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In-Depth ユニバーサル・ジュネーブの再出発は困難だが成功することを願う

ブライトリングによるユニバーサル・ジュネーブの買収は、ファンにとってよろこばしいことだが、その先には多くの落とし穴が待ち構えている。

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ユニバーサル・ジュネーブ復活のタイミングは過ぎたと思った。

 流通市場におけるヴィンテージユニバーサルの価格は(公正を期すため、ほとんどの時計と同様に)、ピーク時よりも下がっており、熱心なコレクターを除いて、多くの人が同ブランドから離れてしまったように見えた。HODINKEEにも多くのユニバーサルファンがいることは周知の事実であり、ユニバーサルの復活を願ってきた私としては、時計業界で成功することの難しさについて現実的に考えるようになった。UG(ユニバーサル・ジュネーブ)を“再開”するのにベストなタイミングは、おそらく数年前だっただろう。しかしよく言われるように、始めるのに2番目にいい時期は今だ。

Universal Tri-Compax

ユニバーサル・ジュネーブ トリコンパックス。

 ほとんど諦めていたとはいえ、密かに希望を抱いていた部分もあった。時計業界に入ったばかりの頃は、ユニバーサルについて読んだり、調べたり、機会があれば扱っていたりした。私の“聖杯”リストのなかには、特定のユニバーサルがいまだリストのトップ近くにある(トップ10のうち、ユニバーサルは2本入っている)。その一部は、長年にわたるユニバーサルに関するベンの文章を読んで形成された、“HODINKEE効果”によるものだ。トニー・トライナがかつて言っていたように、すべてのヒップスター(流行に従う人)が好むヴィンテージブランドであり、私もそう呼ばれることがある(人気が出る前のデス・キャブ・フォー・キューティーが好きだったから)。しかし、ロレックスのGMT以外の時計で最初に好きになったのが、パテック 1518のような世界をまたにかける人のためのような素晴らしい時計であるトリコンパックスだったというのは嘘ではない。

 ブランドが新たなオーナーの下、再スタートを切ったとき、ユニバーサル・ジュネーブを復活させるというアイデアは強烈なもののように思えた。最近までブランドを所有していた香港の投資グループ、ステラックス・ホールディングスがユニバーサルブランドで製造していた時計は、ブランドの伝統に沿ったものではなかったからだ(アジア市場以外ではほとんど存在しなかった)。だがもしかしたら、ほかの誰かならもっとうまくやれるかもしれないと思った。

Universal A. Cairelli

憧れの“カイレリ”ユニバーサル スプリットセコンド クロノグラフ。

 ここでブライトリングの登場だ。このリローンチを取り巻く人々との私的な会話では、これがいままで行われたなかで最も困難なリバイバルになるかもしれないと理解しているように感じる。私が話をしたコレクターの一般的な感情は、よく言えば非常に慎重なものだ。過去に何度もがっかりさせられてきたのかもしれない。たぶん、この先どれだけ大変な課題が待ち受けているか知るのに、十分なことを学んだ。本当に、“すべてを手に入れる”ことはできないのではと心配しているのだ。ユニバーサルを時の試練に耐えうる偉大なブランドにしたもの、つまり価値、デザイン、複雑さなどは、現代の状況を考えるとそれらのバランスを取るのは難しい。では、ブライトリングは新しいユニバーサルをどう読み解くのか?


事業開始のためのコスト

 UGを買収するというアイデアは、それほど目新しいものではない。過去10年ほどのあいだに、少なくとも6社がユニバーサルの買収に多額の資金を提供した。そのなかには、ブランドの遺産に情熱を傾けているコレクター(時計ブランドの経営経験はない)から、ヘリテージブランド(おそらくセリタムーブメントを搭載し、ブランドコアを無視する)を活用するビジネスプランをうまく組み込むことができるほどの知名度に関心のあるビジネスマン、またほかよりも資格がある者もいた。ブライトリングもまた、ユニバーサルに挑戦した唯一の大規模な時計会社・組織ではなかったが、最終的には勝者となった。

