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Editors' Picks HODINKEEのシークレットサンタ – 史上最高の50ドルの使い道

これは昔ながらの質問に対する我々の回答である。予算と時間の限られるなかで、何を贈ればいいのだろう。特に、それが時計マニアの同僚であった場合には?

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 そう、緊張するクリスマスパーティのお喋りと、強制的な職場の歓談をする季節だ。幸いにも我々は多かれ少なかれ互いに好ましく思っているので、昔ながらのシークレットサンタをすることに決まって、皆、とても盛り上がった。

 ルールは簡単。50ドルを上限としてギフトを購入し、適切なタイミングで相手に匿名で贈るのだ。今回の贈り物は時計である必要はなかったのだが、本文を見ていただければすぐにわかるとおり、ほとんどのギフトが時計関連のものだった。そして本稿は、エディターにとって、自分のもとを訪れたサンタの正体の種明かしとなる!

 本稿をお読みいただき、お手頃な価格のギフトのアイデアを得て、さらにHODINKEEスタッフがいかに変わり者で愉快な人々かを知っていただければ幸いである。

ジョー・ワイアット(Joe Wyatt), ビデオグラファー&エディター

受け取ったギフト: 私が受け取ったのは、とてもよく考えられていたギフトだった。カシオのデータバンク、カリキュレーターウォッチと、マーティ・マクフライ(Marty McFly)自身による「この時計は絶対に守ってね」と書かれたメモ。私は映画の引用に関しては、ダニー・ミルトン(Danny Milton)に比肩すべき能力があると自負しているのだが、ようやくその噂が広まってきたようだ。私の大好きな映画から引用した素晴らしい時計で、今までもらったなかでも最高のプレゼントのひとつだ!

a watch and a handwritten note

贈ったギフト: 私の課題は、エディターであるマーク・カウズラリッチ(Mark Kauzlarich)へのギフトを見つけることだった。他社と同様、我々もSlackなどの各種チャンネルでさまざまな話題についてお喋りしている。もちろん服や、もし話したければ糸の話題だってアリだ。ちょっと調査をしてみて、すぐにマークの好きなものが見つかった。それを見たとき、私は同僚のジョナサン(Jonathan)と顔を見合わせて「ニーズを感じる、ツイードを求めるニーズを」と言った。そのままEtsyを開いて、スモーキーなダークグレー系の色調のツイードウォッチストラップを見つけたのである。

 数日後、マークは我々のSlackチャンネルでそのプレゼントを紹介し、私はそれを気に入ってくれたとわかってとても嬉しかった。私はこのストラップは彼が持っている時計のいずれかに合うだろうか、20mmは彼に合うサイズだろうか、確信が持てていなかったのだ。今回の教訓は、ツイードで失敗することは決してない、ということである。

マーク・カウズラリッチ(Mark Kauzlarich), エディター

受け取ったギフト: 私は秋と冬が大好きだ。1年中スウェットシャツとニット帽で過ごせるならそうしたい。だが少し年齢を重ねるにつれて、たまのドレスアップを受け入れるようになった。ニーズを、ツイードの必要性を感じているのだ。(編集部注:これは、本当にふたりが別々に言ったことである)。『となりのサインフェルド』(Seinfeld)のエピソードで、ジョージ・コスタンザ(George Costanza)が「社会的に許されることなら、ベルベットを身にまといたい!」と言う場面がある。まさにツイードに対する私の気持ちである。

 明らかに、そんな私の気持ちはシークレットサンタに伝わったようである。私のブラックベイ 58にぴったりのサイズのヘリンボーンツイードのストラップを買ってきてくれた。数年前に購入した、クラシカルな黒と白のツイードのラルフローレンのスポーツコートが私の初めてのビッグボーイジャケットであった。これはその後に買ったものほどにはフィットしなかっが、一方、このストラップは(少し傷のあるウールの)手袋のようにフィットする。シークレットサンタは、ジェームスかローガンのどちらかだと思う。だが私のツイード好きは今や有名になったから、誰の可能性もあると思う。

