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Weekend Edition セレブリティたちのウォッチスポッティングや、終末世界で身につけるべき時計、そしてスタイルエディターによる2023年のウォッチトレンドについて

2023年のセカンダリーマーケット予想、グラミー賞で行ったウォッチスポッティング、そしてタグ・ホイヤー アクアレーサー 200 ソーラーグラフに関する愉快な記事などをお届けしよう。


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 新しいウィークエンドコラムへようこそ。このコラムは、1週間日々の暮らしに忙殺され、時計に関する細かな情報のすべてを追いかけることができなかった人たちのためのキャッチアップセッションであり、まだまだ満足していない熱心な友人たちにおかわりを提供するためのものでもあると思って欲しい。また、“ニューウォッチ・アラート(New Watch Alert)”では過去1週間に発売された新作時計を、“見逃した方のために(In Case You Missed It)”ではもう一度見るべきお気に入りの時計を、“カルチャー・オブ・タイム(Culture of Time)”ではHODINKEEコミュニティ外からの興味深い記事を、そして“ザ・カンバセーション(The Conversation)”では皆様からのコメントへの返答をお届けする。土曜日の朝、コーヒーを片手に、ぜひご覧いただきたい。

今週は時計業界のありとあらゆることを隅々までを取材した。ブラックセラミックのパーペチュアルカレンダーを持つロイヤル オークを身につけたセレブリティに興味がある人も、時計業界の神様が身につけているユニークピースを見たい人も、はたまたグランドセイコーのもうひとつの新しい文字盤を見たい人も、我々がすべてカバーしたはずだ。また気づいていないかもしれないが、今週は色々な授賞式のシーズンでもあり、レッドカーペットで着用されたすべての衣装と時計を解剖、分析する準備ができている。この先、熱い賞賛と辛口な意見がやってくるだろう。

ニュー&ニューイッシュウォッチ・アラート(New “And New-ish” Watch Alert)
piaget polo

 ピアジェ ポロコレクションに初となる永久カレンダーが仲間入りし、それをサラ・ミラー(Sarah Miller)がいつものように非常に読みやすく解説している。

 オリジナルのピアジェ ポロをイエローゴールドで復刻するようメッセージを提出したところだ。すぐ記事に戻ろう!

TAG Heuer Solargraph

 新しいタグ・ホイヤー アクアレーサー 200 ソーラーグラフのノラ(Nora)のレビューは、私をくすくすと笑わせたあと、泣かせてもきた(この世の終わりのアラート)。レザーマンのマルチツールにヨウ素のサプリメント、カルティエ ソーラービートなど、世界が終わる瞬間に持つべき必需品を、いま必死に準備しているところだ。

 タグ・ホイヤーのソーラーグラフに関する、さらに興味深い情報もお伝えしよう。自然光だけでなく人工光でも蓄電できるほか、パワーセーブモードも備えており、リューズを抜いた状態であれば2年半のあいだ使用ができるそうだ!

見逃した方のために(In Case You Missed It)
Rolex King Midas

 トニー(Tony)は2023年の時計マーケット5つの予測を発表したが、そのなかにある“アンチトレンドの年”という意見には同意できなかった。みんなはどうか知らないが、私はステンレススティールのスポーツウォッチに飽き飽きしている。

 ファッション業界もアンチトレンドであることと同じ、とまでは言えないが、TikTokとZ世代の若者たちが自身の名前を名乗るよりも、素早くコンテンツを世に送り出すのに十分エネルギッシュであるおかげで、何百(もしかしたら何千)ものマイクロトレンドが生み出されていることは確かだ。つまり、ここは基本的に誰もが自由に過ごせるのだ。そのぶん時計も含め、自分がつけたいと感じたものをつけることができる。ビバ・レボリューション!

Nautilus 5711

 トニーが撮影したボロボロの5711の写真を見て、ここで読めるボロボロのエルメス バーキンのトレンドを思い出した。リセールバリューが著しく低下している現状を考えると、このトレンドはとても興味深い傾向だ。私もルールは作らない。

 ジュエリーウォッチについては、ブリン・ウォールナー(Brynn Wallner)と私が、キリング・タイム(Killing Time)というポッドキャストでかなり前から話している。でも女性はたいてい時代を先取りしているの。言ってみただけ。

 そんな“ジュエリー”ウォッチを身につけるなら、バッド・バニー(Bad Bunny)が間違いなく主役級の存在だ。これは彼が、宝石をセットしたヴィンテージのパテックを着用しているところ。さて、ここで今週のハイライトを紹介しよう。