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 ブライトリングが支払ったとされる金額は、ほかのどこかが提示した金額の何倍もあるという噂だ。明らかに、彼らはユニバーサルに商業的価値を見出している(ただ、古いクロノグラフやジェンタデザインのマイクロローターウォッチがいくら好きだからといって、そこまで大金をかけることはないだろう)。そして彼らはそれを復活させる自信を持っているのだ。しかし、それはブライトリングが新しいユニバーサルを商業的に大成功させなければならないことも意味している。

 言いたくはないが、ユニバーサルの会社が存続するためには、筋金入りの愛好家以上の層が必要だ。新生ユニバーサルもビジネスであり、大量に売れる時計をつくる必要がある。つまり、より多くのユーザーを満足させるためには、デザイン上の譲歩が必要になる可能性が高いということだ。

Universal Polerouters

コール・ペニントンのWeek on the Wrist記事から抜粋したポールルーター。

 しかしユニバーサルがまず間違いを犯す可能性があるのは、デザイン、サイズ、ムーブメントなど、時計愛好家がしばしば深く研究に没頭していることとは何の関係もない。そうではなく、私にとっての核心的な問題は、すべて価格についてだ。

 最も希少で収集価値の高いヴィンテージユニバーサルの価格は3万ドル(日本円で約435万円)を超えるが(ときにはそれ以上)、ユニバーサルは決して高級ブランドではない。ブランドの大きな魅力であるユニバーサルムーブメントの仕上げは、決して優れたものではなかった。多くの場合、その“仕上げ”とは、ムーブメントに名前、シリアルナンバー、キャリバーを刻印し、ケースに収めることを意味する。これはこの価格セグメントでは当然のことであり、長いあいだクロノグラフ界をリードしていたユニバーサルに損害を与えるものではなかった。しかし11年前、ベンが2750ドル(当時の相場で約40万円)で素晴らしい出自を持つトリコンパックスを手に入れたときが、ユニバーサルを収集することの意味のある理由でもあった。

Universal Tri-Compax

ヘンリー・グレーブスJr.の孫であるピート・フラートンが所有していたベン・クライマーの時計は、象徴的な“笑みを浮かべる月”を備えている。

 ヴィンテージのユニバーサル・ジュネーブ成功の一因は、ツールウォッチの黄金時代を体現していることだ。これらは人々が時間を知るための身近な方法を必要としていた時代のために製造された専用の機械であり、今それを身につけることは、ノスタルジックを感じられると同時に、最もロマンチックかつ不必要なことでもある。フィルムコンパックスは、今日では決してつくられることのない、撮影監督のための専用ウォッチだった。ダイバーにポールルーター・サブはいらないし、偵察用のパイロットに24時間ダイヤルのついた特大スプリットセコンドクロノグラフも必要ない。防水仕様のパテック Ref.1463が425ドル(日本円で約6万円)で売られていた頃、防水仕様のユニバーサルは110ドル(日本円で約1万6000円)で人通りの多い場所で売られていた。超大量に販売できるようなものだ。これらはあくまでも道具であり、貴重な作品ではなかったのだ。

 時代は変わり、顧客の要求も変わった。熱狂的なマニアは一般大衆よりも、お金に見合うよりよい仕上げを期待しているので、ユニバーサル(とブライトリング)に対してコストを正当化するために、市場規模を拡大するよう迫るかもしれない。仮に、ニバーサルをより上位のブランドと位置付けたとしよう。その場合、市場での歴史的な地位を無視し、最初から手探りでやる可能性があるため、彼らはすでに伝統の大部分を失うことになる。