tweed strap

贈ったギフト: いくらあっても困らないものがある。小物やガジェット、鞄やリュックサックに入れる携帯電話の充電器など、そして時計に携わる人にとっては、バネ棒外しがそれだ。私はこれまで、旅行や撮影の際、必要なときにバネ棒外しをホテルに忘れてしまって立ち往生したことがある。だから、我々の愛する元・新人のサラ・ミラー(Sarah Miller)がバネ棒外しを聞いたことすらなく、バネ棒外しなしでトラップを付け替えられると思っていたと聞いて、これを思いついたのだ。私はシークレットサンタの気まぐれな面をちょっと無視して、すぐにHODINKEE Shopで私のお気に入りのツールを注文してしまった。ときには実用的な贈り物も必要だ。願わくは、これがサラの将来にある何十もの時計関連の道具や、ガジェットや、スナップのコレクションの最初のひとつとならんことを。

サラ・ミラー(Sarah Miller), シニアライター

受け取ったギフト: 新卒の新入社員なので、わからないことがたくさんある。だから、私がレビュー用に受け取ったダイバーズウォッチが私に合わないブレスレットに装着されており、もっと好みでサイズも合うストラップがついてきたときのフラストレーションを想像できるだろう。いったいどうやってこれを外して、もう一方のものを付ければいいのか? 結局私は指の爪を使った。うまくいった。でも、Slackでこの件の文句を言わないわけにはいかなかった。というわけで、シークレットサンタが私にバネ棒外しをくれたのは道理である。つまりこれは当然の選択というわけだ。

 正直、誰からのプレゼントなのか想像もつかないが、ソーシャルメディア担当のチャーリー以外の全員に可能性がある。シークレットサンタは、チャーリーがこれをすでに3つ私に送ってくれていたとは知らなかったのだろう。これでもう私にはバネ棒外しは必要ないどころか、バネ棒外しのブティックを開くことだってできそうだ!

spring bar tool on a table

贈ったギフト: ある動画を観ていたら、ブランドンが帽子を被っていた。「あら、ブランドンにあの帽子はよく似合っている。でも黒いカシミヤならもっと似合うだろうな」。それで、私が買ってあげることにした。そのあと、時計の受け渡しのために駐車場で彼とほんの少しだけ会う機会があった。私が飛行機から降りたばかりだったのでふたりともマスクをしていた。彼はその帽子を被っており、マスクをつけていても非常によく似合っていた。私は何か言いたかったんだけど、なんとか自制した!

ブランドン・メナンシオ(Brandon Menancio), エディター

受け取ったギフト: J.Crewの黒いニット帽を受け取って、これ以上うれしいことはない。ロサンゼルスは寒くなってきたので(気温摂氏15℃を寒いといっていいのかな?)毎日のように使っている。私の大きな頭からは髪の毛が流出していっているようで、これを被ると本当に暖かくなる。私のA Week On The Wristの動画にも何度か登場している。

 推測するなら、気が利くエディターのマーク・カウズラリッチじゃないかな。私がよく被っている紫のロサンゼルス・レイカーズのニット帽について数週間前にコメントしていたから、私の担当になったのではないだろうか(記憶する限り、あれは褒め言葉だった。マークはとてもいい人なのだ!)。それともあれは、彼が代替品を買ってくれたことを示す、ささやかな兆候だったんだろうか? そうかもしれない。それとも、格好いいスタイルエディターのマライカ・クロフォード(Malaika Crawford)が、ニット帽で私のイメチェンをしてくれたんだろうか? わからない。でも、知りたくてたまらない。もう、この記事はいつになったら出るの!?

beanie and a watch

贈ったギフト: 優秀な動画プロデューサーのジョナサン・マクウォーター(Jonathan McWhorter)を引き当てたとき、何を贈るかすぐに思いついた。時計関連のものはお金を掛けずに贈るのは難しいだろうとはわかっていたが、クルマ関連のものも同様だ。そうでしょ?

 ジョナサンはポルシェが大好きで(かなりの“美人”の所有者だ)、最近家を買ったので、家の装飾にもなるポルシェ関連の読み物があれば楽しめるだろうと考えた。結局、『未知のポルシェ(Porsche Unseen: Design Studies)』という題名のハードカバー本を送ることにした。私は読んだことがないが、ネット上ではかなり評判がいいし、表紙も格好いいので、コーヒーテーブルにでも置く価値はあると思う。トイレでの読書に使われないよう祈るだけである。気に入ってくれるといいが。とにかく、メリークリスマス!

