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Hands-On ゼニス デファイ クラシック セラミック

鮮やかで軽いセラミック製のハイテク・ウォッチトリオが登場。

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今回はゼニスの新作(発売からはしばらく経ったが)、セラミックのデファイ ウォッチ トリオを見ていこう。ご覧のとおり、まぎれもなくモダンなルックスだが、名前とデザインの要所――中でもケースに顕著である――は1960年代終わりから70年代始めのデザイン・ランゲージを踏襲した時計である。ただしケース素材は、その当時からしばらくして初めて時計作りに利用されるようになったものだ。

私は以前、本機のデザイン・ランゲージの源となったウォッチのリバイバルについて書いた。1969年にエル・プリメロ クロノグラフの第一波と共に登場したA384である。A384の直線的カットのトノーケースには、すぐ後にローンチされたこのデファイ・ラインと、明らかに共通したところがある。ゼニスのCEOであるジュリアン・トルナール(Julien Tornare)から直接聞いたところによると、A384の復刻版を決める過程で、これこそデファイの設計の原点だと気付いたのだそうで、そのとおりだと私も思う。現代のデファイを見て、またゼニスの歴史を理解していれば、今、目の前にある3つの時計こそ、ブランドがデザインを進化させ、歴史を重んじながらも新しい素材を使っている好例だと分かるのだ。では詳しく見てみよう。

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どれも単色使いで日付表示があり、スケルトンデザインのスポーティウォッチである。3つのカラーバリエーションがあり、セラミックケースと同色のラバーストラップが付属している。ブラックにはヒップで粋な雰囲気が漂い、一方ホワイトには、マイアミの海辺で暮らすために作られたかのようだ。ブルーは、ひと言では表しにくい。嫌いだというわけでは全くない。ただ、前のふたつは何の苦もなく多くの人の腕におさまるだろうという感じがするものの、最後のブルーが、ちょっとやっかいというか、ニッチ向きという気がしてしまう。

かつてはセラミックケースの腕時計は珍しいものだったが、今では比較的手ごろな価格帯も含めて広く普及している。ブルーのケースが私の目をひいたのは単純に、白でも黒でもないセラミックのケースが未だにレアだからだ。ウブロ(や他のLVMH傘下ブランド)やラドーに別色がある程度で、セラミック製のタイムピースの大半はベーシックな黒か白である。時計にセラミックを使う主な利点のひとつが、ひっかき傷などに対する耐性が強いことだ。このゼニスのデファイ クラシックは何年も、新品同様の姿で毎日着けることができるだろう。3つともケース径41mm、厚さ10.75mmと、スポーツウォッチの人気サイズに収まり、100m防水になっている。

どのバージョンも、スケルトンダイヤルとバンドのカラーがマッチし、内部の自社製自動巻きムーブメント「エリート」の動く様子が見える。視認性の点では最高の配置とは言いがたいが、モダンなデザインであり、スポーティかつスタイリッシュだ。このモデルは、実用的な的性能よりも、あるべき姿であることが大事なのだろう。だからダイヤルのデザインが視認性第一でないことは何ら問題ではないのだ。例えば、日付は6時の位置に何気なくしのばせてある。必要なら情報はそこにあり、それでいて全体のデザインの中にもよくなじんでいるというわけだ。

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ゼニスのムーブメントといえばエル・プリメロだが、同ブランド「もう一つの」自動巻きムーブメントとして、エリートは長年エル・プリメロの陰に隠れた存在だった。とはいえ、1994年に発表されたこのムーブメントは、90年代に高評価を得ていた。エリート 670 SK 自動巻ムーブメントは、ゼニスの完全自社製であり、毎時2万8800振動でパワーリザーブは50時間だ。

ゼニス デファイ・クラシックの3つのバージョンはいずれも80万円(税抜)。セラミックケースで、完全自社生産ムーブメントが搭載されたモダンデザインのスポーツウォッチとしては、決して高くない価格といえるだろう。

 詳細についてはゼニス公式サイトへ。