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我々が知っていること
セイコーは、人気の5スポーツコレクションとして、世界で最も売れているオートバイ、ホンダのスーパーカブにインスパイアされた限定モデル2機種を発売する。
このふたつの時計は、セイコーのダイバーズウォッチであるSKXをベースに、スーパーカブのツートンカラーフェイスを真上から見たときのイメージを表現したユニークな限定モデルだ。角型と丸型のアワーマーカーは、ヘッドライトとターンシグナルの役割を担っている。また、6時位置にはスーパーカブのエンブレムを配置し、スーパーカブのフロントデザインを踏襲した。
SBSA181(海外版はSPRJ49、6000本限定)は、2018年に初めて登場したJDM(日本市場)専用のスーパーカブで見られる“タスマニアメタリックグリーン”と呼ばれるカラーウェイを採用。SBSA181のケースはステンレススティール製で、セイコー、ホンダ、スーパーカブのヴィンテージロゴが入った半透明の赤いシースルーバックを持つ。この半透明の赤いシースルーバックは、すべてのスーパーカブのリアに見られるブレーキランプを模しているようだ。
一方、SPRJ75(日本未発売、5000本限定)は、今年初めに海外向けに発売されたブラック、グレー、レッドのスポーティなモデル、スーパーカブC125のカラーウェイとマッチしている。この時計は、同じ半透明の赤いシースルーバックを備えているが、スーパーカブC125のブラックアウトされたボディワークに合わせて、ブラックDLCケースとリューズが与えられた。
セイコー 5スポーツ スーパーカブ コラボレーション限定モデル SBSA181
セイコー 5スポーツ スーパーカブ コラボレーション限定モデル SRPJ75
両モデルとも、ナイロン製のNATOストラップに、ダイヤルと同じストライプ、スーパーカブのエンブレム、そしてHondaの翼のロゴがあしらわれている。さらに、それぞれのロゴをあしらったディスプレイボックスも付属し、非常に充実した内容にみえる。
搭載する自動巻きムーブメントはセイコーのCal.4R36で、3時位置にはデイデイト表示を備える。ハック機能、手巻き、40時間のパワーリザーブなど、手頃な価格の5スポーツのラインナップに共通するムーブメントだ。
我々が思うこと
オートバイをテーマにした時計は、徐々にひとつのジャンルになりつつある。このセイコーとホンダのコラボウォッチも、その新しいジャンルのひとつとして成功したといえるだろう。
ティソは20年以上にわたってMotoGPレースのスポンサーを務め、さまざまなライダーと協力してMotoGPをテーマにした腕時計を発表してきた。ブレモンはノートン・モーターサイクルと提携して2009年にクロノグラフを製作し、それ以来、危険で有名なマン島TTレースの公式タイムキーパーとなり、ピーター・ヒックマン(Peter Hickman)が同レースで記録した狂気のスピードを記念する特別モデルをリリースしている。ボーム&メルシエは、2018年にインディアンモーターサイクルとの特別なクリフトンクラブを、RECは、トライアンフのヴィンテージモーターサイクルのパーツを使用して時計を製作した。ベル&ロスはサイクス ハーレーダビッドソンと、ブライトリングはノートンとトライアンフの両方と提携し、今年の初めにはドゥカティとブルガリがクロノグラフのコラボレーションを成功させたことをレビューした。
多くの自動車ウォッチと同様、オートバイをモチーフにした腕時計には、カラーリングやブランドロゴを使用したものもあれば、ダッシュボードの計器を模したものもある。しかし、オートバイをウォッチは、そのほとんどが完全なオリジナルではない。
ブルガリ アルミニウム ドゥカティ 限定モデルのように、同じ国のなかで並行して発展してきたブランドだからこそ、デザイン言語の親和性が高く、成功したのだと私は考えている。今回のセイコーとホンダのコラボレーションも、それと同じような理由で成功したように思う。