ジョナサン・マクウォーター(Jonathan McWhorter), 動画プロデューサー

受け取ったギフト: シークレットサンタから受け取ったのは、コーヒーテーブルブック、『未知のポルシェ(Porsche Unseen: Design Studies)』だった。当初、プレゼントは時計関連に定められているものと思っていたので、本当に素敵なサプライズだった。この当初の衝撃はさておくとしても、本当に、これは素敵なサプライズだったのである。この本は信じられないほどに魅力的なものである。ただし一部の特殊な人々(私だ。私は特殊なのである)にとってではあるが。

 この本には、ドイツのヴァイザッハにあるポルシェのデザインスタジオで生まれたコンセプトやデザイン研究が詳しく紹介されている。本のなかで紹介されているデザインの多くは、まだ日の目を見たことがなく、若かった頃の私が想像できるもののなかで、最大級に格好いいものだ。子どもの頃、私はいつか自動車のデザインで暮らして行くことを夢見ていたし、その後、特にブランドとしてのポルシェに関心を持つようになった。だから、この本がアマゾンの箱に入って、返送先住所も送り主の心当たりもまったくない状態で届いたのは、非常に素敵なサプライズだったのだ。この本は、私のシークレットサンタが熟慮して私のために選んでくれた、とても特別なものである。

 10点満点中911点の素晴らしいギフトだ。

porsche unseen book

贈ったギフト: ローガンには金のルーペを贈った。細部にこだわる人が多いこのチームにおいて、ローガンは間違いなく最上級、“最も細かい”の称号にふさわしい。前置きが長くなったが、私は何度もZoomの通話で、ローガン青年が何の前触れもなく、話題と関係のない目的のためにルーペを使っているのを目撃している。

 では、彼が明らかにもう持っているものをシークレットサンタとして贈ったのは何故か? ローガンは、どんな場所でも臆することなく存在感を発揮する人物である。私は、彼がスーツケースに、ひとりではとても着られないような鮮やかな色のペイズリーシャツを入れているのを目撃した経験がある。だから展示会やオークションに出かけるローガンの着こなしが、黒いプラスチックのルーペというのは許せないのだ。ダメ! 彼はローガン・ベイカーだ! ピカピカでなければならないし、金でなければならない。

 ただし、予算があるので、本物の金ではない。

ローガン・ベイカー(Logan Baker), ブランドエディター

受け取ったギフト: そう、ポケットにあるのはルーペだ。そう、会えて光栄だ。私はそういう男だ。どこに行くにもほとんどルーペを持ち歩いている。でも正直なところ、オタクと言われようが構わない。いつでもルーペを持ち歩いて、時計仲間との緊急の会合に備えていたいというのが私の本音である。会社で何を見るかわからないし、夜のイベントで誰に会うかもわからない。常に手の届くところにルーペがあるのはいいことだ。

 では、毎日持ち歩くためにはどんなルーペが最適か? これは難しい問題だ。一般的な時計コレクター(ハードコアの人たちは除く)が触るルーペというのは大別して2種類だ。オークションのプレビューや時計の展示会で何十個も置いてあるようなプラスチック製の使い捨てルーペと、ブランドが記念品として贈るような高級な木製ルーペである。残念ながらどちらも日々の携帯には向かない。

 そんななか、今回のシークレットサンタは完璧なサプライズとともに登場してくれたのだ。ゴールドトーンの金属製ルーペは10倍のレンズを搭載しており、外側の仕上げはダイヤモンドカットで把持力を高め、使用しないときには埃や汚れからレンズを守ってくれる便利な折りたたみ式である。また適度な重さがあり、ポケットに入れても大丈夫だ。数年後にどんな風合いになっているか楽しみである。それに、キーホルダーの留め具と旅行に使える革製ポーチも付いていることには触れたかな?

