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Editors' Picks HODINKEE Japan編集部の2024年 時計の抱負・新年の目標

さあ、2024年が幕を開けた。新年を迎えるにあたって、編集部のメンバーも各々の目標を立てたようだ。その意気込みを見ていって欲しい。

みなさんにとって、2023年はどのような年だっただろう? 改めて思い返してみて、有意義なものにできただろうか? 残念ながら一歩及ばなかったという人もいると思うが、もう年は明けたのだ。一年の計は元旦にありともいうし、2024年を実りあるものにするべく、気持ちを切り替えて新たな目標を掲げてみよう。

 HODINKEE Japanのメンバーも前年の仕事ぶりを振り返りながら今年の抱負を立ててみた。それぞれ課題とするところは違うものの、みなさんによりよいものを届けたいという思いは一緒だ。新年の始まりに、僕たちの所信表明を発表したい。


佐藤杏輔: ブランドと読者を強固に繋ぐハブになる!

実は2月に撮影させていただいたIWCの新生インヂュニア。今さらだが、公開しておこう。

 ここ数年で(時計業界に限らずだが)SNSでの情報発信が加速し、ブランドとエンドユーザーの距離はかつてないほどに縮まった。そんななかで我々時計メディアは何をすべきかを常々考えているわけだが、エディターという仕事に携わるようになってから変わらず持ち続けている目標がある。それは、作り手の思いや情熱を言語化し、読者の“心に”届けたいということだ。価格に関係なく、どんなプロダクトであってもそこには作り手の思いや情熱が込められている。だが外側から見ていると、SNSでの情報発信だけではやはりブランドがそれを読者へしっかりと届けられているとは言いがたいし、読者もまたブランドの思いや情熱をちゃんと受け取ることができているとはなかなか思えないのだ。

 筆者はブランドと読者をつなぐハブになりたいと思っているし、そういう存在となることが必要だと考えている。そのためにはこれまで以上に作り手の声に耳を傾け、時計を見て・触り、作り手はもちろん筆者の思いも乗せ、読者の心を動かせるような何よりも楽しいと思ってもらえる記事をしっかりと届けていきたい。あれ? これじゃあ、いつもの目標と変わらない気が…。まぁ、変わらずに1歩1歩精進していくので、2024年もHODINKEEが生み出すコンテンツを楽しんでいただけたらうれしい。

 そうそう、いろいろと溜め込みやすい(痛いところだが仕事も…)性分なので、今年はこまめに出していきたいと思っている。例えば、撮り溜めた写真をスピーディにSNSでアップするとかね!


和田将治: 腕時計やそれを取り巻くモノ・コトにフォーカスする

 前職のIT業界を飛び出して、趣味が高じて2018年にHODINKEEに入社してから5年目を迎えました。長いあいだ夢見ていたスイス出張も実現し、バーゼルワールドの終焉は残念でしたが、Watches & Wondersに参加できたことは大きな喜びです。これまで日本にいながら数多くの時計に触れ、記事をお届けしてきましたが、実際に現地を訪れることで、時計メーカーの情熱やプライドを肌で感じることができました。その経験から、僕の関心は時計だけに留まらず、それを取り巻く人々や事象へとより大きく広がりました。2023年には、CEOへのインタビュー日本からオークションへ出品される時計の裏話象徴的なダイバーズウォッチの起源を現地で深掘りするレポートなど、多岐にわたる記事を執筆しました。さらに、時計メディアにも関わらずライカのレビューも手掛けました。2024年に向けて、僕はこの方向性をさらに深め、時計そのものだけでなく、それを取り巻く物語や背景にもっと焦点を当てたいと考えています。


松本由紀: いろんな時計に実際に触れる

入社して一番驚いたのは、借りてきた時計や展示会で、編集部自らが本格的なカメラで撮影をしていたこと。これは私が初めて一眼レフで撮った写真。映り込みが...とかは言わないで!

