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Introducing パテック フィリップの複雑機構を搭載した2022年最新作まとめ

ノーチラスはお好みではない? ではこの2本はいかがだろうか。

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なるほど、わかった。新作のノーチラスは確かに大事だ。皆、パテックフィリップがラインナップに追加した5811とその兄弟機について各々の意見を共有したくてウズウズしているところだろう。個人的には、最近の発表のなかでも最高の時計である5204Gと5935Gについて書くことができることに、ただただ感激している。ノーチラスコレクションについての座はあなたに譲ろう。なぜなら自分がもし購入するならと想像を膨らませて楽しめるものには、もう少し面白いのを探しているからだ。

patek 5204 and 5935

 興味深く、さらに複雑な、この記事ではパテック フィリップのふたつの新しいリファレンス、スプリットセコンド・クロノグラフに永久カレンダーを搭載したRef.5204Gとワールドタイム・フライバック・クロノグラフの5935Aに焦点を当てる。大きな家とスーパーカーが描かれた「高等教育の正当な理由」のポスターを覚えているだろうか? もし、車が苦手なら、このふたつの時計の写真を使えばいいのだ。さまざまなものがあるなかで、車は僕の趣味だ。うーん、やっぱり医者になるべきだったかな。

グランド・コンプリケーション 5204G

 5204G-001から始めよう。基本的には10年前の2012年に発売された既存の5204Rのホワイトゴールド版で、2021年にグレーダイヤルにアップデートされたばかりだ。この新バージョンは、ホワイトプレシャスメタルケースにオリーブグリーンのサンバーストダイヤルで、往年の名機2499や5270のように永久カレンダーとクロノグラフを組み合わせ、さらにスプリットセコンド機能(リューズに備えられたボタンで操作)を搭載して一歩先に行っている。

patek 5204

 そのグランドコンプリケーションのすべては、手巻きCal.CHR 29-535 PS Qによって動作され、わずか40mm径と14.3mm厚のケースに収納されている。このサイズに、あまりフォーマルではないダイヤルのカラーリング、ホワイトゴールド、そして夜光の針とマーカーを整然と組み込むと、非常に(本当に)ハードコアなウォッチメイキングの作品であるにもかかわらず、物腰の柔らかい、ほとんど控えめな時計ができあがるのだ。

 新型5204Gの画像を見始めてすぐに、その全体的な雰囲気がパテックのもうひとつの素晴らしいグランドコンプリケーション、5004を思い出させることに気がついた。2011年に引退した5004は、15年のライフサイクルのあいだにさまざまなバージョンが作られたが、パテックはこのスプリットセコンドQPクロノグラフの生産終了を記念して、クリーミーな文字盤と黒の文字盤装飾(パテックは黒のマーカーと針が好きなようだ)を備えたスティール製の50本を製作したのだった。

patek 5204

 5004が引退した1年後に5204が誕生したように、新しい5204Gはスティール製の何らかのバージョンのリリースに一歩近づいたのかもしれない。この5204Gは特に限定されていないが、パテックは2011年当時、年間12本程度の5004を生産していたことは注目に値する。そのローズゴールドの兄弟と同様に、5204Gは、紙に書いてテーブルの上を滑らせてあなたに渡すような価格だ。デジタルではそれができないので、記事の最下部に掲載しているということだけ、ここではお伝えしようと思う。

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ワールドタイム・フライバック・クロノグラフ 5935A

 私がお金持ちだったら─なぜなら、あぁ─僕は5935Aが好きなのだ。トラベルウォッチへの憧れの延長線上にいる僕は、ワールドタイマー、特にコティエ式に由来するロマンが大好きだ(記事「パテック フィリップ トラベルタイムの遺産」でも書いたし、HODINKEEの書籍「Watches: A Guide By HODINKEE」にも書いた)。オーケー、わかってる。たかがフルタイムタイムのリングかもしれないが、腕の上に全世界があるというのは、とても旧世界的な魅力があり、新しい5935は、スティールケースに美しい文字盤と特別なムーブメントをミックスすることで、その魅力をさらに増幅させている。

patek 5935a

 まずはムーブメントから。CH 28-520 HUがスティールウォッチに搭載されるのは今回が初だ。このキャリバーは、ブルーやグリーンをアクセントにした5930Gが有名だが、CH 28-520 HUは、従来のワールドタイマー(瞬時の時刻表示と24タイムゾーンの昼夜表示)と30分のフライバッククロノグラフを兼ね備えていることが特徴的である。