a loupe

贈ったギフト: アネット・ロルダン(Annette Roldan)は、読者の皆さんがHODINKEEで毎日目にするであろう優れた映像コンテンツ制作に携わる、縁の下の力持ちのひとりである。だから、シークレットサンタで彼女を引いたとき、私は何か特別なものを、たとえば腕時計を贈りたいと思った。しかし50ドル以下で特別な時計を見つけることができるだろうか? 困り果てた私は、ライフラインを利用して友人に電話をかけた。ケイトリン・コーチ(Kaitlin Koch)である。

 もしこの名前に聞き覚えがあるなら、それには理由がある。HODINKEEの元チームメンバーで、女性用のヴィンテージウォッチ、リングウォッチ、ペンダントウォッチの素晴らしいコレクターだ。また、オンライン上に掲載されるこの種の最高の時計にも目を光らせている(ケイトリンは、HODINKEE Magazine, Volume 11で自分のコレクションを紹介することを快く承諾してくれた)。私が助言を求めるメールを送ってから数分後、ケイトリンは、アネットへの素晴らしい贈り物だと思えるような、あるeBayの出品物をメールで知らせてくれた。それは独特な球形のゴールドトーンケースと、それによく合っているメッシュブレスレットを備えた、ミッドセンチュリーのタイメックスのエレクトリックだった。サテン仕上げのケースは地球儀のような形をしていて、非常にドラマチックで素敵だ。そして、この時計のいちばんの魅力は? たったの35ドルということだ。

アネット・ロルダン(Annette Roldan), 製作コーディネーター

受け取ったギフト: シークレットサンタから、このゴージャスなヴィンテージのタイメックスをもらった。これをくれた人は、間違いなく私の性格や好みを、私よりもよく知っている。可憐で楽しくて、どんなシンプルな服装も格上げしてくれる。黒いTシャツにブルージーンズ、そしてこの時計? この時計があれば、はるかにスタイリッシュでまとまった印象になる! 私はこの時計が大好き。でも、おそらく自分では買わないだろう。私の少ない(でも増えている!)コレクションのなかで、明らかに際立っているからだ。だけどお店で見かけて手に取らないということではない。なぜなら、欲しいから! クールで優雅な雰囲気があり、自分にはなかなか合わないと思っていたのだが、間違いなく似合っている。というわけで、これはスタイルエディター兼女王のマライカ・クロフォードからの贈り物だと思う。

a timex watch on a wrist

贈ったギフト: お返しとしては、ニックにタイメックスを贈った。彼が好きそうなファンキーなデザインの時計だ。ニックはこの時計のような、主張のあるものが好きなのである。普段使いできるようなシンプルさも持ち合わせている(それでいて楽しい)。価格帯もちょうどよく、状態もよかったので、見た瞬間に即決だった。予算にもう少し余裕があったので、Etsyでこの単品のウォッチロールも購入した。以前彼が、腕時計をきちんと収納する方法がないとこぼしていたのを覚えていたので、いつでも特別な腕時計を携えて旅行できるように、これをプレゼントしようと思ったのだ。それに、カスタマイズが嫌いな人はいないだろう。全部で約55ドルだった。

ニック・マリノ(Nick Marino), EVP, コンテンツ

受け取ったギフト: シークレットサンタからの靴下(付箋紙付きの箱だった)を開けたら、スナップショット式のモノグラムレザー製ウォッチケースがあったのだ。なんて素敵な贈り物だろう。気が利いていて、便利で、自分にぴったり。三拍子揃っている。さらにそのケースを開けると、ひとつ目のギフトのなかにもうひとつのギフトが入っていたのだ。時計であった。年代も出所も不明な白黒のタイメックスで、数字も必要以上に派手で、まさに私の好みを言い当てているような素敵な時計だ。

 クリスタルが割れているのは問題ないが、茹でたリングイネみたいな伸縮性のあるブレスレットがついているのは気になった。そこで、ヘラルドスクエアにいた男に5ドル払って、リンクをいくつか外してもらった。時計が“アルデンテ”になり、作業が終わった(と彼が思った)あと、私はさらにいくつかのリンクを外してくれるようにお願いした。彼は、もう作業は終わったと明らかに確信しており、私がゆっくりと死に至るようにと願っただろうが、ともかく同意してくれた。その時計は今までに自分で買った複数の時計よりもフィット感があり、気に入っている。

