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VINTAGE WATCHES 1990年代製IWC フリーガークロノグラフ ブラック・セラミック、1967年製ロレックス ゼファー、そして1979年製ベンラス タイプ1 クラスA

HODINKEE Shopより厳選されたヴィンテージウォッチから、今週は黒色の文字盤が多数。

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HODINKEE Shopで現在販売されているヴィンテージウォッチの全商品をご覧になる方は、こちらをクリックしてください。


今週のヴィンテージウォッチ

 あるモデルやテーマにおけるバリエーション違いは、ある意味で、ヴィンテージウォッチのすべてと言える。それがアンダーラインやびっくりマーク、あるいはMAXIのマットのフィニッシュであろうと、ほぼすべてのバリエーション違いは文字盤に表れる。もちろん、HODINKEEとしてはこれを時計の“顔”と呼ぶことはできないが、文字盤が特定の時計がもつ特徴を大きく表すことも確かだ。例えば、ほら、人の顔のように。その時計の年齢や意外な一面、そしてそれに付随する魅力を時計が見せるのを、我々はしばしば文字盤上でそれに気づくのであり、それもまた人の顔のような特徴だ。HODINKEE Shopの今週のヴィンテージウォッチでは、ご賢察のとおり、文字盤にフォーカスする。

 新しく5つのヴィンテージが追加され、そしてその全てが特筆すべき文字盤を備えている一方、1972年製ロレックス デイトナ Ref. 62631970年代製ゼニス エル・プリメロ Ref. A384 トロピカルダイヤルを含めたさらに多くの時計が以下から購入可能だ。新しい5つの時計の話に戻るが、大村沙織が先陣を切ってそのなかから1990年代製IWC フリーガークロノグラフ ブラック・セラミックをとりあげる。リッチ・フォードン(Rich Fordon)はロレックスのあまり知られていないほうのアイコンであるゼファーを。そしてショーン・イーガン(Sean Egan)は 1979年製ベンラス タイプ1 クラスAを紹介するが、これはいつだって間違いがない。今回はこれで終わりじゃない。HODINKEE Shopの全ヴィンテージコレクションはここでチェックして欲しい。

1990年代製IWC フリーガークロノグラフ Ref. 3705 ブラック・セラミック アクセサリー付き
By Saori Omura

 1990年代製の時計は、最近では“ネオ・ヴィンテージ”と呼ばれる興味深いカテゴリーに属するとされる。そこまでヴィンテージでなく、そこまでモダンでもないという、多くの会社にとって微妙な変遷期にあたるのだ。業界全体に襲いかかったクォーツ危機を生き延びて、いくつかの会社は90年代まで生き延びた。デザインは当たり外れもあったが、サファイアクリスタルやホワイトゴールドの装飾があしらわれたロレックスのスポーツモデルなど、今日の我々が代表的なものだと認識しているような数多くのモダンデザインの基礎を築いたとも言えるだろう。

A vintage IWC 3705 on the wrist

 しばらくのあいだ、1990年代製の時計は見過ごされてきた。しかし、ここ数年でいくつか予想外のモデルが注目を集め、このブラック・セラミックのIWC フリーガークロノグラフは同系統の最前線に飛び出してきたのだ。酸化ジルコニウムのケースが施された最初のフリーガークロノグラフであり、マットの黒いフィニッシュや、昨年リリースされた“トリビュート・トゥ・3705”を含む数々のセラミックモデルをもたらした。

A vintage IWC 3705

 ケースのサイズは39mmで、特にクロノグラフのプッシュボタンがケース自体から大きく飛び出ていることもあって、(もし時計が小さすぎるのではと心配しているのなら)しっくりくる。サイズ的に、腕につけた感覚はオメガのスピードマスター(42mm)と同じように感じる。個人的なお気に入りは、黒と白に映えるクリーミーな夜光だ。フォティーナに真っ向から反対するわけではないが、それにしてもオリジナルに勝るものはない。読者の中にはこの時計はまだヴィンテージに値しないと思う方もいるかもしれないが、夜光にあるかわいらしい経年変化が、このネオ・ヴィンテージを今日のヴィンテージセレクションに選出するに至った決め手だ。