 HODINKEE Japanに入ってからおよそ1年が経った。前職が同じ時計メディアだったとはいえ、周りを取り巻く環境は変わっているし(特に英語)、慣れない作業もあってか入社してからHODINKEE Magazine Japan Edition Vol.6が刊行されるまでバタバタしていた。メーカーの新作発表会なども行かず、会社に籠ってずっとパソコンと向き合っていたので、前職ほど今年は時計に触れたという感覚がなかった。もちろん、それは私が新人で、まずは基本的な作業に慣れていなかったからという理由もある。ただそれを抜きにしても、あまりにも実機と向き合わなかったのだ。

 2024年は、前職よりもっと時計に実際に触れていきたい。ほかのエディターの抱負と違ってずいぶん初歩的なことで恐縮だ。でも時計の本質を知るには、実機を見てディテールを確かめることがいちばん大切ではないかと思う。実際に触れるのと写真だけでは印象が違うと、愛好家のみなさんはわかっているはずだ。それにいきなりデカい目標を立てても、実現できなさそうなら意味がないでしょう?

 ただ触れてハイ終わりというのではなく、例えばリニューアルモデルなら前作と違ってどこがよくなったのか、逆にここは生かして欲しかったなど、その時計に対する自分の感想を最低5個は挙げたい。それを繰り返すことで、また一歩、時計のスペシャリストへの道が開けると信じている。


牟田神佑介: 時計のコミュニティ、そこにいる人たちと深く関わる

2023年の2月に、会社からほど近いバーで行ったカジュアルミートアップ。

仕事なんて関係なく、僕らも思い思いに好きな時計の話ばかりしていた。

 HODINKEE Japanにジョインしたのは、2023年1月のこと。これまでも仕事で腕時計を扱っていたが、どちらかというと自分の趣味嗜好を満足させるために購入するものという認識だった。ファッションメディアばかりを渡り歩いてきたこともあり、時計について語り合うような同好の士が周りにいなかったのも原因かもしれない。しかしまさか、僕の知らないところでこんなに広くて深い愛好家の輪が広がっていたとは! HODINKEE Japanのイベントで出会うみなさんは本当に時計に対する造詣が深く、何より時計を愛していて、その日つけてきた愛機の話なんかを聞いていると本当に面白くてあっという間に時間が過ぎてしまう。明日のイベントにはどの時計をつけていこうか、その時計について何を話そうか。そんなことを考える前の日の夜はとても楽しかった。2023年は、時計は美しいだけでなく、楽しいものであることを理解した1年だったように思う。

 2024年は、そんなコミュニティに自分から関わっていきたい。目の前の1本についてあれこれ思索を巡らせる時間ももちろん貴重だが、その時計をつけるのは時計を愛するみなさんのような人々だ。どうか、もっといろんな話を聞かせて欲しい。そしてそのためにも、僕はSNSを今年こそ真面目に頑張らなければいけないと思っている。


関口 優 HODINKEE Japan編集長:コラボレーションウォッチをたくさん販売する(もちろんHODINKEE Japan企画で!)

 12月5日より、HODINKEE Japanとして初めて販売を手掛けたロンジンとのコラボレーションモデル、ロンジン スピリット Zulu Time リミテッドエディションfor HODINKEEは僕にとって、HODINKEE Japanにとって大きな学びをもたらした。それは、ツボを突いた時計を実際にお見せしたときの皆さんの喜びがこれほどか、ということ。それと同時に、ご納得いただいて安心して購入いただくことの難しさも痛感した。ただ、メディアでありながら時計をプロデュースし販売するという、別次元にジャンプアップすることは大変意味のあることであり、読者の皆さんにも大きな利益をもたらせると考えている。

 例えば、コラボレーションで生まれる時計に対しては、我々が直にお会いする方々、いわばコミュニティの意見が色濃く反映されていくだろう。そして、コミュニティが大きくなり時計ブランドに届く声が大きくなればなるほど、細部にまでこだわった時計が生まれることは間違いない。これまでアメリカのHODINKEE SHOPでお買い物をされたことのある方は、その不便さも痛感されているだろうから利便性はもちろん向上させるし、日本では買えないような素敵なストラップ(自画自賛)をHODINKEE Japanでも取り揃えることも計画している。

 とにかく、夢の時計をオーダーするという限られたオーナーにしか許されていない体験を、擬似的に味わっていただけるようなステージにまで皆さんをお連れしようと考えている。2024年中には難しいかもしれないが、所信表明として受け取っていただき、ぜひ今後のHODINKEE Japanにもご期待いただけたら幸いです。