 シークレットサンタは、製作コーディネーターのアネット・ロルダンだと思う。そして、このようなハンサムな時計とモノグラムのケースを50ドル未満で用意するというのは、特筆するべきかなりの偉業だと思う。

timex watch on a wrist

贈ったギフト: マライカはピエール・カルダンのヴィンテージを愛用している。そしてイエローゴールドを愛している。さらに、彼女はがっちりしたジュエリーを着用する人だ。この時計は、ゴールドの1種でしかないが、間違いなくがっちりとした魅力がある。そして、コスチュームのようなそのデザインで、マライカが持っている素晴らしい指輪のいくつかと組み合わせたらいいと思う。いずれ目の当たりにできるだろう!

マライカ・クロフォード(Malaika Crawford), スタイルエディター

受け取ったギフト: 私が受け取った贈り物は、とても感動的だった。同僚の誰かが私の話を聞いており、Instagramをフォローしてくれており、私がピエール・カルダンのヴィンテージウォッチにちょっとしたこだわりを持っていると知ってくれていたのだ。封筒を開けると、小さな白い箱が入っていた。なんだかロマンチック? 開けるとそこには、小さな小さなピエール・カルダンの時計があった。HODINKEEのスタイルエディターである私への完璧な贈り物だ。ファッションと時計の融合。しかも予算内で。私に身に着けるものを買ってくれるとは、勇気ある行動だ。この、スタイリッシュな匿名の贈り主は賞賛に値する。早速つけてみて、ダイヤルのピエール・カルダンのロゴを眺めていると、クリスマスらしい温かな気持ちになった。10点満点を、私の新しくお気に入りになった同僚に贈ろう。ここにハートの絵文字を挿入してほしい。

pierre cardin watch

贈ったギフト: 当初、私はカーンにまったく別のギフトを予定していた。実際に郵便受けのなかに入れたものについてがっかりしてほしくはないので、ここでそのギフトのことを言うのはためらわれるが、L.L.Beanのモノグラムは想像以上に時間がかかるとわかったのだ(祝祭シーズンラッシュ、ありがとう)。私はパニックになり、彼と最も親しい同僚にどうしようと尋ねた。そう、ズルしちゃった! 何か実用的なものを贈りたいが、それでいて楽しいものにしたかったのだ。L.L.Beanの配送で悲劇が生じたあと、2日しか時間がなかった。ちょうど彼がニンテンドースイッチを購入したところだったので、とても奇抜でカラフル、それでいて実用的なアクセサリーを探してみた。カーン、結局ギフトがふたつ届いてしまうかもよ。私の返金請求はどうなったか見てみよう!

カーン・オグズ(Kaan Oguz), ジュニアエディター/ビデオグラファー

受け取ったギフト: 私のシークレットサンタは、ありがたい調査をしてくれたか、もしくは先月私がニンテンドースイッチの衝動買いをしたことを知っている、この記事のもうひとりの映像作家(ジョー・ワイアットを見ながら)だ。ギフトはふたつに分かれている。ひとつは、マリオの“ミステリーボックス”をイメージしたニンテンドースイッチ用のゲーム収納システムだ。楽しいデザインで、発展途上の私の趣味の道具を整理するのに重宝しそうだ。もうひとつはゲーム機本体を収納できるホルダーで、私がプレイしないあいだのスイッチの住処になったり、ソファーにもたれて遠くからプレイしたいときにはスタンドとして使ったりとさまざまな使い方ができる。

 これらのアイテムは、タイムリーで機能的であり、とても心のこもったギフトだが、さらにカートリッジと本体ホルダーのデザインの統一感も非常に素晴らしい。特にミステリーボックスは、姉と私は子供の頃に任天堂でよく遊んだので懐かしさもあり、今また任天堂に戻ってきて、ゲームがもたらす喜びやワクワク感を思い出させてくれる。

nintendo switch mystery box

贈ったギフト: ジェームズ・ステイシー(James Stacey)のシークレットサンタになるのはちょっと気が引ける。彼はチームでいちばん長く働いているライターで、長年の経験もあるので、50ドル以内で彼を感動させられるようなものを選べるか、せめて挑戦してみようと思った。HODINKEEのプロフィールを見てみると、2000年代のロレックス エクスプローラーII Ref.16570を所有しているとわかった。ジェームズはロレックスを高く評価している。しかし残念ながら、50ドルでは同レベルの逸品を買い求めるには少しばかり足りない。