Kendrick Lamar in a Rolex OP

 先週の日曜日、それは私が自分の好きなものとともに過ごした際、レッドカーペットで登場したときの衣装や時計の情報をいち早く入手するべく、InstagramやTwitterをスクロールしていた。HODINKEEの読者にとってはラッキーなことに(場合によってはアンラッキーなことに)、私は自身に寄せられた数多の意見に、頑張ってフィルターをかけていた。プライベートな私を知っている人でないとわからないが。

 土曜日の午後に行われたロック・ネイション・ブランチ(Roc Nation Brunch)でウォッチスポッティングをしていたら、すばらしい時計を見つけることができた。リル・ウージー・ヴァートのリシャール・ミルの懐中時計であり、まだそれに囚われていてずっと考えている。ほかにもタイラー・ザ・クリエイター(Tyler the Creator)がカルティエ ペブルを、ジェイ・Zがスケルトンのカルティエ クラッシュを着用していた。

Patriots Special Teams

 アメリカンフットボールのことについて何もわからないことに申し訳なく思うが、今週末に行われる第57回スーパーボウルのことを考えると、このビデオは間違いなく私の心に残るだろう ;)。もちろんリアーナのハーフタイムショーのパフォーマンスにもチャンネルを合わせるつもりだ。

 HODINKEEがTalking Watchesに3人のゲストを迎えたのは初めてのこと! フットボールの知識が不足していたにもかかわらず、このときのトークはすばらしいものだった。

カルチャー・オブ・タイム(Culture of Time)
Patek Coin Watch

Image via Financial Times. 

 コインウォッチに注目が集まっているというこのすばらしい記事を、紹介しなければならないだろう。コインウォッチは非常にニッチなアイテムだ。私は2021年にフィリップスで行われた冬のオークションプレビューまで、実物を見たことが1度もなかった。叶うのであれば集めたいような気もする。ぜひその際は、ブルガリ モネーテの宝石を重ね付けしつつ、机の上にも散りばめて、愛おしそうに眺めていたいものだ。

ザ・カンバセーション(The Conversation)
Five Time Zone

コメント: この記事の内容はすばらしかった。私はヒップホップやその世界で著名な人物など、そのあたりのカルチャーの中心で仕事をしていた。ジェイコブ氏はやり手の活動家やマーケッターというより、こうしたアーティストの行動を熟知していた心理学者だったと思う。ジェイコブ氏は彼らと多くの時間をともにし、そして彼らのニーズを理解して、彼らのために作品をつくり上げたのだ。マライカの言うとおり、ダッパー・ダン(Dapper Dan)の時代からヒップホップの影響があったにもかかわらず、当時の伝統的なラグジュアリーブランドたちは、ヒップホップ文化とは関わりがあると言わなかった。ジェイコブは自身のビジネスモデルを借りて、かりそめのロゴから自分のロゴに、服や宝石から時計に、シフトしたといえるだろう。

レスポンス: ジェイコブ氏と彼の環境、そしてユーザー心理を理解する能力について、これ以上ないほど意見が一致した。彼は、アーティストたちが何を望んでいるかを見事にとらえ、彼らのステイタスを示す宝石や時計が作品づくりに結び、結果、家でそれを見ている子供たちの憧れの象徴になったのである。

 この10年のあいだにアラボ氏は複雑時計の世界に進出した。にもかかわらず、時計業界からはしばしば非難を浴びている。その原因はバストダウン(たくさんの宝石で装飾された高価なジュエリー)カルチャーとの誤った関係にあるだろう。アラボ氏はもう何年もバストダウンウォッチをつくっていないのに、団体は常にネガティブなイメージを押し付けている。これはリミックスカルチャーに対するリスペクトの欠如につながる。ダッパー・ダンは、グッチやバレンシアガなど大きなレーベルが利益を得るべく、ストリートウエアの文化を選び積極的に取り入れるずっと前から、ここでカスタムトラックスーツを作っていたのだ。巨大なファッションハウスやブランドが、このカルチャーが実際にどこから由来しているのか敬意を表しつつも、いい加減な態度を取っていることを、我々は目の当たりにしている。

 そして私の意見としては、グッチのモノグラム柄トラックスーツを着たり、ネイルで指をきらびやかにしたり、フープイヤリングを身につけるのであれば、ほかの人がどんな時計をつけているかということにケチをつけるのはもうやめないかということだ。そう我々は、時計のクラフトマンシップと誠実さを尊重することはできるが、議論には常に別の側面、つまりリミックスカルチャーや黒人文化、あらゆる主要な高級ブランドに取り入れられている“カルチャー”に敬意を払うべきだなのだと。

 ジェイコブは確かに自身のビジネスモデルを借りたが、しかし彼はそのモデルがどこから来たのか明らかにしてから、新しい種類であったジュエリー文化の発展に貢献したのだ。双方にとって与え、与えられる関係になって。