Universal Aero-Compax

パイロットのエアロコンパックス。

 それから自社製キャリバーのコストもある。リニューアルを発表するにあたり、ブライトリングはユニバーサルの自社製キャリバーの歴史と、ブランドの伝統にとってのキャリバーの重要性を認めた。ブライトリングのブランド歴史学者であるフレッド・マンデルバウム(Fred Mandelbaum)氏(別名Watch Fred)は、ブライトリングの買収に関する私たちの記事に、“UGではマスマーケット用ムーブメントはつくらないだろう”とコメントしている。しかし、既存のブライトリングムーブメントを再パッケージ化するのか、あるいはヴィンテージのユニバーサルムーブメントを再現するのか、それとも別のものになるのかはまだわからない。

 ユニバーサルがマーテル社製キャリバーを使用していた曖昧な歴史については触れないが、これらのムーブメントがヴィンテージユニバーサルの主要なセールスポイントのひとつであることは間違いない。しかしユニバーサルのキャリバーを製造するためのツールはとっくに失われている可能性が高く、ムーブメントとそのツールを再開発するためのコストはかなりのものだろう。昨年の初め、私はある大手ブランドのヘリテージ部門に、これまでとは異なる象徴的なクロノグラフムーブメント、バルジュー72をゼロからつくり直すにはいくらかかるかを尋ねた。ブランドはそのアイデアを検討し、価格は約1000万スイスフラン(日本円で約17億円)見積もったという。これはかなりの金額であり、そのような投資をビジネスとして成り立たせるためには多くの時計を売る必要がある。

The Ed White 321 speedmaster

Week on the Wrist記事から、Cal.321ムーブメントを搭載したオメガの新作、“エド・ホワイト”スピードマスター。

 少なくとも1度は行われた投資の例で、オメガがCal.321を再導入し、大きな効果を上げたことは記憶に新しい。それでも、3861ムーブメントを搭載した“サファイア製”スピードマスターの約2倍という価格になった。ブランドの伝統を守るために、ユニバーサルは同じアイデアを5000ドル(日本円で約72万5000円)のコンパックスと3000ドル(日本円で約43万5000円)のマイクロローターポールルーターで実現する必要がある。私は警鐘を鳴らしているわけでも、ユニバーサルに低価格を維持するよう要求しているわけでもない(というのもそれが私にできることだからだ)。とはいえ、そのことについてはかなり透明にしているつもりだ。ユニバーサルが1万5000ドル(日本円で約217万7000円)でおもしろい時計をつくれることは間違いない。しかし、それは過去のブランドの姿ではないし、その伝統を尊重するならば、将来のあるべき姿でもない。

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消費者リテラシー vs. 愛好家の情熱

 経済的に可能なことに加えて、消費者が実際に何を望んでいるのかという問題もある。

 時計コミュニティはデザインの原動力となる、巨大で、声が大きく、情熱的なものだと感じることができる。またブランドと関係のある人々(この場合はブライトリングのCEOであるジョージ・カーン氏や、マンデルバウム氏など、ソーシャルメディア上で非常に活発な人)と密接につながっていると感じ、友人のように思うからこそ、彼らがファンのために何かをつくってくれると望むかもしれない。しかし、これらすべての要素はHODINKEE、Revolution、Watch Fredなどの名前を聞いたこともないような買い手が大半を占める時計市場の広さに比べると微々たるものだ。残念ながら、ブライトリング(およびユニバーサル)が“ファン”のための新しい時計でノスタルジーを再現し、一般消費者が気に入ってくれるという盲目的な希望に基づいて行動できるとは思えない。彼らはそれをまったく理解できないかもしれない。

Omega meetup

HODINKEE×オメガのポップアップイベントは、私に時計コミュニティの強さと情熱を教えてくれた初めてのコミュニティイベントだった。

 一般的な消費者リテラシーが、時計に関して何かを示しているとすれば、中価格帯の平均的な購入者(HODINKEEを読んでいる人は、おそらく平均的な購買層ではない)は、自社製キャリバーや高級仕上げ、伝統的なデザインの細かなディテールについてそれほど深く考えていない。何十人もの小売業者や経営者と話をした結果、5000ドル(あるいは1万ドル)の腕時計を購入する平均的な人は、少なくとももっと高い価格帯になるまでは、これらの要素をそれほど気にしていないことがわかった。