 そこで彼の最近の記事を見ると、クルマに凝っていることがすぐにわかった。最近のロレックス デイトナのReference Pointsの記事で動画編集を担当したおかげで、1964年にロレックスがデイトナ・インターナショナル・スピードウェイのスポンサーとなり、当時発売されたばかりのクロノグラフをアメリカ市場に売り込もうとしたことを学んだ。このコースでのレースは、のちにロレックスデイトナ24時間レースとして知名度が上がるのだが、2003年のレースで用いられた中古の帽子をオークションで見つけたのである。私にとって(願わくはジェームズにとっても)、この帽子は時計と自動車双方の価値を象徴しており、20年近く前のものなので歴史的価値もいくらかはある。白だから、ジェームスにはこれを着こなせるさまざまなスタイルを見出してもらえたらと思う。

ジェームズ・ステイシー(James Stacey), シニアライター

受け取ったギフト: 編集チームのシークレットサンタ企画で、僕のプレゼントはどこからきたのかまったくわからない段ボール箱で届いた。2003年のデイトナ24時間耐久レースの記念の白い帽子。ロレックスが主催する24時間耐久レースのものである。箱から取り出してからしばらくは、なぜこの帽子が送られてきたのか、自分が錯乱して注文したのか、わからなかった。そこで思い当たった。

 シークレットサンタの送り先のくじ引きは僕が企画したから、カーンが僕の担当だということは知っている。カーンはとてもいい仕事をしてくれたと思う。僕はクルマやモータースポーツが好きなだけでなく、同じ2000年代半ばに製造された白ダイヤルに黒のアクセントが入ったロレックスも持っている。このふたつの組み合わせは、なかなかいい感じだと思わないだろうか。私の巨大な頭にこの帽子はフィットする、と言いたいところだが、そのような嘘をつくとサンタの悪い子リストに載ってしまいそうなのでやめておく。ありがとう、カーン!

rolex hat

贈ったギフト: 僕は自分をノラ(Nora Taylor)の担当にした。というのも、最近Etsyでとても格好いいリングウォッチを見つけたのだ。僕の指にはうまくはまらないものだ。こういう企画ではバカげた品物がいい場合もあるが、最終的にはノラが実際に楽しみ、時折身につけてくれるかもしれないと思えるようなリングウォッチを選んだ。

 ゴールドトーンの花のような本物の“パール”のキャップと、シンプルで小さなローマ数字のディスプレイを覆うように施された彫りの繊細さが特徴だ。こういう時計を身につけるような外出時に使うにはダイヤルが小さすぎるとは思うが、ヴィルルーズのこのモデルには17石の機械式ムーブメントが搭載されており、ぜひとも動いて欲しいと願っている。

 このリングウォッチは格好いいと思うし、ノラも格好いい。私が楽しんでこのリングウォッチを見つけたのと同じくらい、彼女にもこのリングウォッチを楽しんでもらいたい。

ノラ・テイラー(Nora Taylor), 副編集長

受け取ったギフト: とても不格好な包みを開けると、とても美しいリングウォッチが収まっていた。真珠をあしらった大きなゴールド(メッキだろう)のリングで、パカッと開くと、見事なまでに小さな時計が現れる。ローマ数字とアールデコ調の文字が入った小さなダイヤルの時計で、特別な秘密があるように感じられる。大げさで無駄に華やかなギフトで、いつも私はこういうものを誰かにもらえたらいいなと思っている。長いシガレットホルダーで長いタバコを吸いながら、ギムレットを注いでもらいながら、ドラマチックに時間を確認したくなるような、そんな時計だ。私はこの時計が大好きで、ジェームズがこれを考えてくれたことに純粋に感動している。ただ、彼は中古品ショッピングの達人で、優れた観察力のある人なので、驚くには及ばない。

ring watch

贈ったギフト: この記事をまとめてみて、自分がちょっと嫌な奴だということに気づいた。みんな、すごく気の利いた、役に立つ、少なくともとても素敵なギフトを贈ってくれた。一方、私は自分でも笑ってしまうようなギフトを用意した。

