ADVERTISEMENT
我々が知っていること
今週末、ジロ・デ・イタリア 2024がイタリアで開幕され、サイクリストたちは最初のステージであるヴェナリア・レアーレからトリノまでの140kmを走った。有名なジロ・デ・イタリアは1909年に初めて開催されたが、今年は特筆すべき新たな要素がある。それはチューダー プロサイクリングチームが、全長3400kmの厳しい21ステージのレースにブランドを代表して参戦することだ。その若いチーム最初のグランドツアーであり、その参戦を記念して、チューダーはペラゴス FXDクロノの特別バージョンである、ペラゴス FXD クロノ“サイクリング”エディションを発表した。マットなカーボンケース、チームをイメージしたカラーリング、60分目盛りの固定ベゼル、サイクリスト専用のタキメータースケールを備えた新しいFXDクロノグラフは、アリンギ・レッドブル・レーシングエディションのクロノグラフを継承しながら、自転車レースをテーマにしたその時計にすべて詰め込んでいる。
その中核をなす、この新しいFXD クロノグラフは、先代のレッドブルモデルと非常によく似ており、43mmのマットカーボンケース、自動巻きクロノグラフムーブメント、FXDのラインナップに共通するスポーティな焦点を備えている。固定バーのケース構造に、赤いアクセント(チューダーのブランドカラーとチューダー プロサイクリングチームのカラー)を効かせたブラックの文字盤、そしてブラックのファブリックストラップが配されている。自転車にインスピレーションを受けた進化で顕著なものは、60分固定のベゼル、200mから100m防水への変更、レーシングカーの一般的な速度ではなく、自転車の一般的な速度に合わせて調整された自転車専用のタキメータースケールの採用である。タキメーターを使用すると、ライダーは一定の距離の平均速度を計算することができる。
内部には、初代FXDクロノグラフによって確立されたものと同じチューダーのMT5813が搭載されている。ブライトリングB01をベースにした2万8800振動/時の自動巻きムーブメントで、約70時間のパワーリザーブ、6時位置に日付を配し、最大45分間のクロノグラフ計測が可能である。COSC認定を取得したMT5813は100mの防水性能で保護されており、クロノグラフ機能はレーストラックを周回するためではなく、サイクリング用に設計された専用タキメータースケールと連動して使用することができる。
チューダー ペラゴス FXD クロノ“サイクリング”の価格は74万300円(税込)であり、限定モデルはない。現在チューダーのアクティブなラインナップの一部となっている。
我々の考え
サイクリングファンにとってジロ・デ・イタリアは一大イベントであり、チューダーはこのイベントの公式タイムキーパーも務めている。チューダーは2022年から自身のプロサイクリングチームを運営しており(ファビアン・カンチェラーラ氏を直接サポートしている)、主要なイベントに参加するのは時間の問題であった。そして時計がその一部となることは当然だろう。私が興味深いと思うのは、かつてチューダーが提供していた最も実用的でプロ仕様のダイバーズウォッチであったペラゴスが、アリンギ・レッドブル・レーシングのような海上であれ、あるいはジロ・デ・イタリアのように陸上であれ、ブランドのスポーツ活動の延長として二次的な役割を果たすようになったことだ。
とはいえ、ザ・キャッシュアップ レッドブルチームのためにつくられたFXD クロノグラフが現在発売されていないことを除けば、予想外ではあるがFXD クロノグラフはセーリングとサイクリングの両方のプログラムのためのいいベースだと思う。この時計は、技術的かつ軽量でありながら、ブラックベイでは再現できないモダンさを提供しているが、チューダーの伝統を否定するほどではない。この動きに異論はないが、少し時間を巻き戻すと(アリンギ・レッドブル向けのFXD クロノグラフが発表されたのは2023年6月の終わりだったから、まだ1年も経っていない)、チューダーが“究極のモダンミリタリーダイバーズウォッチ”とうたうペラゴスのクロノグラフバージョンが、防水性を半分に落とし、ベゼルを完全に非ダイビング仕様にして登場するとは、予想だにしていなかった。
この時計に焦点を当て直すと、昨日チューダーがマイアミグランプリのためにInstagramで予告した時計とは対照的に、これは実際に購入できる時計である。純粋な商業製品として、ペラゴス FXD クロノ“サイクリング”エディションは水周りでの使用を想定していない時計のなかペラゴスの範囲をさらに広げており、それはペラゴスの純粋主義者たち(自分を含む)を動揺させるだろう。
とはいえ、アリンギ・レッドブル・クロノのデザインとは異なり、直接的な自転車競技やジロ・デ・イタリアのブランディングはないので、伝統的なペラゴスの枠を超えて、チューダーの現代的なラインナップ(ヘリテージクロノもファストライダーもない)の範囲内に留まる場合、ブラックベイ クロノグラフではなくFXDを選ぶ決断は理にかなっていると思う。FXD クロノグラフはすでに外部のレーシングプログラムとリンクしており、カーボンケースの軽量性はプロサイクリングの要求(および材料科学)とうまく調和している。
おそらく、ペラゴスはチューダーのラインナップのなかでもニッチな存在であり、そのなかでもFXDはさらにニッチで、クロノはさらに限られた存在である。そのレベルだとペリー(ペラゴス)純粋主義者はダイビング用ではないペラゴスの動機に疑問を持つかもしれないが、このサイクリングに特化したモデルは、ぺラゴスへの強いこだわりを生かしつつ、ダイビングからブランドが真剣に取り組み続けているスポーツへとシフトさせた特別なモデルを形成するための正しい取り組みを行っている。
基本情報
ブランド: チューダー(Tudor)
モデル名: ペラゴス FXD クロノ“サイクリング”(Pelagos FXD Chrono "Cycling”)
型番: 25827KN
直径: 43mm
厚さ: 14.4mm
ラグからラグまで: 53mm
ケース素材: ブラックカーボンコンポジット
文字盤: ブラックとレッド
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ブラックのファブリックストラップ、ピンバックル
ムーブメント情報
キャリバー: ブライトリングB01ベースのMT5813(COSC)
機能: 時・分・スモールセコンド、日付表示、クロノグラフ(45分積算計)
直径: 33.8mm
パワーリザーブ: 約70時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 47
クロノメーター: あり
価格 & 発売時期
価格: 74万300円(税込)
限定: なし
Shop This Story
詳しくはチューダー公式ウェブサイトをご覧ください。
話題の記事
Introducing ジェラルド・ジェンタ ジェンティッシマ ウルサン ファイアオパール
Introducing ブルガリ セルペンティに待望の機械式モデルが登場
Introducing レペより完全機械式のウォッチボックスが登場