trophy slideshow-left slideshow-right chevron-right chevron-light chevron-light play play-outline external-arrow pointer hodinkee-shop hodinkee-shop share-arrow share show-more-arrow watch101-hotspot instagram nav dropdown-arrow full-article-view read-more-arrow close close email facebook h image-centric-view newletter-icon pinterest search-light search thumbnail-view twitter view-image checkmark triangle-down chevron-right-circle chevron-right-circle-white lock shop live events conversation watch plus plus-circle camera comments download x heart comment default-watch-avatar overflow check-circle right-white right-black comment-bubble instagram speech-bubble shopping-bag

Introducing グランドセイコー SLGA007、SLGA008 5日間パワーリザーブの新型スプリングドライブムーブメント9RA2を搭載して登場

SLGA007'水面'(みなも)とSLGA008'年輪'が登場、しかもGSファン待望の変更が加えられている。

ADVERTISEMENT
我々が知っていること

グランドセイコーの過去2年間は、控えめに言っても非常に忙しいものだった。2017年にグランドセイコーがセイコーから独立ブランド化して以来、同社は製品ラインの最上位の価格設定を急速に超ハイエンドに移行させ、ハイビートとスプリングドライブの両ムーブメントの新バージョンを発表。さらに新しいデュアルインパルス脱進機もデビューさせた(記事「グランドセイコー SLGH003 60周年記念限定モデル Cal.9SA5を搭載した2020年新作」参照)。

 しかし、最大の導入点のひとつは、計時技術ではなく、新しいデザイン言語だった。それが、44GSのケースを進化させた「Series 9」のデザインである。針は鋭く切り落とされた時針を採用し、文字盤には非常に精巧なインデックスを配置。Series 9のデザインは、昨年2月の「グランドセイコー SLGH005'白樺'」で初めて正式に発表されたが、それよりも早く、2020年3月に発表された限定モデル「グランドセイコー SLGH002」ですでにデビューしていた。その時計は、新しいデュアルインパルス脱進機を採用したハイビートの新キャリバー9SA5の発表の場でもあったのだ。

SLGA007'水面'

 手巻きと自動巻きのスプリングドライブムーブメントもともにアップデートされている。新しい手巻きスプリングドライブキャリバー9R02と9A31は2019年初頭にデビューし、新型の自動巻きCal.9RA5は、少し意外なことに、2020年3月に「グランドセイコー SLGA001 プロフェッショナルダイバー」に最初に導入された。

 今回、グランドセイコーは、Series 9のケース、インデックス、針を採用した2つの新製品を発表した。

SLGA008'年輪'

 新キャリバー9RA2を搭載したひとつめの新作は、グランドセイコーのヘリテージコレクション セイコー140周年記念限定モデル'年輪'(以降、SLGA008)だ。この時計はローズゴールドのケースを備え、40mm×11.8mmと比較的薄型で、140本の限定生産、価格は税込550万円だ。新Cal.9RA2は、5日間のパワーリザーブを含めた性能は9RA5と共通だが、スプリングドライブムーブメントファンの大きな不満を解消するため、パワーリザーブを文字盤ではなくムーブメント側に表示している。ハイビートの「SLGH007」に続く、年輪ダイヤルの第2弾モデルだ。

 9RA2搭載のふたつめの新作モデルは、グランドセイコー ヘリテージコレクション セイコー140周年記念限定の'水面モデル'(諏訪湖の湖面の光を表し、文字盤のデザインもそれに呼応している。これ以降、SLGA007)だ。SLGA007も40mm×11.8mmで、Series 9デザインの針とインデックス、そして波模様のブルーの文字盤を採用。2021本が製造され、価格は税込99万円だ。

ADVERTISEMENT
我々が思うこと

Series 9のデザインコードは、グランドセイコーのデザインのなかでも最もわかりやすいものとなっている。これまでグランドセイコーは、伝統的でクラシックなデザインを採用するか、大きくて明らかに角張った、厚みのあるファセットケースを採用するか、どちらかに偏る傾向があった。今回のSeries 9は、グランドセイコーのデザインコードを継承しつつ、より薄く、より身につけやすいケースを目指し、文字盤や針にもGSらしさを取り入れた試みで、ほぼ成功したと思う。

 ここ数年のGSに対する批判には、2つの共通した、そして公平な意見がある。1つは、比較すると他の条件が同じ時計でもグランドセイコーのケースは厚い傾向にあるというものだ。これは、グランドセイコーが独立化した高級ブランドとして再構築する前は、魅力的な特異性であったと言える。完成度が高く、非常に頑丈な時計を作ることで、所有者が過度な心配をすることなく何年も安定して動作し続けるという同社の長年の哲学を反映したものだった。しかし、高級品の分野 ― 例えば80万円台から1000万円を超える価格帯 ― で競合となるのは、主に自社製ムーブメント、あるいは少なくとも独自に開発したムーブメントを備え、超薄型のドレスウォッチから、非常に耐久性が高く、しばしば極めて高いプレステージ性をもつスティール製のスポーツモデルまで製造する能力を備えた企業たちだ。

 グランドセイコーが高級時計のメジャープレイヤーになるためには、薄型の手巻きムーブメントや自動巻きスプリングドライブ、そしてハイビートの新キャリバーの開発が不可欠だ。新しい脱進機技術、より長いパワーリザーブ、より精巧なムーブメントの仕上げなどを提供する新しい薄型ムーブメントの開発は、この図式には欠かせないのだ。また、ブランドのリポジショニングと成長戦略のおかげで、高価な限定版の数は昨年急増したが、全体的には、グランドセイコーの選択肢が以前より広がっているのも事実である。昔ながらの低価格で高品質な自動巻きや手巻きの機械式時計が、より高価格帯の新たなラインナップと共存している。

 新しいスプリングドライブキャリバーがパワーリザーブ表示をムーブメント側に移動させたことは、GSがケースの厚さだけでなく、消費者の声に耳を傾けていることを示している。文字盤上のパワーリザーブは、スプリングドライブモデルとして好みが分かれるところではあるが、最新のスプリングドライブ技術を備えながら、すっきりした文字盤が欲しいと思っているGSファンには、間違いなく魅力的な変更だろう。

グランドセイコー140周年記念限定モデルSLGA008「年輪」とSLGA007「水面」。ケースはザラツ研磨が施された18Kローズゴールドまたはステンレススティール、40mm x 11.8mm、10気圧/100m防水、GS Series 9デザイン。ムーブメント、グランドセイコーの新型スプリングドライブCal.9RA2、120時間/5日間パワーリザーブ、最大誤差±0.5秒/日、34mm x 5mm、38石。SLGA007は限定2021本 99万円、SLGA008は限定140本、500万円(すべて税込)。

All photos, Tiffany Wade.

Shop This Story

HODINKEE Shopは、グランドセイコーの正規取扱店です。コレクションを見るには、こちらから。