 私はダニー・ミルトン(Danny Milton)の担当になった。仲間であり、素晴らしいスポーツマンだと思っている。また非常に怒りやすい人物でもある。そこで私は、サイト内で集めたダニーの写真を500ピースのパズルにしてみた。ダニーは映像にこだわりがあるので、再生ボタンがある画像も入れてみた。また“World's Best Dan(世界で最高のダン)”と書いてあるが、これは“World's Best Dad(世界で最高のお父さん)”をもじったもので、本当に笑える。

 とにかく、このくだらないプレゼントの埋め合わせに、15ドルくらいはベンモで送金しないといけないような気がする。でも重要なことは、これを作り、彼が受け取ったときの反応を想像して、私は楽しい時間を過ごせたということだ。

ダニー・ミルトン(Danny Milton), シニアエディター

受け取ったギフト: 予想もしなかったプレゼントが届いた。あまりの不意打ちに、何分間もロダン的な茫然自失状態(注:服を着たまま)に陥った。困惑した。パズル? しかもただのパズルではなく、私の顔が描かれたパズル。これを贈ってきたのは誰だ?? 

 私の自尊心を焚きつけるのにこれ以上の燃料が必要だったかはわからないが、床に転がるほど笑ってしまった。細かいところで気が利いていて、例えば、Talking Watchesでの私の画像の上に“再生ボタン”が置かれていたり、私のWatching Movies動画にあった“Lower thirds(下位3分の1)”の文字上に私の名前が書かれていたり。実はこの文字は一部が切れてしまっているが、それがまたいい。真ん中の表題カードは、裸のカウボーイと一緒に私が写った写真だけでは物足りないかのごとく、3つの書体(ひとつではなく。そのうちのひとつは“マーカー”フォントだと思う)で書かれている。“世界で最高のダン”。それが本当かどうかはちょっと忘れてほしい…私のことをダンと呼ぶ人はいない。

 つまり、私はこのギフトをとても気に入っている。今回の休暇シーズンには、パズルを、自分の顔の部品を組み立てて時間を過ごそうと思う。どこかに隠喩があるのだ。ありがとう、ノラ。

a puzzle

贈ったギフト: 誰に贈るのか決まっていないうちから、予算内で腕時計を贈ろうと決めていた。たまたま動画編集の名手ジョー・ワイアット(Joe Wyatt)を“担当”することになった。彼の名前はあまり知られていないかもしれないが、Watches in the WildやWatching Moviesなどのプロジェクトで裏方として活躍していることからも、彼の素晴らしいスキルがわかるだろう。また、彼は私の知り合いのなかで最も素敵な男性のひとりであり、私と同じレベルの映画オタクでもある(社内のイベントで、映画のトリビア対決をしたこともある)。それで、私の頭は“映画、時計、予算、ピカーン!”とひらめいた。

 そして、バック・トゥ・ザ・フューチャーに登場するカシオのオリジナルウォッチに限りなく近い、カシオのCA53W1CRを購入することにしたのだ。ギフトの演出に少し熱中してしまったかもしれないが、ジョーにプレゼントできてとてもうれしかった。

ティファニー・ウェイド(Tiffany Wade), フォトグラファー

受け取ったギフト: 私のシークレットサンタが誰であれ、私がパンダダイヤルが好きであることを知っていたのだろうと思う。大方、私が伝えたか、とても運のいい推測だったのだろう。予算は50ドル以下なので、パンダダイヤルの美しい時計はもらえなかったが、パンダパフ、ロレックスのスプーン、そしてとてもきれいな字で書かれた手紙をもらった。早くシークレットサンタが誰か知りたい。こんなにきれいな筆跡の持ち主は誰なんだろう?!

rolex spoons in cereal

贈ったギフト: 私はウィルのシークレットサンタになった。彼はバスケットボールが好きで、あるチームを応援している。50ドルまでしか使えないなかで何を贈ればいいのだろうか? さて、ウィル、あなたに向けて選んだこのギフトを気に入ってくれるといいんだけど。元祖ラリー・バード(Larry Bird)にちなんで33番を選んだ。私はバスケットボールをまったく観ないから、これが正解だといいのだが。