1950年代後半から、ホンダとセイコーは、アメリカやヨーロッパの製品に代わる手頃な価格の日本製品を大量に輸出するようになった。1970年代には、セイコーの電子クォーツウォッチがスイスの時計業界を席巻し、ホンダの手頃な価格のオートバイがアメリカやヨーロッパのメーカー、特にハーレーダビッドソンを苦境に追いやったのである。
スーパーカブをはじめとするホンダのオートバイは、セイコーの時計がそうであるように、戦後の時代を象徴する存在となった。1970年代にはミック・ジャガー(Mick Jagger)がホンダCB350に乗り、小型のホンダが国際的に流行するきっかけとなったのも有名な話である。
1958年以来、スーパーカブは1億台以上販売され、世界で最も人気のあるオートバイとなっている。外観もほとんど変わらないスーパーカブは、現在も生産されている最もヒップなレトロスタイルのモーターサイクルのひとつだ。
ホンダのスーパーカブ オートバイ
スーパーカブのスタイルは、フレームをプラスチックの外装で隠す“アンダーボーン”として知られており、足を上に振らなくてもサドルに乗れる“ステップスルー”と呼ばれることもある。スクーター(イタリアのベスパなど)と共通する部分もあるが、スーパーカブは車幅が狭く、ホイールも大きく、従来のオートバイに近いハンドリングを実現しながらも、かなり個性的な姿をしていた。
スーパーカブのデザインは、正面から見たときに特にユニークだった。ハーレーダビッドソンのチョッパーやヴェスパのような低く構えたスタイルと並んで、ツートンカラーのフェイスペイント、目を細めたスプリットヘッドライト、大きなオレンジのターンシグナルは、オートバイのアイコンとして知られている。
SBSA181(海外モデルのSRPJ49)とSRPJ75のダイヤルにスーパーカブの顔を再現したのは、セイコーらしい選択といえるだろう。しかし、全体的なデザインは、あなたが最初に気づくよりも、さらに巧妙にまとめられている。11時、12時、1時位置の3つのマーカーはそれぞれヘッドライトとターンシグナルを再現。ツートーンのダイヤルとストラップの組み合わせは、時計の全長にわたってレーシングストライプを形成しており、私は何度も微笑んでしまう。スーパーカブ同様、遊び心にあふれたデザインで、オートバイウォッチという新しいジャンルのなかでは、オリジナリティのある時計に仕上がっている。
最後に、ホンダのスーパーカブの手頃な価格が、セイコー5スポーツのコレクションにも反映されている。このふたつの製品は、クールなスタイル、信頼できる性能、そして優れた価値を提供することで、数十年にわたり人気を博してきた。
このような日本の産業精神が、このコラボレーションに自然な必然性を与え、それが腕の上にも反映されるのではないだろうか。
基本情報
ブランド: セイコー(Seiko)
型番: SBSA181(海外モデルはSRPJ49)、SRPJ75
直径: 42.5mm
厚さ: 13.4mm
ケース素材: ステンレスティール
文字盤: SRPJ49(グリーン&タン)、SRPJ75(ブラック&グレー)
インデックス: アプライド
夜光: あり。ルミブライト
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: SBSA181(海外版はSRPJ49、グリーン&ホワイトナイロンストラップ)、SRPJ75(ブラック&グレーナイロンストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: 4R36
機能: 時・分表示、センターセコンド、日付、曜日、逆回転防止ベゼル
直径: 27.4mm
厚さ: 5.32mm
パワーリザーブ: 41時間
巻き上げ方式: 自動巻き(手巻きつき)
振動数: 2万1600振動/時
石数: 24
クロノメーター: なし
価格 & 発売時期
価格:SBSA181(海外モデルはSRPJ49)は4万7300 円(税込)、SRPJ75はプレスリリース時点では未発表。
発売時期: SBSA181は2022年11月、SRPJ75は2023年2月に発売予定
限定: あり。SRPJ49は6000個限定、SRPJ75は5000個限定
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