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Introducing オメガ スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン アリンギ

2019年にオメガがチーム アリンギと締結したパートナーシップが具現化されたこの特別版は、オメガ キャリバー1865を搭載。

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クイック解説

 先日「シーマスター プラネットオーシャン 36th アメリカズカップ エディション」の記事でもご紹介しましたが、オメガは25年以上という長きにわたって、セーリングの世界と関わり続けてきたブランドです。国際ヨットレース「アメリカズカップ」の公式タイムキーパーであり、エミレーツ チーム・ニュージランドのスポンサーでもあります。今回発表された新作は、2019年に同社が新たに締結した、スイスのチーム アリンギとのパートナーシップを祝したものとなっています。

 スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン アリンギは、その名からもお分かりの通り2018年に登場した「オメガ スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン アポロ8号」をベースにしたモデルです。本機も同様に、鏡面仕上げとサテン仕上げが施された直径44.25mm × 13.80mmのブラックセラミックケースをもちますが、アポロ8号モデルとは様々な面でディテールが異なります。

 デザインは、アリンギの新たな挑戦艇である、TF35カタマランの船体から着想を得ています。カラーリングは、全体的なブラックをベースとしたダーク サイド オブ ザ ムーンのテイストはそのままに、イエローのアクセントを採用していたアポロ8号モデルに対し、アリンギモデルでは同チームのチームカラーである赤が随所に取り入れられています。

 ポリッシュ仕上げのベゼルには、緑色に発光するホワイトのスーパールミノバが施されており、"TACHYMÈTRE"の文字は赤色で表示。文字盤上に目を向けるとクロノグラフ針も赤で、12時間積算計はブラックのアルミニウム製ディスクに赤いアリンギのロゴが。30分積算計の針も赤と、随所に統一したカラーリングを採用しています。12時位置のオメガロゴの下には"Speedmaster"の文字が赤く印字されており、ミニッツトラックも同様です。さらにケースサイドを見ると、クロノグラフのスタート・ストップを担うプッシャーにも赤いアリンギロゴが採用されているのが分かります(アポロ8号モデルでは装飾の無いシンプルなプッシャー)。

 変更されているのは、赤いアクセントだけではありません。文字盤上にはアポロ8号で見られた月面のテクスチャではなく、カーボンパターンと緻密なハニカムパターンが施されることによってスポーティな印象を強めています。

 ケースを裏返すと裏蓋に"TEAM ALINGHI"と"DARK SIDE OF THE MOON"の刻印、そして本機を駆動する手巻きクロノグラフムーブメントであるCal.1865をトランスパレントバック越しに確認することができます。これはCal.1861にカーボンパターンを施した特別なバージョンです。2万1600振動/時の振動数や48時間のパワーリザーブといった基本的なスペックに変更はなく装飾のみの変更となっています。

 スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン アリンギは、赤いステッチのあるブラックのラバーストラップが付き、専用のスペシャルボックスに入って116万円(税抜)。かなり特別感のある意匠が随所に見られますが、驚くことに限定モデルではなく通常モデルです。

ファースト・インプレッション

 ヨットレースに明るくない僕のような方のために、アリンギについてオメガのプレスリリースの文章を借りてご紹介します。アリンギは、1994年にスポーツチームとしてデビュー。2000年に歴史的なヨットレースであるアメリカズカップ優勝を目標に掲げ、2003年と2007年に見事達成しました。またヨーロッパ最大のヨットレース・ボルドールで7度、D35トロフ⁠ィ⁠ーで7度⁠、エクストリ⁠ーム⁠・セ⁠ーリング⁠・シリ⁠ーズで4度の優勝と⁠、輝かしい成績をおさめています。海の無いスイスのチームというのも印象的です。

 そんなヨットレースチームとオメガがコラボレーションモデルをリリースすると聞いて、僕は、おそらく防水性能の高いシーマスターをベースにするだろうと考えていました。既に3針モデルは第36回アメリカズカップの公式タイムキーパーであるオメガがそれを記念した限定モデルを先にリリースしていたため、レガッタ機能はないもののクロノグラフを搭載したシ⁠ーマスタ⁠ー ダイバ⁠ー 300M クロノグラフなのではないかと。その予想は見事に外れ、実際に登場したのはスピードマスター、それもダーク サイド オブ ザ ムーンをベースにしたモデルでした。

 スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン アリンギは、とても興味深いモデルです。ダークサイド オブ ザ ムーンというブラックのキャンバスに、チームアリンギの印象的な赤がよく映えて特別感が感じられます。個人的に特に面白いと思ったのは、6時位置の12時間積算計に配された回転するアリンギのチームロゴ。これまで数多くのアリンギモデルが、様々な時計ブランドのスポンサードを受けリリースされてきましたが、ロゴを回転させる意匠はこれが初めてです(例えばロイヤル オーク オフショア クロノグラフでも同チームのロゴがサブダイヤルに配されていましたが、回転したことはありません)。文字盤のカーボンパターンやハニカム構造などのハイテクな雰囲気を纏ったスピードマスターはとても新鮮に感じました。

 本機は、ソーシャルメディア上でバズるような万人が求めるようなものではなく、ヨットレース好き、特にアリンギチームをサポートしているファンという非常に限定的なユーザーに向けたプロダクトです。チームのクルーたちに実際に着用されるモデルであることを考えれば、そうした人たちにとっては本当に特別な1本になることは間違いないでしょう。もちろん、このカラーリングやスポーティな意匠はヨットレースファンでない人にも魅力的に映るでしょうし、僕もぜひ実機を見てみたいと思います。

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基本情報

ブランド: オメガ(Omega)
モデル名: スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン アリンギ(Speedmaster Dark Side of the Moon Alinghi)
型番: 311.92.44.30.01.002

直径: 44.25mm
厚さ: 13.80mm
ケース素材: ブラックセラミック(ZrO2)
文字盤色: ブラック(スケルトン加工あり)
インデックス: アプライド
夜光: あり、針とインデックス、タキメータースケール
防水性能: 5気圧(50m)
ストラップ/ブレスレット: レッドラバーを挟み込んだ、パンチング加工済みの赤いステッチ入りブラックラバーストラップ


ムーブメント情報

キャリバー: Cal.1865
機能: 時、分、秒、クロノグラフ(30分積算計、12時間積算計)
パワーリザーブ: 48時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万1600振動/時(3Hz)
石数: 19
クロノメーター認定: なし
追加情報:地板と受けにハニカムパターン


価格・発売時期

価格: 116万円(税抜)
販売時期: 8月
限定: なし、通常モデル

詳細は、オメガ公式サイトへ。