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July 11, 2020
Hands-On ヴァシュロン・コンスタンタン トラディショナル・マニュアルワインディング - コレクション エクセレンス プラチナ

Hands-On ヴァシュロン・コンスタンタン トラディショナル・マニュアルワインディング - コレクション エクセレンス プラチナ

ほぼすべてがプラチナでつくられたこの3針ウォッチは、シンプルでありながら卓越した時計の好例である。

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SIHH 2019でお気に入りの時計の1つが、その時点では口外できないアイテムだったというのは昨日お話ししたばかり。今、お気に入りの時計は2つになりました。アポイントの前にヴァシュロン・コンスタンタンのブースを見ていたら、ツインビートや オーヴァーシーズ トゥールビヨン、オーヴァーシーズ パーペチュアルカレンダーに混じってこのアイテムを発見したのです。それまで見たことのないようなシンプルな美しいタイムオンリーウォッチ。尋ねてみると、「トラディショナル マニュアルワインディング - コレクション エクセレンス プラチナ」はまだ発表前ということで、さらなる通知があるまでは秘密にしておいて欲しい、と丁寧に依頼されたのです。そして昨日、その通知が来ました。皆さんは運がいいですね。

背景を少々お伝えします。コレクション エクセレンス プラチナは、ヴァシュロンで2006年までさかのぼる特別なシリーズ。期間をおいて発表されることが多く、アイテムはすべて限定版です。プラチナを前面に押し出し、金属でできることすべてをやるという点に特化した時計なのです。これまで発表されたものとしてはトラディショナル コンプリートカレンダーやトラディショナル ワールドタイム、パトリモニー デイデイト&パワーリザーブなどのバリエーションが含まれます。これらすべての時計に共通するのが、プラチナで製造されるあらゆる部品。プラチナのケース、プラチナの文字盤、プラチナのリューズ、プラチナのバックル… ストラップにはプラチナのステッチまで施されています。プラチナに敬意を表すには、これ以上ふさわしいものがないと僕は思います。

トラディショナル マニュアルワインディング - コレクション エクセレンス プラチナにはもちろん、そのすべてが備わっています。しかし僕が一番印象に残ったのは、すべての要素がかなり控え目に表現されているという点です。この時計に初めて遭遇したとき、何か特別なものを見ているという感覚になりますが、その理由は説明できないでしょう。ケースの直径は38mmで、厚みは7.77mmほど。クラシックスタイルのドレスウォッチの王道といった趣きですが、全体に用いられたプラチナによって想像よりもずっしりとしています。プラチナ文字盤はソフトなグレイン仕上げで、「Pt950(プラチナ950)」の刻印が4時と5時の間にあり、時計の材質を誇っています。このプラチナ文字盤は無数の個性を持ち、近くで見るほど見映えがします。

目に見える金属部品でPT製でないのは針とアワーマーカーのみで、それらはポリッシュされたホワイトゴールドです。そこで確実に述べておきたい要素のひとつが、針の面取りについて。基本的にどんな照明下でもシャープなコントラストが得られ、各針の片側は暗く、もう片側は明るく見えるよう処理されています。そのおかげで、私の大好きなパリッとした感覚と精密な雰囲気が出ているのです。既に優れている時計を、並外れた存在にしている小さな要素のひとつと言えますね。

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動力源は、ジュネーブムーブメントの真髄である「ヴァシュロン・コンスタンタン キャリバー 4400 AS」。とことんクラシックでトラディショナルなひと品です。段差の大きなブリッジは「コード・ド・ジュネーブ」で美しいフィニッシュが施され、エングレーブ部分はすべてシャープかつクリーン。この手巻キャリバーは65時間分のパワーリザーブを備えています。現代のムーブメントであって、150年前のものではないという唯一のヒントは、振動数が2.5Hzや3Hzではなく4Hzだということです。ムーブメントはもちろん「ジュネーブ・シール」のお墨付きで、見るだけで楽しく、手首にはめれば信頼できる仲間となってくれます。多くの時計メーカーが、あからさまに過度な加工や派手な構造を見せつける新種のキャリバーを求める中、本機のようなスタイルのムーブメントは最近ではファッショナブルとはかけ離れています。しかし本機は、インスピレーションの源としてより多くの人が振り返るべき完璧な例だと、僕は考えています。

僕は「コレクション エクセレンス プラチナ」シリーズの忠実なファンですが、本機のアイデアの表現の仕方は断然好み。事実、SIHH 2019の1本について必死に考えていると、これこそ日常的に使いたい品だと感じます。コンプリケーションも持たず、複雑さを廃したストレートなデザインは、そんな使い方に最適です。突き詰めると、本機はどこにでもあるような素晴らしい時計作りの純粋な表現であり、その効果が一貫したPT使いによって高められているのです。針の仕上げから、スモールセコンドの皿穴、ケースバンドの彫刻にいたるまで、本機を傑出したものにしているすべての細部について鑑賞を邪魔するものは何もありません。僕個人が所有する際にはストラップを交換しますが、ステッチがPTというところはお気に入りです。コンセプトとして、ヴァシュロンが躊躇することなく、このアイデアを理にかなった結論に導いたことは評価すべきです。手首にはめたときに極めて快適で、僕のネイビージャケットやグレーのフランネルトラウザーと相性が良かったという点からも、ますます欲しくなってしまった1本です。

トラディショナル マニュアルワインディング - コレクション エクセレンス プラチナは75本限定、360万円(税抜)で販売。詳細はヴァシュロン コンスタンタン公式サイトへ。