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これはロックダウンで世界が隔離されたことが原因かもしれない。世界の時計デザイナーたちは、この1年間、屋内に閉じ込められていたため、自然への憧れを抱いていたのかもしれない。あるいは、よく知られたビリヤード台の色に導かれてしまったのか。しかし、どのような理由であれ、今年のWatches & Wondersの時計見本市では、ほぼ全ての主要ブランドがグリーンダイヤルモデルを作った。
ロレックスは“熱帯雨林にインスパイアされたパームモチーフ”を、ピアジェのアルティプラノ アルティメートコンセプト“ラ・コート・オフェへのオマージュ”は同社の原点である街を囲む“なだらかな緑の丘と谷”をイメージして作られ、レベルソの新作は“ジャガー・ルクルトの本拠地であるジュウ渓谷を囲む松林の深い緑を彷彿とさせる”ものだ。
挙げればきりがない。以下では、代表的なものとして、パステルカラーから森の奥深くまで、具体的なグリーンを抜き出して整理してみた。ご覧いただければ分かるが、針葉樹、ピスタチオ、カクテルオリーブ、軍服、観葉植物など時計業界はこだわりで頭がいっぱいだ。
パステルグリーン
外観
ここではパステルカラーを紹介する。軽快で爽やかな印象を与えるために、ホワイトが十分に混ざっており、癒しの効果がある。パステルカラーは現代の時計にはあまり使われておらず、保守的なテイストの業界では突飛な存在とされているが、だからこそ私はこのセグメントを最も興味深いものと感じている。どちらのモデルも期待されていたわけではなく、突然現れて多くの人を楽しませてくれた。
パステルカラーの時計
オリスのダイバーズ65 コットンキャンディはとにかく楽しい時計だ。この特別な色を使うことは驚きかもしれないが、オリスから発表されたということは必ずしも驚きではない。もうひとつの時計、ブライトリングのプレミエ B09 クロノグラフ 40は、どこからともなく現れて人々を魅了したようだ。ブライトリングは、ジョージ・カーンCEOが就任して以来、高いヒット率を維持している。これがリスクを恐れない新しいブライトリングであるならば、これからも楽しみだ!
代わりになるインスピレーションの源
イースターエッグ、子供の保育園、ウィンターグリーンのブレスミント、ライムシャーベット
ブライトグリーン
外観
明るいグリーンとレーシンググリーンの中間に位置する陽気な色合いで、翡翠のような色も含まれている。これらの色は最も伝統的なもので、現在のトレンドが始まる前からダイヤルに使われていたものだ。しかし、新世代モデルには、確かに魅力的なものがある。
ブライトグリーンの時計
チューダーは、ブラックベイ フィフティ-エイト 18Kで注目をかっさらった。注目を集めたのは、グリーンのダイヤルよりも貴金属ケースの方だったかもしれないが、これがチューダーにとって新しいグリーンであることは注目に値する。2017年のブラックベイ ハロッズ エディションでは、落ち着いたオリーブに近いグリーンが使われていたが、この新バージョンは18Kゴールドケースに耐えうる生き生きとしたものになっている。カルティエの「タンク マスト」コレクションに至っては、グリーンダイヤルの色合い以外、目をそらす部分が無いほどだ。色合いがマッチしたレザーストラップがパッケージを完成させる。カルティエがグリーンを全面に押し出しているのに対して、ゼニスのデファイ 21 スペクトラムは、グリーンのブリッジとまばゆいばかりの宝石を用いて、グリーンをアクセントカラーとして使っている。タグ・ホイヤーの新型のアクアレーサー プロフェッショナル 300は、ブラックベイ フィフティ-エイト 18Kのようにイエローをアクセントカラーとして使用しているが、その効果は全く異なる。グリーンベイ・パッカーズ(NFLチーム)のような感じだ。
代わりになるインスピレーションの源
アイルランドの田舎、中世のドラゴン、ビリヤード台、マカオの国旗。
オリーブグリーン
外観
アメリカ陸軍がカーキとオリーブドラブカラーを正式に採用したのは、1902年のことだった。それまでのブルーのユニフォームでは、戦闘中に発見されやすかったからだ。その直後、フランス人が迷彩の実験を始めた。オリーブドラブというグリーンは、水筒からヘリコプターのブラックホークまで、あらゆるものに使用されている。この色は、物事をやり遂げる姿勢を表し、戦術的な装備と密接に結びついているのである。ファッションの世界では、昔から軍用品のセンスを取り入れており、それは時計にも言えることだが、一流の高級ブランドの多くがこのカラーを採用していることは注目に値する。
オリーブグリーンの時計
今回のイベントで最も話題になったのは、パテック フィリップの新作5711/1A-014のオリーブグリーンダイヤルだ。軍用時計のルーツである実用的なダイヤルカラーと、高級時計界のリーダーであるパテック フィリップの組み合わせは非常に興味深い。また、オーデマ ピゲのロイヤル オーク "ジャンボ" エクストラ シン Ref.15020 プラチナ製グリーンサンバーストダイヤルやロレックスのデイトジャスト 36 パームモチーフ Ref. 126200でも、ハイ/ローのテーマが続く。パネライのミリタリーのルーツを考えると、オリーブドラブグリーンがルミノールマリーナ eSteelラインに組み込まれているのは当然だろう。
代わりになるインスピレーションの源
マルティーニ・オリーブ、UAZ-469車両、ペリドット、北米トヨタ 2020年式 TRP Pro タコマ
フォレストグリーン
外観
アメリカの詩人ロバート・フロストが『雪の降る夕方森に寄って』で書いた「森は美しく、暗くて深い」という一文は、この色合いの魅惑的な性質を見事に表現している。フォレストグリーンには神秘的な魅力がある。他の色調のグリーンにはない独特の魅力があり、ダイヤルをじっと見つめる価値がある。パステルカラーの時計にはホワイトが多く使われているが、この時計にはブラックが多く使われている。
フォレストグリーンの時計
H.モーザーのメガクールを見れば、濃いグリーンが時計によく似合う理由が分かるだろう。H.モーザーは、この色をブルーラグーンと呼んでいるが、プレスリリースに掲載されているダイヤルのRGBコードをサンプリングしてみると(実際にやってみた)、ブルーというよりはグリーンに近いカラーで、基本的にはペトロールカラーだ。一方、チュチマのM2 クロノグラフ コマンドはブラックを基調としたモデルで、非常にシリアスな印象を与える。ノルケインのフリーダム 60 GMTとIWCのパイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41は、魅力的なフォレストグリーンの色合いを、ダイヤル全体に施している。一方、ピアジェのアルティプラノ アルティメートコンセプト “ラ・コート・オフェへのオマージュ”は、ブリッジとダイヤルにグリーンのアクセントを加えている。
代わりになるインスピレーションの源
ドイツの黒い森、ハリー・ポッターシリーズの禁じられた森、マジック:ザ・ギャザリングのスタンダードなグリーンデッキ。
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