幸運のひとりになりたいものだ。– トニー・トライナ(Tony Traina)


ロレックス GMTマスター II
ロレックス GMTマスター II

 私は、ある時計を望んでそれが実現されたとき、その時計をお気に入りに選ばないということはあり得ないと思っている。というわけでここでは、貴重で重厚感のあるイエローゴールドのロレックス GMTマスターIIに、ブラックとグレーのセラクロムベゼルを装着した1本を紹介しようではないか。この時計がいかに魅力にあふれているか、それは金無垢のジュビリーブレスレットが付属していることだ。何年も(何年もだ!)見ていなかったこの時計について、まだ言っていないことがどれだけあるかわからない。しかしこれをセレクトした最大の要因は、初めてこの時計を見たときと、そして愚かにも手首につけたときに感じた気持ちから来ている。愚かだと言ったのは、この時計を身につけること、(ある意味)所有すること、そして持たないとどういうことになるのか、今ならわかるからだ。バットマンをオイスターブレスレットで所有しているため、スティールモデルはカバーできている。ただこれはまったくの別モノ。ついに金無垢デビューだ。Watches & Wondersは、YGのGMTを体験する唯一の場所ではない。私はもう夢中だ。– いやはや驚きを隠せないダニー・ミルトン(Danny Milton)


パルミジャーニ・フルリエ トンダ PF スプリットセコンド クロノグラフ
パルミジャーニ・フルリエ トンダ PF スプリットセコンド クロノグラフ

 ええ、ええ、わかっている。またもやローズゴールドの時計だということは。しかし、もしこの時計が、業界として重要な人物(時計)だったらどうだろう。3万6000振動/時の手巻きスプリットセコンドクロノグラフで、手首に巻くと十分な存在感があり、そして市長に立候補してしまうような錯覚に陥る自信も与えてくれるのだが、展示会で見たハイジュエリーのどれにも負けないくらい美しくてよくできていたと思うのだ(まあ、ヴァン クリーフ&アーペルのエメラルド ルドウォッチは別格であり、ほぼ私のお気に入りだった)。フルーテッドベゼル、すっきりとしたレイアウトの文字盤、アプライドインデックス、そしてムーブメントの仕上げに至るまで、パルミジャーニのトレードマークといえるタッチが随所に施されている。この時計が知る人ぞ知る密かな贅沢品といえるかどうかはわからないが、なにしろRGでできた大きな時計であることにはかわりない。しかしパルミジャーニというブランドは、素晴らしい製品を作っているにもかかわらずまだ知名度が低いという印象がある。このモデルは、それが一変しそうな予感がしてくる。– ノラ・テイラー(Nora Taylor)


チューダー ブラックベイ 54
チューダー ブラックベイ 54

 驚いただろうか? これも先ほど登場したチューダーのブラックベイで、僕のとても好きな時計だ。しかしこの場合、フィフティ-エイト(ペラゴス 39のために買わなかった時計)とは違った意味で気に入っている。チューダーがほかのブラックベイのフォルムを踏襲しつつ、新しい54で、37mmという小振りのダイバーズウォッチをつくったことを本当に高く評価している。200mの防水性、ねじ込み式リューズ、素晴らしいベゼル、そしてオリジナルのフィフティ-エイトが持つ基本的なルックスのよさはそのままに、チューダーの過去のヴィンテージ7922を意識しているからだ。チタン製のペラゴス 39を選んだことをまったく後悔していないが、ブラックベイ 54はチューダーの次世代マニュファクチュールから生まれた堅牢な時計であり、ダイバーズウォッチの世界では一般的に受け入れられない、幅広い層にアピールできるだろうと考えている。– ジェームズ・ステイシー(James Stacey)


ロレックス デイデイト カーネリアンダイヤル
ロレックス デイデイト カーネリアンダイヤル

 正直なところ、今年のトロフィーウォッチは贔屓目に見ても、聖書のような犠牲を払ってでも買いたいと思うようなものがなくて難しかった。ただ私のいちばんの収穫は、宝石をセットしたバリエーションが急増しているということ。自分の好きなカテゴリーが、非常にまじめに推されているのを目の当たりにして、自分のなかで確信が持てたような気がする。私にとって今回のナンバーワンピースは、カーネリアンダイヤルのロレックス デイデイトだった。ストーンダイヤルのオレンジの色合いを見ていると、完璧なサンセットを見ながら、休暇中に泳いだ時のような、そんな暖かな輝きをほんの少し感じることができたのだ。安っぽく聞こえるかもしれないが、手首に自分だけのバケーション用アイテムが乗っていて、それを楽しまない人間はひとりもいないはずだ。光沢のあるYGのケースとプレジデントブレスレット、カーネリアンの豊かなバーントオレンジの色合い、ベゼルとインデックスのダイヤモンドの優しい輝き。これらすべてが完璧なデイデイトを構成している。ジュエリーは、私のセロトニン(精神の安定さや安心感)レベルを高めてくれるものである。今週経験したダイヤモンドハイのほかにも、宝石のセッティングやカッティングに関わる技術、専門知識を深く理解することが、私が1年中推し進めていることでもあるのだ。– マライカ・クロフォード(Malaika Crawford)

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