 新しい時計が壊れていると思って小売店に戻ってきた顧客が、実際には時計を巻く必要があることを知らなかったという話はよく聞く。確かにスピードマスターは今でも商業的な成功を収めている手巻き時計の(再びの)例だが、それが基準というわけではない。新しい自社製マイクロローターを搭載したポールルーターは大ヒットするかもしれないが、ユニバーサルは一発屋ではありえない(これまでもそうだった)。

Polerouter super

コール・ペニントンのWeek on the Wristに登場する、ポールルーター・スーパー。

 消費者の需要は、サイズと耐久性というふたつの点で愛好家とは異なることが多い。

 私のお気に入りのヴィンテージブライトリングのひとつであるダトラは、2021年に復活を果たしたが、オリジナルの35~36mm径から42mm径、15.35mm厚という信じられないほどのアップスケールがされた。シースルーバックと100mの防水を含めたとしても、ヴィンテージのバルジュー72Cやヴィーナス 191ダトラのサイズと同じにはならなかった。美しいサーモンダイヤルは気に入っていたのだが、手首につけてみると完全にハズレだった。これはブライトリングだけではない。ブレゲの幹部によれば、タイプXXに日付を入れたのも、歴史的なデザインよりも市場の需要が勝っていたからだと言う。

Breitling Datora

ブライトリング ダトラのIntroducing記事。Photos by Kasia Milton.

 残念ながら、伝統は少なくとも熱狂的なファンではない一般の顧客が求めているものではない。その代わり彼らが求めるのは、手首にしっかりとフィットするサイズで使いやすく、見た目もよく、また長く使用できるムーブメントを搭載した、耐久性に優れた時計である。ダトラのような時計にバルジュー72Cのムーブメントをリメイクしてケースに収めたものを見かけないのは、おそらくこの最後の部分が多少関係しているのだろう。その代わり、ムーブメントはより堅牢で信頼性の高いものでなければならない(一部の愛好家は、コンパクトなサイズのために堅牢性をあきらめる人もいると思う)。

 ユニバーサルのCal.281、285、289ムーブメントを近代化して、5年から7年のサービス期間を設けることは、十分な課題かもしれない。ただ顧客が自動巻きムーブメントを要求したら、ユニバーサルクロノグラフのサイズとバランスは台無しになってしまうのだろうか? そうでないことを願っている。しかし、ここで“どんな場合にも通用する”いい解決策があるとは思えない。


誰のためのデザインなのか?

 ユニバーサル・ジュネーブの買収をめぐって最も激しく議論されているのはデザインのようで、愛好家のあいだでも意見が分かれているようだ。また、その話題だけで十分な価値があるだろう。新しいユニバーサルが次から次へとオマージュを吐き出すことを望まない人もいる。そのほかの人たちは、ブランドを伝統に沿ったものにして欲しいと願っており、私はそれを手頃な価格でセンスのいい再現を望む声だと汲んでいる(期待を抱かせる代わりのものを見るまでは、その支持派にいれておいて欲しい)。

Universal Nina Rindt

多くの人が復活を望んでいる、ユニバーサルの“ニーナ・リント”モデル。

 伝統と発展が一時中断したブランドを再開させるのは簡単なことではない。デザイナーは基本的に約50年間デザイン進化が起こらなかったことを想像するか、あるいはアイコニックなスピードマスターやサブマリーナーのように、何年経っても物事はそれほど変わらないという考えにシフトする必要がある。その一方で、オリジナルとは切り離されてしまうリスクを冒しながら、過去へのささやかな敬意を込めて現代的な時計をつくる可能性も捨てきれない。いずれにせよ、不満を持つ人が出ることは間違いないが(それが時計の世界というものだ)、ユニバーサルがこの決断をどう切り抜けるのか、興味がある。

