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Introducing ルイ・ヴィトン 3本の新作でハイエンドな時計製造技術を披露

クラフトマンシップと高度な時計製造技術が融合した、LVによる3本のハイウォッチメイキングピースが誕生した。

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我々が知っていること

ルイ・ヴィトンは新作のフライング トゥールビヨンに加えて、ジュネーブにあるラ・ファブリク・デュ・タンで製造した超高級時計の数々を発表した。いずれも8桁を超える価格だが、いずれも世界最大のラグジュアリーブランド以外ではなかなかお目にかかれない、クラフトマンシップと高度な時計製造技術の融合が存分に発揮されている。それでは見てみよう。


タンブール ムーン フライング トゥールビヨン ポワンソン・ド・ジュネーヴ サファイア フランク・ゲーリー
louis vuitton frank gehry sapphire watch

 初のハイウォッチメイキングピースのために、LVは建築家であり長年の共同研究者であるフランク・ゲーリー(Frank Gehry)氏と協力して、サファイア製フライング トゥールビヨンを開発した(ジュネーブ・シール認定も取得済み)。約100万ドルするこの限定5点のために、ゲーリー氏は過去の建築物からインスピレーションを得たアイデアをルイ・ヴィトンのためにデザインし、ケースと文字盤には2022年のタンブール ムーン サファイアを採用した。ケース、ラグ、文字盤、リューズにサファイアを用い、またスケルトナイズされたローズゴールド製ムーブメントと相まって、結果的に軽快な雰囲気を醸し出す。サファイアダイヤルは手作業でポリッシュ仕上げされているが、5本しか作らないならそのほうがいいだろう。

 このムーブメントは、ジュネーブ郊外にあるLVの工房、ラ・ファブリク・デュ・タンの魔法使いたちが製造している。同ムーブメントの特徴は1分に1回転するフライングトゥールビヨンを搭載すること、そしてジュネーブ・シール認定を受けているところだ。

 単に時間を表示するだけでなく、着用者の手首にフィットするような構造である。サファイアとスケルトンはゲーリーの美学とマッチした現代的な雰囲気を醸し出していて、カルペ・ディエムのようなものに比べると新鮮に感じるだろう。

ルイ・ヴィトン タンブール ムーン フライング トゥールビヨン ポワンソン・ド・ジュネーヴ サファイア フランク・ゲーリー。サファイア製ケース、直径43.8mm、厚さ11.27mm。ハンドポリッシュ仕上げのサファイア製文字盤、サファイア製針、サファイア製リューズ、サファイア製ラグ。Cal.LFTMM05.01、160個の部品から成るスケルトナイズドフライングトゥールビヨン、ジュネーブ・シール取得。約80時間パワーリザーブ、2万1600振動/時。世界限定5本。メーカー希望小売価格は93万5000ドル(日本円で約1億3785万円)。


エスカル キャビネット オブ ワンダーズ
louis vuitton escale cabinet of wonders

ドラゴンクラウド。

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コイガーデン。

 続いて、ルイ・ヴィトンはエスカルシリーズの新トリオを発表した。それぞれの限定モデルは、20世紀の長きにわたって率いたガストン-ルイ・ヴィトン(Gaston-Louis Vuitton)のコレクションからインスピレーションを得ている。エスカル キャビネット オブ ワンダーズは、①コイガーデン、②ドラゴンクラウド、③スネークジャングルの3種類で展開する。いずれも20本限定で、希望小売価格は26万9000ドル(日本円で約3965万円)だ。それぞれ異なる文字盤をつくるために、さまざまな職人技と芸術的技術を駆使している。

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スネークジャングル。

 なかでも“スネークジャングル”は傑出していると思う。ジャングルの情景を表現するために、さまざまな木材、羊皮紙、藁を使用してそれらをすべて手作業でカットし、組み立てているのだ。このダイヤルは全部で267個ものパーツを組み合わせて作り上げているが、特筆すべきはそれだけではない。文字盤を横切るスネークもまた、マイクロ彫刻、エングレービング、シャンルヴェ エナメルを組み合わせて立体的になっているのだ。

 ブランドはこの3本の新しいエスカルウォッチを、リニューアルしたエスカルコレクションの第1弾であると発表している。ミドルケースまで伸びる、手作業で研磨されたラグは、ルイ・ヴィトンの伝統的なトランクのブラケット(金具)を連想させるなど、ケースデザインのなかでも際立っている。エスカル キャビネット オブ ワンダーズコレクションのモデルはすべて40mm径の金無垢ケースで、内部にはCal.LFT023を採用する。Cal.LFT023は、約50時間パワーリザーブ、2万8800振動/時で時を刻む自動巻きムーブメントだ。

ルイ・ヴィトン エスカル キャビネット オブ ワンダーズ。①コイガーデン(ブルー)、②ドラゴンクラウド(レッド)、③スネークジャングル(グリーン)。それぞれ異なるメティエダール(芸術的な手仕事)の文字盤が特徴で、さまざまな職人技を用いている。例えば“スネークジャングル”は木材、藁、羊皮紙から作られた文字盤を(寄木細工師の)ローズ・サヌイユが手作業で組み立て、そこに(エングレーバーの)エディ・ジャケが手彫りでゴールドスネークと葉を、(エナメル職人の)ヴァネッサ・レッチはシャンルヴェ エナメルを施している。“スネークジャングル”はホワイトゴールド製ケース(40mm径)にエングレービングベゼルと翡翠のリューズを採用。新作のエスカル キャビネット オブ ワンダーズにはすべて、自動巻きCal.LFT023を搭載。世界限定各20本。スネークジャングルのメーカー希望小売価格は26万9000ドル(日本円で約3965万円)。


タンブール スリム ヴィヴィエンヌ ジャンピングアワー サクラ&アストロノート
astronaut vivienne tambour watch

 最後にルイ・ヴィトンはタンブール ジャンピングアワーの新作、“サクラ”と“アストロノート”を発表した。ルイ・ヴィトンはちょっとしたミステリアスな演出として、2017年に誕生したキャラクター、ヴィヴィエンヌを“マスコット”にしたという。そこでタンブール ジャンピングアワーの新作では、そのマスコットをふたつの遊び心あふれるモチーフで表現。ひとつ目のサクラは、日本の桜からインスピレーションを得ており、文字盤に花やモノグラム、ピンクのマザー オブ パール(MOP)をあしらっている。ふたつ目のアストロノートは小さなヴィヴィを、いくつかの惑星が描かれた青いMOPアベンチュリン文字盤(宇宙)に送り出し、さらに彼女の周りにはダイヤモンドがひたすら軌道を周回している。

sakura vivienne louis vuitton tambour

サクラの文字盤をハンドペイントする様子。

 いずれもダイヤモンドをセットした38mm径のホワイトゴールド製ケースに、ヴィヴィエンヌが収められている。またLFdT(ラ・ファブリク・デュ・タン)が開発・組み立てたジャンピングアワー機構のCal.LV180は、ふたつの小窓で時間を示す。これらのジャンピングアワーウォッチは、LVの工芸と高級時計製造という専門知識を融合させ、LVらしい印象的なモデルとして表現している。

ルイ・ヴィトン タンブール スリム ヴィヴィエンヌ ジャンピングアワー サクラ&アストロノート。ホワイトゴールド製ケース、直径38mm、厚さ12.2mm。ケースにはブリリアントカットダイヤモンドと、ローズカットダイヤモンド(0.2カラット)をあしらい、ダイヤモンドは合計で3.8カラット以上。メーカー希望小売価格は11万8000ドル(日本円で約1740万円)。

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