1967年製 ロレックス ゼファー Ref. 1008 グロッシーダイヤル
By Rich Fordon

 34mmのヴィンテージ ロレックスを“ノーマーク”や、“見過ごされてきた”と表現するのはもはや常套句かもしれないが、まあ、それは事実だ。もっと大きくてシリアスな39mmや36mmのスポーツモデルを集めるコレクターからは長いあいだ見下されてきたが、実は34mmのケースはロレックスのカタログのなかでも働きものだ。この型に当てはまるのはたいていオイスター パーペチュアルデイトが多く、デイトジャストに似ており、同じく豊富な文字盤やベゼルの組み合わせで販売されている。34mmのオイスターの中でも、このサイズで本当に認知されているのがゼファーだ。

A vintage Rolex Zephyr

 個人的に、HODINKEEで働き始めるまでゼファーにお目にかかる機会が多くなかったこともあり、オンラインで販売されているのを見た時は、難解であまり興味に値しない50年代の風変わりなデザインだと思った。半分はそのとおりかもしれないが、このデスクでいくつも見ているうちに、たびたび惹かれる思いがしたのだ。デザインは確かに20世紀半ばのものかもしれないが、以前思ったほど時代遅れなわけではない。クロスヘアの文字盤の細かさや、浮いた夜光プロットには人を惹きつける普遍的な魅力がある。ジェンタの簡素なUGに大変な敬意をもった上での発言だが、動力で作動するベゼルは特に、ゼファーになんとも言えないポールルーター的な雰囲気をもたらすのだ。

A vintage Rolex Zephyr on the wrist

 ほかのもっと普遍的な白いタイプに比べて、艶のある黒色の文字盤がとくにこのゼファーを際立たせている。金色のスポーツ・モデルに立ち戻れば、文字盤のフィニッシュはゼファーをスポーティーというより礼装よりにする。もしロレックスのなかで完璧に規則を遵守するものがあるとすれば、それはゼファーだ。HODINKEE Shopのここをチェックだ。

1979年製ベンラス タイプ1 クラスA 米国国防総省仕様
By Sean Egan

 私にとってタイプ1は、常に機械式時計の究極的な部分を表してきた。余分なものは何もなく、時計に必要なものが全て揃っていると言えるだろう。今日に至るまで、その実直な姿勢に肩を並べるものを探すのはかなり至難の業だ。それぞれのデザインにおける判断は、その時計を受け取る人に沿うように考えてなされている。サンドブラストの防錆加工は反射に強く、長持ちするための仕様である。文字盤と針はどのような状態でも読みやすさを最大限に確保するためのものが選ばれており、モノコックのケースは水の侵入箇所を制限するためのチョイスだ。

A vintage Benrus Type I on the wrist

 この時計は、私がどのようにMIL-SPEC ダイバーズを捉えているかを示すまさに良い例だ。非常にはっきりとした使用感があるが、時計が認識できなくなるほどではない。今日紹介するものはかなりの傷を負っているが、まだシャープで、アクリルのベゼルに大きなひび割れもない。また、この時計は蓋裏(シングルピースのケースでも蓋裏と呼べるのだろうか)が非滅菌であることも重要だろう。そのため、この時計は極めて簡単に年代を特定することができる(念のために記しておくと、79年4月製だ)。また、ふたつ特筆すべき点として、この時計にはもともとの固定バネ棒と中央に特徴的なスロットを持つリューズが残されている。厳しい使用環境にあることが多いせいだと推測するが、この類の時計たちの固定バネ棒はだいたい切断され、従来のものに交換されてしまうし、リュウズもたいてい使用中に交換されてしまう。HODINKEEShopで詳細を確認してほしい。

A vintage Benrus Type I

質問はどのように送ればいいかって? 我々にメモを送るか、コメントで知らせてほしい。HODINKEE
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