 5935Aはただでさえ複雑な文字盤に、クロノグラフを軽やかに配しているという点で、非常によくできている。直径41mm、厚さ12.75mmの5935Aは、便利なふたつのコンプリケーションを搭載した自動巻きムーブメントを搭載しており、サイズ感もいい。

patek 5935a

 そして、パテックフィリップの説明では、ローズゴールドにカーボンモチーフとチャコールグレーのアクセントを加えた文字盤にたどりつく。パテックフィリップによるダイヤルのブラックの装飾は僕の好みだということはお伝えしていただろうか? そこにチャコールカラーを追加するのはさらに素敵だと思う。初代5270、最終モデルの5004、そしてブリッグス・カニンガムの驚くべき1526などなど。この黒々とした文字盤、暗くて視認性の高いマーキング、そしてカーボンエフェクトを施したセンター仕上げ、この組み合わせがたまらないのだ。

 興味深いことに、パテックはこのカーボンモチーフはRef.6007限定モデルを参考にしたものだと言っているが、2017年のオンリーウォッチオークションに登場した5208T-010(そう、このリファレンスはググる必要があった)、あるいはユニークピースの5004T(ベン、思い出させてくれてありがとう)も忘れてはいけない。5935Aが859万1000円という値札を付けているのだから、何と言ったらいいのだろう? 僕のなけなしのGMEの株が大爆発してくれるといいのだけど。

patek 5935a

基本情報

ブランド: パテック フィリップ(Patek Philippe)
 
モデル名: スプリットセコンド・クロノグラフ・パーペチュアルカレンダー(Split-Seconds Chronograph Perpetual Calendar)
型番: 5204G

直径: 40mm
厚さ: 14.3mm
ケース素材: ホワイトゴールド
文字盤色: オリーブグリーンのサンバースト
インデックス: ゴールド、アプライド
夜光: あり
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: オリーブグリーンのカーフスキンストラップ、フォールディングクラスプ

モデル名: ワールドタイム・フライバック・クロノグラフ(World Time Flyback Chronograph)
型番: 5935A 

直径: 41mm
厚さ: 12.75mm
ケース素材: スティール
文字盤色: 18Kローズゴールドメッキのオパーリン文字盤、カーボンモチーフ
インデックス: チャコールグレー、ゴールド、アプライド
夜光: あり
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: 2種類のレザーから選択可能(グレイン仕上げのトープカラーかヌバック仕上げのベージュのカーフスキンストラップ)

patek 5935 case back

ムーブメント情報

グランド・コンプリケーション 5204G

キャリバー: CHR 29‑535 PS Q
機構: スプリットセコンド・クロノグラフ(30分積算計)、パーペチュアルカレンダー、ムーンフェイズ、スモールセコンド
直径: 32mm
厚さ: 8.7mm
パワーリザーブ: 最大65時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 34
追加情報: パテック フィリップ・シール、ジャイロマックステンプ、総部品点数469個

ワールドタイム・フライバッククロノグラフ 5935A

キャリバー: CH 28-520 HU
機構: フライバッククロノグラフ(30分積算計)、ワールドタイム(24時間フルタイム表示)、タイムゾーンに合わせたデイナイト表示
直径: 34.5mm
厚さ: 7.97mm
パワーリザーブ: 最大55時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 38

patek 5204

価格 & 発売時期

価格: 5935A-001 859万1000円 、5204G-001 4243万8000円(ともに税込)

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