ウィル・ホロウェイ(Will Holloway), コンテンツディレクター

受け取ったギフト: 私をよく知っている誰かがいるようだ。受け取ったのはボストン・セルティックスの名入り毛布で、複数の点において優れた品物である。私は80年代、偉大なラリー・バード(ここに記された背番号“33”である)が3つのNBAタイトルに導いた時代からの熱烈なセルティックスファンだ。また152cm×182cm(5フィート×6フィート)と巨大なので、今年のセルティックスがタイトルを獲得する様子を、家族4人が暖まりながら観戦できる(将来のTalking Watchesのゲストには申し訳ない)。暖かくしてくれて、童心に返し、しかも家族の絆を深めてくれるような贈り物がこの世にいくつあるだろうか? シークレットサンタさん、よくやった(と言いつつ、推測するなら、とブランドン・メナンシオを見ている)。ちなみに小さな点だが、いちばん下にある“EST 1946”というのは、作者ではなくチームを指している。

celtics blanket

贈ったギフト: 明かしてしまえば、私は(やや)新しい編集者のトニー・トライナ(Tony
Traina)とはZoomで会っただけで、それほどよく知っている訳ではない。わかっているのは、彼の記事から、1)本当に時計が好きであること、2)自分のことをよく知っているということ。さあ、時計マニア向けのギフト探しを始めよう。

 私にはいくつかのアイデアがあった。無名のオークションサイトで格好いいヴィンテージウォッチ(イリノイ州に住むトニーのためにエルジンのヴィンテージウォッチに心を動かされた)に熱意過剰な入札を行って不安な数日間を過ごしたが、結局は落札できなかった。そして、ふとしたきっかけで、ムーブメントのプリントがショップで販売されていたことを思い出し、このエル・プリメロ 3019PHCが、トレーナ夫妻が長いあいだ苦労してきた白い壁の隙間を優雅に埋めている光景を思い浮かべた。これが夫婦の部屋を完成させてくれる! 少なくとも、それに近いものになれば。ハッピーホリデー、トニー!

トニー・トライナ(Tony Traina), エディター

受け取ったギフト: ゼニスのエル・プリメロ ムーブメントを印刷したスプリング・アンド・ギア・プリントをもらった。おもしろいことに、私はロレックスのムーブメントを印刷したスプリング・アンド・ギアの作品をすでにアパートに飾っているのである。ブルックリンスタジオの活版印刷が昔から好きなのだ。だから、これは私にふさわしい贈り物であった。正直なところ私はこのゼニスのプリントのほうが好みで、もうすぐ壁にかけ替えようと思っている。歴史的により重要なキャリバーであって、外観のよさはいうまでもなく、これを見るたびに水平クラッチとは何たるかを思い起こすことができる。 

 さらに、このプリントでは自動巻きローターが一部透明になっていて、下にあるムーブメント構造の残りの部分が見えるのも気に入った。こういう品物は、個人的に購入はしないような時計でも、その小さな一部を所有しているように感じられ、そういった時計やキャリバーを堪能できる楽しい方法だと思う。

spring and gears watch print

贈ったギフト: ヴィンテージのロレックスシルバースプーンのセットなんて、誰が欲しがるだろうか? 誰も要らない。それこそが、素晴らしいシークレットサンタのギフトになるかもしれないと思った理由だ。スイスの小売業者ブヘラはかつて、いずれかの店舗でロレックスを購入した顧客にこれらロレックススプーンを贈っていた。スプーンにはさまざまな都市名が刻印されている。(ニューヨーカーの皆さんへ。“ニューヨーク”と刻印されたシルバースプーンは実は最も希少で、今回のシークレットサンタには高価すぎるものだ)。

 先日、我々の大好きな時計グッズを紹介したが、この小さなスプーンはいつも私のお気に入りのひとつだ。HODINKEEの勇敢な写真家であるティファニーの担当になったので、少なくとも撮影用の素敵な小道具にはなるだろうと考えた。また、数ドル残っていたので、その新しいスプーンで食べるためのシリアルを1箱入れた。もちろん、パンダパフである。