Rolex Le Mans

ル・マン デイトナは、時代を超越した機能を備えた、現代時計の典型的な例かもしれない。

 ブランドはまた、インスピレーションをどこから引き出すかにも注意しなければならない。ニーナ・リント コンパックスのような時計は、大胆なデザインとセレブリティを連想させることで愛されているが、スピードマスタースタイルのケース、バルジュームーブメント、シンガー社製ダイヤルを使用しているため、“ユニバーサル”の要素はあまりない。エキゾチックダイヤルのような、より思い切った人気モデルも同様だ。人々はこれらの時計をリメイクしろと騒ぐかもしれないが、私にとってそれは的外れだ。楽しい時計ではあるが、全盛期のユニバーサルを特別なものにした時計ではない。

 でも、ここが一番期待したいところだ。ブライトリングにはふたつの考え方がある。ユニバーサルの時計が大きすぎて歴史とかけ離れているか(ユニバーサル好きを怖がらせるような形で)、カーン氏と会社がブランドに伝統を戻すための素晴らしい仕事をするかのどちらかだ。12月の発表以来、いろいろ考えていたが、私のなかの消極的な楽観主義者は後者に傾いている。

 ダトラに問題があったにもかかわらず、ブライトリングは多くのブランドがなかなか適応してこなかったように、自分たちの歴史に対する理解と評価を示してきたと思う。また、彼らの近代化の程度もさまざまで、あるときは軽いタッチでアップデートされ、またあるときにはゼロからスタートすることもあった。

Breitling Cosmonaut

ブライトリングの復刻版コスモノート

 ブライトリングのクラシック アヴィ765は、比較的1960年代のヴィンテージモデルを忠実に再現しているが、ヴィンテージウォッチならではの魅力が少し欠けている。ナビタイマーには、スピードマスターと同じような魅力を備えていることは否定できない。ムーンウォッチではないものの、その系譜を絶やさないモデル(私のお気に入りのひとつである、24時間ムーブメントを搭載したナビタイマー コスモノートの復刻版のように)はたくさんある。スーパーオーシャン ヘリテージもまた、過小評価されている現代版クラシカルという点で、十分な評価を受けていない。そして、これらのコレクションのほとんどは、ある程度、いくつかのミスを犯しているが、少なくともブライトリングが歴史を認識する上で何ができるかを示している。

 ユニバーサル・ジュネーブがブライトリング プレミエのような道を歩むのを見ること可能性もある。デュオグラフはスプリットセコンドクロノグラフでありながら139万7000円(税込)という価格は素晴らしいものだが、厚さに関してはダトラと同じ問題を抱えている。興味深いことに、パテックの5370 スプリットセコンド・クロノグラフよりも、わずか2mm厚いだけである。

 現実的には、両方の世界が少しずつ理解できるようになると思う。

Film Compax

超レアなフィルムコンパックス。

 カーン氏はブライトリング買収の発表のなかで、“興奮していると同時に、目の前にある課題と我々が守ろうとしている重要な遺産についても十分に認識している”と述べた。信じられないという気持ちとは裏腹に、私は彼の言葉を信じたい。

 正直に言うと、このような新しい試みには膨大な情報が流出しており、おそらくブライトリングとユニバーサル・ジュネーブにとってはどれも初耳ではない。彼らは研究を重ね、課題を認識している。また、詳細を期待するには時期尚早であり、私たちがブランドから公私にわたって聞いたわずかな情報は、ブライトリングとチームがこの問題を解決するために最善を尽くしていることを期待させるのに十分だった。

Compax

 次に何が起こるかわからないが、ユニバーサル・ジュネーブがセリタムーブメントで再スタートした別のブランドにならなかったのは幸運だったかもしれない。新生ユニバーサルが登場するまでには、少なくとも3年以上かかる可能性が高い。その場合は、これを私からブランドへのラブレターとしよう(そしてどんなファンも私に同意するだろう)。カーン氏とユニバーサルチームの皆さん、私たちは注意深く見守っていて、次に何が起こるか楽しみにしている。