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Introducing ニバダ グレンヒェン 10個しかない新古品ダイヤルから生産されたデプスマスター(通常生産モデルも同時に発売)

ヴィンテージとモダンが融合した、オレンジデプスマスターの10本限定モデルと通常生産品が今日発売された。

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ニバダ グレンヒェンはかつて、機械式時計製造における風向きの変化の犠牲となり、時代の流れから取り残されたブランドだった。しかしアルトン・ブラウン(Alton Brown)氏がTalking Watchesに出演した際、彼が“パックマンダイヤル”と呼んでいたヴィンテージデプスマスターを見せてくれたときのように、あるとき収集の世界にひょっこり現れる。それはユニバーサル・ジュネーブほどではなく、クォーツ危機が業界のあり方を変える前、過ぎ去りし時代の時計デザインの真の魅力として、人気のヴィンテージウォッチとなった。それから現在のブランドCEOであるギヨーム・ライデ(Guillaume Laidet)氏が登場してニバダを復活させ、意図的にヴィンテージにインスパイアされた要素を取り入れた。

NG

 同モデルはニバダ グレンヒェンブランドの現代版ではない。ライデ氏の指揮の下、この時計はタイムカプセルとなり、おそらく歴史的に重要な時計デザインを完璧に再現し、その過程を楽しむための代表的な例となった。そしてこの精神が今日の話をさらにおもしろくしている。

 運と偶然が重なって、ライデ氏は当時のブランドから10個のNOS(新古品)デプスマスターダイヤルを発掘した。文字盤はオレンジ色に輝き、トリチウムインデックス(6時位置にTスイスTとある)が採用され、また厳密には1度も着用されていなくても少し使用感があるなど、ヴィンテージならではの魅力が、基本的にそのまま保存されていた。では過去のデザインを再現することで知られるブランドのCEOは、実際に使われていない古いダイヤルを発見したとき、次にどんな行動を取るのか?

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 まあ予想どおり、彼はそれらを製品化し、過去から切り取ったような10本のモデルをつくろうとした。もちろん、彼が持っていたのは文字盤だけである。次に彼が行ったのは、当時採用されていた正確なムーブメントを10個手に入れることだった。新古品ダイヤルの3時位置にカットされた日付窓に合うムーブメントとして選ばれたのは、ETA2472キャリバーだった。そして彼は10個の新古品ムーブメントを見つけた。

ETA movment

 こうして彼は、トリチウムのデプスマスターダイヤルとムーブメントをまとめて手に入れた。次に彼とNG(ニバダ グレンヒェン)チームは、これを最終的に製品にするために、残りのパーツを生産する必要があった。これが時計そのものの話につながる。しかし、これは超クールな時計であるが、最終的な結果を見るときは多少の説明が必要であることは間違いない。

 その結果、スティール製のベゼルとサファイアクリスタルを備えた39mm径のデプスマスターケースが誕生し、そのなかにヴィンテージダイヤルが収められた。もちろん時刻を知らせるには針も必要だ。残念ながら新古品の針は見つからなかったため、ブランドはインデックスのトリチウムに合わせてクリーム色のスーパールミノバを塗布したモダンな針を採用した。したがってトリチウムはもはや光らないところまで退色している可能性が高いが、針自体は最後まで使えるはずだ。

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 ニバダ グレンヒェンチームは、この真のヴィンテージリバイバルという素晴らしい写真を提供してくれたが、私はこの時計を実際に見るまで、どんな判断も保留しなければならない。というのも古い文字盤に現代の針がどのように映るのか、また劣化したトリチウムに対してスーパールミノバがどのように輝くのか、そしてケースとストラップ(さらにサファイアクリスタル)が、全体の表現とどのように調和するのか、理解する必要があるからだ。加えてヴィンテージ感を保つためにクローズドケースバックが採用された。

 結局のところ、私の直感では、これはクールなストーリーだとは思っている。ただそれは同時にヴィンテージウォッチを修理に出して台無しになったときに起こること、つまりオリジナルの文字盤で時計が戻ってきたが、彼らは最初に尋ねることなく、針、ベゼル、風防を変更して返してきたということが起きているような、ほぼ新しい時計のようにも感じるのだ。しかしこれについては私が完全に間違っている可能性もあるため、自分の目で確かめたい。

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 ライデ氏はニバダ グレンヒェンを取り巻く興奮と楽しさを維持する方法を知っているのは確かだ。それは“ブランド再興”と“マイクロブランド”というふたつの要素を併せ持つ時計メーカーだということ。それによりほかの時計メーカーよりも多くの試みが可能で、さらにブランドは真にユニークな方法で顧客と直接コミュニケーションをとることができるようになった。同モデルはほかの多くのリリースと同様、ヴィンテージ風ストラップやブレスレットをつけることができる。

 この新しい時計は今日発売されたが、10本すべて完売済みだ。しかし心配することはない。これと並行して販売される通常生産品がある。主な違いは再生産されたダイヤルであること(日付窓はない)、内部にソプロード社製Cal.P024が収められていることだ。価格は新古品の10本限定モデルが2890ドル(日本円で約42万7000円)、通常生産モデルが995ドル(日本円で約14万7000円)だ。


基本情報

ブランド: ニバダ グレンヒェン(Nivada Grenchen)
モデル名: デプスマスター(Depthmaster)
型番: 114126A01(限定)、14127A17(通常生産)

直径: 39mm
厚さ: 13mm
ラグからラグまで: 47mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: オレンジ
インデックス: アラビア数字&バー
夜光: 文字盤にトリチウム、針にスーパールミノバ(限定)、スーパールミノバ(通常生産)
防水性能: 1000m(ヘリウムエスケープバルブ付き)
ストラップ/ブレスレット: ニバダ グレンヒェンが展開するストラップおよびブレスレットコレクションから選べる

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ムーブメント情報

キャリバー: 新古品のETA 2472(限定)、
機能: 時・分・センターセコンド、日付表示(限定)、時・分・センターセコンド(通常生産)
パワーリザーブ: 約42時間(限定)、約38時間(通常生産)
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 1万8000振動/時(限定)、2万8800振動/時(通常生産)
石数: 21(限定)、25(通常生産)
クロノメーター: なし


価格 & 発売時期

価格: 限定モデルが2890ドル(日本円で約42万7000円)、通常生産モデルが995ドル(日本円で約14万7000円)。
発売時期: すぐに
限定: 10本限定で完売済み(通常生産モデルはなし)

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HODINKEEはニバダ グレンヒェンの正規販売店です。ニバダ グレンヒェン デプスマスターの詳細については、ブランド公式ウェブサイトをご覧ください。